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愛知県の2025年度事業

ページID:0609923 掲載日:2025年10月21日更新 印刷ページ表示
13 気候変動に具体的な対策を14 海の豊かさを守ろう

三河湾におけるブルーカーボン推進の取組について【2025年度事業】

1 アマモ場再生に向けた実証実験(モニタリング)

 2023年度に実施した藻場生育条件調査の結果に基づいて、2024年度に、海洋環境が異なる地域の比較分析のため、南知多町片名と西尾市佐久島の2地点において、手法や条件を変えてアマモの種まき(播種)や株移植を実施しました。2025年度は、それら播種・移植したアマモのモニタリングを実施しています。

 アマモは下図のような生活環をもつことから、伸長・分枝期(春季)、衰退期(夏季)、実生株発芽期(秋季)、実生株伸長期(冬季)の年4回調査を行います。

アマモの生活環

 

春季(5月)のモニタリング結果

播種
粘土法

 佐久島のDL-1m地点、DL-2m地点では活性状況が良好でした。一方、底質や光条件の悪いDL-3m地点や、波浪の強い片名では、アマモは確認できませんでした。

モニタリング結果(粘土法、5月)
場所 片名 佐久島 佐久島 佐久島
DL -1.3m -1m -2m -3m
写真 5月、粘土法、片名 5月、粘土法、佐久島、ー1 5月、粘土法、佐久島、ー2 5月、粘土法、佐久島、ー3
コロイダルシリカ法

 粘土法と同様、佐久島のDL-1m地点、DL-2m地点で活性状況が良好でした。底質や光条件の悪いDL-3m地点ではアマモは確認できませんでした。波浪の強い片名では、生存している株は確認されたものの、活性状況は良くありませんでした。

モニタリング結果(コロイダルシリカ法、5月)
場所 片名 佐久島 佐久島 佐久島
DL -1.3m -1m -2m -3m
写真 5月、コロイダルシリカ法、片名 5月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー1 5月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー2 5月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー3
麻袋法

 3地点とも活性状況は良好でした。また、3地点ともまだ麻袋の原型が残っていました。

モニタリング結果(麻袋法、5月)
場所 片名A 片名B 佐久島
波浪
写真 5月、麻袋法、片名A 5月、麻袋法、片名B 5月、麻袋法、佐久島
株移植
ポット法

 佐久島では、高密度・低密度ともに活性状況は良好でした。一方、波浪の強い片名では、少数株の生存が確認されたものの、活性状況はあまり良くありませんでした。

モニタリング結果(ポット法、5月)
場所 片名 佐久島 佐久島
移植密度 50株 / 平方メートル 50株/ 平方メートル 25株 / 平方メートル
写真 5月、ポット法、片名 5月、ポット法、佐久島、高密度 5月、ポット法、佐久島、低密度

夏季(9月)のモニタリング結果

播種
粘土法

 底質や光条件の悪い佐久島のDL-3m地点や、波浪の強い片名では、5月と同じくアマモは確認できませんでした。また、佐久島のDL-1m地点、DL-2m地点では密度は15本/平方メートル以上あったものの、葉がたいへん短く、活性状況は良くありませんでした。植食性魚類(アイゴ等)の食害とみられる痕跡もありました。

モニタリング結果(粘土法、9月)
場所 片名 佐久島 佐久島 佐久島
DL -1.3m -1m -2m -3m
写真 9月、粘土法、片名 9月、粘土法、佐久島、ー1 9月、粘土法、佐久島、ー2 9月、粘土法、佐久島、ー3
コロイダルシリカ法

 粘土法と同様、佐久島のDL-3m地点や片名ではアマモが確認されず、佐久島のDL-1m地点、DL-2m地点では活性状況が良くありませんでした。植食性魚類(アイゴ等)の食害とみられる痕跡もありました。

モニタリング結果(コロイダルシリカ法、9月)
場所 片名 佐久島 佐久島 佐久島
DL -1.3m -1m -2m -3m
写真 9月、コロイダルシリカ法、片名 9月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー1 9月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー2 9月、コロイダルシリカ法、佐久島、ー3
麻袋法

 波浪の強い片名Aではアマモは確認されませんでした。片名B(消波堤内)や佐久島では、密度は25本/平方メートル以上あったものの、葉は短く、活性状況は良くありませんでした。

モニタリング結果(麻袋法、9月)
場所 片名A 片名B 佐久島
波浪
写真 9月、麻袋法、片名A 9月、麻袋法、片名B 9月、麻袋法、佐久島
株移植
ポット法

 佐久島では、高密度・低密度で移植した地点のどちらでもアマモは確認されませんでした。片名では、わずかな株が確認されたものの、葉は短く、活性状況は良くありませんでした。

モニタリング結果(ポット法、9月)
場所 片名 佐久島 佐久島
移植密度 50株 / 平方メートル 50株/ 平方メートル 25株 / 平方メートル
写真 9月、ポット法、片名 9月、ポット法、佐久島、高密度 9月、ポット法、佐久島、低密度

秋季のモニタリング結果

準備中 

2 ブルーカーボンの情報発信

 2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、ブルーカーボンについてイベント等で情報発信し、多くの皆様に藻場の役割等について学んでいただきました。

(1) 講演「ブルーカーボンとアマモ場造成に向けた取り組み ~三河湾のアマモ場再生に向けて~」

日時

7月4日(金曜日) 15時00分~16時10分

場所

ウインクあいち 11 階 1103 会議室

(名古屋市中村区名駅 4-4-38)

概要

 「愛知県地球温暖化防止活動推進センター 講演会」として、同センターの会員、愛知県地球温暖化防止活動推進員等を対象に、ブルーカーボンについての講演を行いました。

(2) 夏休み環境学習講座「海の恵みでマグネットやフォトフレームを作ろう!」

日時

7月29日(火曜日) 10時00分~12時00分 / 14時00分~16時00分

場所

愛知県環境調査センター 1階 実習・研修室

(名古屋市北区辻町流7)

概要

 あいち環境学習プラザが実施する「夏休み環境学習講座」の一環として、主に小学校高学年の生徒及びその保護者を対象に、ブルーカーボンを含む海の働き(生態系サービス)や海で起こっている環境問題等についての講義と、貝殻等を使った工作体験の講座を実施しました。

講座の様子
前半:講義 後半:工作(全体) 後半:工作(拡大)

(3) 三河湾の環境・ブルーカーボンについてのパネル展示

日時

10月3日(金曜日) 10時00分~17時00分

10月4日(土曜日) 10時00分~17時00分

場所

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場) 展示ホールC

(常滑市セントレア5-10-1)

概要

 「SDGs AICHI EXPO ~SDGs 子ども・ユースフェア~」にブース出展し、パネルやパンフレット等により三河湾の環境や藻場再生の取組等について紹介しました。

ブースの様子
パネル 来客時の様子

(4) ワークショップ「クイズで学ぼう!ブルーカーボン + みんなでアマモを増やそう!(種入りダンゴ作り体験)」

日時

10月3日(金曜日) 15時30分~16時30分

場所

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場) 展示ホールC

(常滑市セントレア5-10-1)

概要

 「SDGs AICHI EXPO ~SDGs 子ども・ユースフェア~」においてワークショップを実施し、参加者にクイズを通じて藻場の働き・現状やブルーカーボンについて学んでいただきました。また、後半にはアマモの播種方法の一つである「ガーゼ団子法」において使用する、アマモの種子と砂・腐葉土・砕石をガーゼで包んだ「ガーゼ団子」の作成体験を行いました。

ワークショップの様子
クイズ① クイズ② 団子づくり 完成した団子