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放射線治療用形状記憶ボーラス

ページID:6997932 掲載日:2022年11月4日更新 印刷ページ表示

形状記憶ボーラス(特許第6997932号)

概要

 放射線治療において表面線量を増加させるため使用するボーラス(放射線治療補助具)を、熱可塑性形状記憶樹脂を用い作成するもの。

従来技術の課題

 従来のボーラスは、体表面の凹凸部位に対して密着して設置することが困難であり、十分な線量を投与することができなかった。

課題解決の手段とその効果

  大きな変形能を有する熱可塑性ポリマーを使用することで、従来よりも人体に密着するボーラスを開発した。

主な利用分野/市場動向

 乳房や頭頸部などボーラスを必要とする放射線治療部位。

技術の詳細解説

 テトラメチレングリコールとεカプロラクトンを開環重合させることで熱可塑性ポリマーを作成した。熱可塑性ポリマーをマクロモノマー化した後、化学架橋を施すことで、熱可塑性の形状記憶ボーラスを作成した。

従来のボーラスは、体表面の凹凸部位に対して密着することが困難であり、十分な線量を投与することができなかった。大きな変形能を有する熱可塑性ポリマーを使用することで、従来よりも人体に密着するボーラスを開発することができた。

従来のボーラス(左図、白矢印)と形状記憶ボーラス(右図、白矢印)のCT画像の比較。
従来のボーラスでは体表面に密着していない部分(黄矢印)で線量低下が発生していたが、
形状記憶ボーラスでは密着している。

開発状態

 ボーラスの試作品を使用して、従来製品よりも人体への密着度が高いことと、治療計画装置で高精度に線量計算できることを確認している。

技術支援

 【共同研究】 可

 【技術指導】 可

 【サンプル提供】 可

開発機関

 がんセンター

問合せ

愛知県知的所有権センター
電話 0561-76-8318
FAX  0561-76-8319

愛知県 経済産業局 産業部 産業科学技術課 (研究開発支援グループ)
電話 052-954-6370
FAX  052-954-6977