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漁況速報 ~おさかな旬報~
漁況概要
各漁場と主な漁獲物
伊勢湾:スズキ、サワラ、マダコ、クロダイ、マナマコ、シロギス、マダイ、ワカメ、ノリ、ヒガンフグ、トラフグ
三河湾:クロダイ、アサリ、スズキ、ノリ、ヒガンフグ
渥美外海:クロダイ、スズキ、ヒラメ、チダイ、トラフグ、マダイ、ホウボウ、ニギス、シロサバフグ、アカアマダイ、ムツ、アカムツ、キアンコウ、アオメエソ
12月上旬の漁模様(今旬に新たに追加された魚種は赤字で示しています。)
市場レポート
「あいちの四季の魚」の冬の魚に選らばれているトラフグ Takifugu rubripes が伊勢湾や渥美外海で獲れています。愛知県のトラフグは全国有数の漁獲量を誇っており、南知多町などの地域ではフグ料理が名物となっています。そんなトラフグは、愛知県においてふぐはえ縄漁や小型底びき網で漁獲されます。特に、ふぐはえ縄漁はトラフグを専門的に狙う漁法で、「幹縄」と呼ばれる長いロープに繋がる釣針のついたたくさんの「枝縄」を海底付近に仕掛け、ふぐを1匹ずつ傷つけずに釣り上げます。さらに、釣り上げられたトラフグは、噛み合いを防ぐために大きな前歯を折った後に生け簀へ収容されます。このように手間暇をかけて漁獲されたトラフグは、きれいな姿のままに生け簀の中を泳ぎながら出荷されていきます。
今年度のふぐはえ縄漁は10月に解禁されました。愛知県におけるふぐはえ縄漁は、10月から2月に限定しています。さらに、漁業者自らが出漁日の管理や針数の制限、小さなトラフグは獲らないようにすることで資源の管理・保護に力を入れています。加えて、愛知県では栽培漁業センターでトラフグを卵から育てており、成長した稚魚を漁業者と協力して放流することで資源の底支えを行っています。このように、愛知県ではトラフグ資源の適切な利用に力を入れています。
トラフグは魚介類の中でもタンパク質含有量が多く、筋肉質な身を持っています。薄作りの「てっさ」が絶品で有名です。また、唐揚げや鍋にしても美味しく味わえる魚です。ぜひ一度味わってみたいお魚ですね。
そんな冬の味覚の王者トラフグは、生け簀の中では可愛らしくぷくっと膨らんでいるときがあります。これはふぐ類にみられる防御行動であり、身の危険を感じたり、外敵からの刺激を受けると空気や水を吸い込んで胃または膨張嚢を膨張させることで膨らんでいます。この動きには食道付近の筋肉や口腔弁などが用いられ、えらと口の内部における圧力を能動的に変化させて膨らむことが知られています。生け簀の中では、稀に空気をいっぱいに吸い込んだトラフグが見られます。この結果、腹が浮き輪のようになってひっくり返ってぷかぷか浮かぶ姿が見られるのですが、そんな姿でも防御になるのかはトラフグ達に尋ねてみないとわからなさそうです。
伊勢湾と三河湾でスズキ Lateolabrax japonicus が漁獲されています。スズキは分布域の広い魚で、それぞれの地方で呼び名が違うことが知られ、愛知県では「マダカ」の名前で親しまれています。また、成長に伴って名前が変わる出世魚でもあり、その大きさで「セイゴ」や「フッコ」とも呼ばれることがあります。愛知県では、冬に入ると小型底びき網漁業で大きなスズキがたくさん漁獲されます。そのため、冬の市場には箱からはみ出るほどのサイズのスズキが幾列も並び、寒い中でも市場には活気があふれます。そんな冬にたくさん獲れるスズキですが、実はその旬は夏と秋とされています。しかし、旬のスズキは高級魚でなかなか手が出ません。一方で、冬のスズキはたくさん獲れるためスーパーなどで安く買えるチャンスとなります。お刺身や塩焼きなどで美味しく食べられるスズキは、どんな料理でも美味しく頂ける白身魚ですので、いろいろな料理に挑戦してみませんか。
主要魚種の漁獲状況
2022年12月下旬までの主要魚種の旬別漁獲量(主要港)の推移
過去の主要魚種の漁獲状況
- 平成22年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/842.80 KB])
2010年と過去3年平均(2007~2009年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成23年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/846.86 KB])
2011年と過去3年平均(2008~2010年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成24年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/71.55 KB])
