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2009年度の発生状況
本県で発生した高病原性鳥インフルエンザとその防疫対応について
本県には平成20年2月現在、約392万羽のうずらが飼養されており、全国飼養羽数約589万羽の67%を占める特産家きんとなっています。
国のモニタリング強化の方針を受け、平成21年2月に本県初となるうずら農家での鳥インフルエンザ検査を実施しました。
その結果、豊橋市のうずら農家において弱毒タイプの高病原性鳥インフルエンザの発生が確認され、最終的にウイルスもしくは抗体が確認された7戸のうずら農家の約160万羽を殺処分することとなりました。発生の経過及び本県の防疫対応については下記のとおりです。
多くの皆様の御支援と御協力をいただきながら、平成21年4月19日に防疫措置がすべて終了し、平成21年5月11日に終息宣言を致しました。
今後は鳥インフルエンザに対する防疫体制を一層強化し、全国一の本県うずら産業の再生に努めるとともに、食の安全・安心の確保に向けて全力をあげて取り組んでまいりますので、御支援・御協力をよろしくお願いいたします。
年月日 | 発生の経過と防疫対応等 |
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平成21年2月25日(水) | 国のモニタリング強化の方針を受けて実施した県内のうずら農家3戸のうち、豊橋市の農家1戸で、A型鳥インフルエンザウイルス(以下「A型ウイルス」という。)の抗体を確認。(10羽中2羽) |
2月27日(金) |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所が、高病原性鳥インフルエンザウイルスH7亜型と確定。 (第1例目、3月1日にH7N6亜型と確定) 正午、「高病原性鳥インフルエンザの発生」を公表。愛知県高病原性鳥インフルエンザ緊急対策会議(議長:知事)を開催し、全庁的に対応。 |
2月28日(土) | 知事及び豊橋市長が現地視察。 |
3月 4日(水) | 動物衛生研究所が、移動制限区域内の豊橋市のうずら農家1戸のA型ウイルスについて、H7亜型と確定(第2例目、3月6日にH7N6亜型と確定)。 |
3月 7日(土) | 国の高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チームが第1例目の農家を現地調査。 |
3月 9日(月) | 国の家きん疾病小委員会が開催され、うずらの防疫対応方針が示される。 |
3月10日(火) | 動物衛生研究所が、移動制限区域内の豊橋市のうずら農家1戸のA型ウイルスについて、H7亜型と確定(第3例目、3月11日にH7N6亜型と確定)。 |
3月13日(金) | 知事及び豊橋市長が上京し石破農林水産大臣に要請。 |
3月18日(水) |
清浄性確認のための検査で抗体陽性であった移動制限区域内の豊橋市うずら農家1戸の再検査において、動物衛生研究所が、抗体をH7亜型と確定(第4例目)。 全戸調査を開始。 |
3月23日(月) | 豊橋市資源化センターで焼却を開始。 |
3月27日(金) | 移動制限解除(第1例目の2戸 卵用鶏1戸・肉用鶏1戸) |
3月29日(日) | 清浄性確認のための検査で抗体陽性であった移動制限区域内の豊橋市うずら農家3戸の再検査において、動物衛生研究所が、抗体をH7亜型と確定(第5~第7例目)。 |
3月31日(火) | 全戸調査終了(全て陰性)。 |
4月 4日(土) | 移動制限解除(第2例目の16戸 卵用鶏10戸・肉用鶏3戸・あいがも3戸) |
4月10日(金) | 第1回愛知のうずら再生会議を開催(稲垣副知事出席、基本方針と宣言を決定)。 |
4月15日(水) | 第1回愛知のうずら再生研究会を開催。 |
4月20日(月) | 移動制限解除(第3例目の9戸 うずら1戸・卵用鶏5戸・肉用鶏2戸・あいがも1戸) |
4月24日(金) | 愛知県家きん消費回復実行委員会の設立。 |
5月11日(月) | 午前0時、移動制限解除(第4~第7例目のうずら4戸) 愛知県高病原性鳥インフルエンザ緊急対策会議を開催、終息宣言。 |
区 分 | 発生確認 | 殺処分数 | 焼埋却完了 | 防疫措置完了 | 現地作業員 | 移動制限解除 | 備考 |
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第1例 | 2月27日 |
257千羽 |
3月 4日 | 3月 5日 | 延 530名 | 3月27日 | 埋却 |
第2例 | 3月 4日 | 204千羽 | 3月12日 | 3月13日 | 延 569名 | 4月 4日 | 埋却 |
第3例 | 3月10日 | 109千羽 | 3月28日 | 3月29日 | 延 422名 | 4月20日 | 焼却 |
第4例 | 3月18日 | 669千羽 | 4月 7日 | 4月19日 | 延2,098名 | 5月11日 | 焼却 |
第5例 | 3月29日 | 135千羽 | 4月12日 | 4月18日 | 延 388名 | 5月11日 | 焼却 |
第6例 | 3月29日 | 129千羽 | 4月11日 | 4月14日 | 延 349名 | 5月11日 | 焼却 |
第7例 | 3月29日 | 92千羽 | 4月15日 | 4月19日 | 延 298名 | 5月11日 | 焼却 |
合計 | 1,595千羽 | 延 4,654名 |
3 愛知のうずら再生に向けて
業界及び関係機関と第1回「愛知のうずら再生会議」を平成21年4月10日に開催
愛知のうずら再生に向けた5つの基本方針を決定
1 清浄なひなの供給体制を確立
2 発生農家等の円滑な経営再開、周辺農家等への早急な支援
3 家きん生産物の風評被害防止対策
4 県内うずら農家の自主的な組織づくり
5 鳥インフルエンザ再発防止
(1) 清浄なひなの供給体制を確立
業界及び関係機関の主要メンバーによる研究会で検討(第1回を4月15日に開催)
・清浄なひなを生産するための種うずら等の確保方策の検討
(2) 発生農家等の円滑な経営再開、周辺農家等への早急な支援
ア 発生農家等への支援
・殺処分したうずら等に対する手当金等の交付
・経営維持再開への支援
イ 周辺農家等への助成金の交付
ウ 家畜経営維持資金借入者に対する利子補給
(3) 家きん生産物の風評被害防止対策
愛知県家きん消費回復実行委員会を4月24日に設立し、各種事業を実施。
(愛知県経済農業協同組合連合会、愛知県畜産養鶏農業協同組合連合会、豊橋養鶉農業協同組合、名古屋コーチン普及協会、(社)愛知県畜産協会、豊橋市、県)
(4) 県内うずら農家の自主的な組織づくり
(5) 鳥インフルエンザ再発防止
県内すべてのうずら農家へ年一回立入検査を実施し、監視体制を強化。
うずらの飼養衛生管理マニュアル(PDFファイル923kb) (平成21年10月発行)を作成
家きん卵、家きん肉を食べることにより、鳥インフルエンザが人に感染することは世界的にも報告されていません。 |