ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織からさがす > 教育委員会事務局総務課 > 第52回教育研究論文最優秀賞及び優秀賞受賞者について

本文

第52回教育研究論文最優秀賞及び優秀賞受賞者について

ページID:0218908 掲載日:2018年12月18日更新 印刷ページ表示

 最優秀賞及び優秀賞受賞者を紹介しています。

 論文については、平成31年2月発行予定の「<教育愛知>愛知県教育研究論文集」に掲載します。

最優秀賞

個人研究の部

社会的な見方・考え方を働かせながら、事実をみつめて価値判断することのできる社会科の授業の構築を目指して

 -『中部地方 どうなる?どうする!? 日本一の三州瓦』の実践から-

 岡崎市立翔南中学校 森田 淳一

【短評】

 地域教材を開発しながら生徒の社会的な見方・考え方を育成する、中学校の社会科における研究である。郷土の特産品である三州瓦を教材に用いることで、産業としての持続可能性と今後の在り方について考えさせている。それによって子どもたちの興味・関心を引き出し、主体的に学習活動に取り組ませることができている点で高く評価できる。また、追究活動においては相互批正を繰り返させることで対話的な学習となるよう工夫されており、社会的な見方・考え方を通じて、他者との関わりの中で生徒の学びが深まっていく様子をうかがうことができる。このように、地域の学習資源を効果的に活用することによって、課題を粘り強く解決する力を着実に身に付けさせる学習が実現されている。

共同研究の部

かかわり合いを通して地域の課題に気付き、地域参画することで自己有用感を高める子どもの育成

 -東刈谷オリジナル防災手帳をつくろうの実践を通して-

 刈谷市立東刈谷小学校 5年生部会 代表 古橋 功嗣

【短評】

 地域の防災手帳作りを通して地域参画の意識と自己有用感をもたせる、小学校5年生の総合的な学習の時間における研究である。自分たちが住んでいる街の防災という身近な事柄を課題とすることで、子どもたちが切実感をもって主体的に学習活動に取り組むことができるようにした工夫はすばらしい。また、学習過程においては、子どもたちの考えをつないで大切にするだけでなく、ゲストティーチャーとして外部から専門家を招き、そこで得たアドバイスを生かして成果物を作らせるなど、自分たちの学びが実際に地域の役に立った実感をもたせる取組となっている。このような街の防災課題の解決を通じて地域への関心や問題解決力を高める取組は、どの学校でも参考にできる汎用性の高い取組として評価できる。

優秀賞

個人研究の部

 よりよいコミュニケーションを求め続ける児童の育成

 -単元を貫くタスクを取り入れた単元構想の工夫と方略的能力に着目したコミュニケーション活動を通して-

 稲沢市立下津小学校 三上 佳彦

【短評】

 単元構想の工夫と指導内容の焦点化によって、楽しんで英語を学ぼうとする態度を育てる、小学校6年生の外国語活動における研究である。児童の実態をしっかりと把握し、設定した目指す子ども像に近づけるために工夫された手だてがすばらしい。中でも、先行研究に当たりながら、第二言語習得における方略的能力の育成に着目したことが成果につながっている。単元構想も非常によく練られており、段階的に活動が提示されている点でも優れている。学習の題材は児童が興味をもちそうなものを選んでおり、子どもたちが学習意欲を保ちながら確かな学力を身に付けることのできる実践である。

 

 登場人物の気持ちにせまる小二国語科学習

 -「しかけ」づくりで本文の表現に着目する活動を通して-

 岩倉市立五条川小学校 今枝 成

【短評】

 物語の読み取りに「しかけ」を施すことで、気持ちを考えたり自分の思いを書いたりする力を育てる、小学校2年生の国語科における研究である。本文の表現に着目し、児童の思考を促す「しかけ」を用いた取組や、スモールステップを踏んだワークシートの活用などの手だての有効性が、児童の様子の丁寧な記述からうかがうことができる。また、一つの実践を終えた時点でアンケートを実施し、その結果を次の実践に生かしている点でも研究の積み上げが見られる。このように取組を焦点化したり段階的にすることで、言葉に着目して読み、自信をもって書く力が子どもたちに身に付いていることが分かる。

 

 言葉に着目して主体的に物語を読み取り、学び合う中で想像豊かな読みができる子の育成

 -2年生国語科「感じよう しあわせな時間を 『お手紙』」の実践を通して-

 西尾市立福地北部小学校 宮川 周

【短評】

 物語の読み取りを通じて、言葉に着目して主体的に自分の考えをもったり、自分の言葉で思ったことを伝え合ったりする力を育てる、小学校2年生の国語科における研究である。的確に把握した児童の実態に基づいて、教材を通して何を学ぶのか、学んだことをどのように生かしていくのかを明確にした単元構想となっている。特に、気持ちを読み取るにはどのような言葉に着目すればよいかという方法をしっかりと教え、それを実践してできるようにさせている点で着実な成果が見られる。また、学習意欲を高めるために、1年生にペープサート(紙人形劇)を発表するという具体的な目標を設定したことも効果的な工夫である。

 

 連続的な蓄積のある説明文教材学習による説明力の育成

 -他者とつながり合う主体的な学習を通して-

 小牧市立応時中学校 佐々木 大揮

【短評】

 説明文教材の読み取り学習を通して、思考力・判断力・表現力等を育てる、中学校1年生の国語科における研究である。「主体的な学習の基礎作り」から始まり、「学習経験を蓄積する」段階を経て「蓄積した経験の活用・まとめ」へといたる見通しをもった学習活動によって、生徒の説明力の確かな向上が図られている点で評価できる。また、教材を理解することにとどまらず、さまざまな場面で活用できる汎用的な国語の能力を身に付けさせることをねらいとしている点がすばらしい。このような学習によって、生徒たちが問題解決のプロセスを理解していった様子がよく分かる研究である。

 

 仲間と共に音楽表現を磨き合う生徒の育成

 -中学2年音楽〈表現〉 声と心を磨いて繋ぐ「アカペラ」の実践を通して-

 豊田市立旭中学校 大原 美緒子

【短評】

 合唱の練習にICT機器を活用することによって、歌唱の技術を高めるとともに音楽の見方・考え方を広げる、中学校2年生の音楽における研究である。合唱の練習過程において、タブレット端末を用いて個人練習をさせたり、グループワーク機能を活用して意見交流をさせるなど、ICTの効果的な導入方法を提案している点で独創性が高い。また、歌詞の意味を捉えて作品の背景を考える場面では生徒の話し合いの中から気付きを引き出しており、他者と協働することの大切さを生徒に気付かせることができている。このように、生徒の技術と同時に感性の成長をも目指した工夫ある取組である。

共同研究の部

該当論文なし

問合せ

愛知県 教育委員会事務局 総務課
総務グループ
担当:牧原、渋川
電話:052-954-6757
内線:3822、3810
E-mail: kyoiku-somu@pref.aichi.lg.jp