2012年と過去3年平均(2009~2011年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成25年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/186.27 KB])
2013年と過去3年平均(2010~2012年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成26年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/126.39 KB])
2014年と過去3年平均(2011~2013年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成27年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/192KB]
2015年と過去3年平均(2012~2014年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成28年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/241KB]
2016年と過去3年平均(2013~2015年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成29年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/77KB]
2017年と過去3年平均(2014~2016年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成30年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/362KB]
2018年と過去3年平均(2015~2017年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
- 平成31・令和元年主要魚種の漁獲状況 [PDFファイル/173KB]
2019年と過去3年平均(2016~2018年)の主要魚種の漁獲状況結果です。
市場レポートで紹介した愛知県産水産物が買えるお店と料理レシピ
地元あいちの水産物に興味を持っていただいたみなさまに、すぐにお買い物とお料理を楽しんでいただくために、外部リンクを紹介させていただきます。
「この魚はどうやって調理するの?」
こんな疑問をいだかれた方は、下記サイトを活用してみて下さい。
基本は生、煮る、焼くでOKですが、きっと地元あいちの水産物で季節を感じられる一品が見つかるはずです!
あいちのおさかなコンシェルジュ「おさかなレシピ」(外部リンク)
レシピ検索No.1 料理レシピ載せるなら クックパッド(外部リンク)
過去のおさかな旬報
過去一年分のおさかな旬報(最新版は一番下)です。pdfファイルをダウンロードしてご覧下さい。なお、1年を過ぎたものは順に削除していきます。
イサキ、イシダイ
アカシャエビ、小イカ、マアジ
マイワシ、サザエ、マゴチ、コショウダイ
イシガレイ、小イカ
ハモ、ガザミ、アユ
クルマエビ、メイチダイ、カイワリ
シロサバフグ、クロサバフグ、アカアマダイ
タチウオ、テンジクタチ、ヘダイ、サワラ
スズキ、マダイ、サバフグ
ワカメ、ヒガンフグ、クロダイ
メバル、シロギス、ワカメ
スズキ、ヒラメ、マダイ
チダイ、イサキ
アカシャエビ、アオリイカ、クロダイ、オオニベ
タイラギ、ニギス、小イカ
サワラ、ガザミ、フジツボ
カワハギ、イボダイ
クルマエビ、その他エビ類
ホウボウ類
県内水産物情報サイト リンク集
他サイトの地元のおさかな情報などをリンク集として紹介しますので、是非ともご活用ください。
愛知の水産業やさかなのこと、また県内の水産に関するトピックスを総合的に紹介している愛知県農林水産部水産課のホームページはこちら
あいちのおさかなを食べてキレイになろう!「あいちのおさかな」を食べて、ココロもカラダも健康とキレイを目指す「魚食女子」を応援するあいちのおさかなコンシェルジュはこちら
愛知のうまいもんを紹介した愛知グルメ図鑑はこちら
知多の農林水産業や直売所などを紹介したPRパンフレット知多のおしながきはこちら
以下は外部リンクです。
南知多の水産情報を発信している豊浜漁業協同組合さんのホームページと豊浜商工会さんのホームページはこちら
三河幡豆漁港の旬のおさかなや潮干狩り情報を紹介している幡豆漁協のブログはこちら
問合せ
愛知県 水産試験場 漁業生産研究所
電話: 0569-65-0611
ファックス: 0569-65-2358