愛知県における農業技術実証の取組について

　愛知県では、豊富な水資源と海抜0m地帯から700mの山間地域までの多様な自然条件や大消費地圏内という地理的条件を生かし、特色ある農業産地が多数形成されています。そのため、各産地が抱える営農上の課題も多岐にわたります。

　各産地では、それぞれが抱える営農上の課題を解決するため、様々な技術の実証を行ってきました。県においても農業革新支援センター（農業総合試験場普及戦略部）及び農業改良普及センター（農林水産事務所農業改良普及課）がその時々において産地の取組を支援してきました。

　近年は、ロボット、AI、IoT等の先端技術を活用したスマート農業や「みどりの食料システム戦略（※1）」に対応した技術の検証について国費事業を活用しながら現場実証行っています。

※1　みどりの食料システム戦略

　農林水産省が 2021 年 5 月に策定した食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する新たな政策方針です。本戦略では、革新的な技術や生産体系を順次開発し、社会実装することにより、2050年までに農林水産業の CO2 ゼロエミッション化の実現、化学農薬や化学肥料の使用量の低減、有機農業の取組面積の拡大等の実現を目指すこととされています。

スマート農業に関する実証

　県では2019年度から国費事業「スマート農業実証プロジェクト」及び「次世代につなぐ営農体系確立支援事業（産地の戦略づくり支援）」を活用して、11産地においてスマート農業に関する実証を行っています（表1）。

「みどりの食料システム戦略」に対応した技術に関する実証

　県では2022年度より国費事業「グリーンな栽培体系への転換サポート」を活用して、9産地においてグリーンな栽培体系（※2）に関する実証を行っています（表2）。

※2　グリーンな栽培体系

「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を組み合わせた栽培体系のことで、みどりの食料システム戦略の実現に向けて全国各地で実証が行われています。詳しくは、国のホームページをご参照ください。

グリーンな栽培体系に関するwebページ

https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/green/index.html