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あいち朝日遺跡ミュージアム企画展「弥生時代の食事情」へ出土品の貸出を行いました
調査研究課の高山です。
あいち朝日遺跡ミュージアム企画展「弥生時代の食事情」に、豊川市の麻生田大橋遺跡(あそうだおおはしいせき)から出土した深鉢3点、設楽町の万瀬遺跡(まんぜいせき)から出土した甕1点を貸し出しました。
この企画展では弥生時代の食生活をテーマとし、実際に出土した調理器具や動植物だけでなく、最新の科学分析を用いた研究の手法についても触れています。
当センターから貸し出した遺物は、科学分析のうち「圧痕レプリカ法」の説明で使用されています。
土器を観察していると、表面に数ミリのくぼみが見つかることがあります。ここにシリコンを流し込んで型を取り、取れたシリコンを走査電子顕微鏡で観察してそのくぼみが何によるものなのかを調べる方法が圧痕レプリカ法です。
私も行いましたが、くぼみに隙間なくシリコンを充てんするのが難しかったことを覚えています。気泡が入ってしまうと正しく観察できないため、きれいに取れるまで何回もやり直します。
顕微鏡で観察した結果、石などによってできたくぼみだった場合もありますが、コメやアワ、キビなどといった種のあとの場合もあります。
種のあとの存在は、土器を作った場所の周りに種が落ちていたことを指します。
栽培作物の伝播を直接明らかにできるという点で有効な研究手法です。
詳しくはぜひ現地でご覧ください。
あいち朝日遺跡ミュージアム企画展「弥生時代の食事情」
令和6年10月19日(土曜日)から12月15日(日曜日)
詳しくは下記のリンクからご確認ください。
あいち朝日遺跡ミュージアム|企画展 弥生時代の食事情 (aichi-asahi.jp)