本文
総務企画委員会審査状況(令和8年6月26日)
総務企画委員会
委員会
日時 令和8年6月26日(金曜日) 午後1時~
会場 第8委員会室
出席者
ますだ裕二、林 文夫 正副委員長
水野富夫、いなもと和仁、藤原ひろき、神戸健太郎、杉江繁樹、高木ひろし、高橋正子、谷口知美、桜井秀樹、
木藤俊郎 各委員
政策企画局長、企画調整部長、地方創生監、国際監、ジブリパーク推進監、
総務局長、デジタル戦略監、総務部長、財務部長兼財政課長、
人事局長、人事管理監兼人事課長、
会計管理者兼会計局長、同次長、
監査委員事務局長、同次長、
人事委員会事務局長、同次長兼職員課長、
議会事務局長、同次長、関係各課長等
委員会審査風景
付託案件等
議案
第100号 令和8年度愛知県一般会計補正予算(第1号)
第1条(歳入歳出予算の補正)の内
歳入
第3条(県債の補正)
第102号 愛知県県税条例の一部改正について
第103号 監査委員に関する条例及び知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例の一部改正について
第129号 公安委員会の委員の選任について
第130号 人事委員会の委員の選任について
結果
全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
第100号、第102号及び第103号
全員一致をもって同意すべきものと決した議案
第129号及び第130号
請願
第 1 号 「憲法改正に伴う『地方自治の権利』堅持と、慎重な議論を求める意見書提出」について
第 2 号 「憲法の理念の実現を求め緊急事態条項の創設に反対する意見書提出を求める」について
第20号 「集団ストーカー・テクノロジー犯罪の実態解明、防止対策及び法整備を求める」について(総務企画関係)
第22号 「ホルムズ海峡封鎖等の影響による中小業者の経営危機打開の支援策を求める」について(総務企画関係)
第25号 「『消費税5%引き下げを求める意見書』採択を求める」について
第26号 「『インボイス制度廃止を求める意見書』採択を求める」について
結果
賛成者なしをもって不採択とすべきものと決した請願
第1号、第2号、第20号、第22号、第25号及び第26号
閉会中継続調査申出案件
- 行財政について
- 国際交流の推進について
- 地域振興について
- 地域及び県行政の情報化の推進について
- 防災対策及び安全なまちづくりの推進について
- 政策企画局、総務局、人事局、防災安全局、会計局、選挙管理委員会、監査委員及び人事委員会の行政運営について
会議の概要
- 開会
- 口頭陳情(3件 請願第2号、請願第20号及び陳情第7号関係)
- 議案審査(5件)
(1)理事者の説明
(2)質疑
(3)採決 - 請願審査(6件)
- 委員長報告の決定
- 一般質問
- 閉会中継続調査申出案件の決定
- 閉会中の委員会活動について
- 閉会
主な質疑
議案関係
【委員】
私からは議案第102号愛知県県税条例の一部改正について伺う。
先ほどの単行議案参考資料の3ページから5ページにかけての説明で、今回の改正では不動産取得税の課税標準の特例について、一定の災害ハザードエリア内の新築住宅等を適用対象から除外するということである。私も海沿いのまちに住んでいて、ハザードエリア内だと思うが、まずは特例措置の内容について伺うと同時に、併せて今回の改正の趣旨について伺う。
【理事者】
まず、特例措置の内容である。
これまで一定の要件を満たす住宅を新築した場合には、住宅及びその土地に係る不動産取得税が軽減されることとなっている。例えば新築住宅では、税率3パーセントを乗ずることとなる住宅の価格から1,200万円を控除するという特例が講じられている。
次に、改正の趣旨について答える。
安全・安心な住まいの実現など、国の住宅政策との整合性を確保する観点から、災害リスクの高い区域への新たな住宅立地を抑制することを目的として、地方税法の改正が行われたことを受け、県税条例を改正するものである。
【委員】
趣旨としては私も一定理解するところはある。災害の多いこの日本であるので、はじめからハザードエリア内に住んでほしくないという言い方はあれだが、できるだけそれ以外のところに住めば安全性が高まるという気持ちは分かるものの、控除されている金額はそんなに安くない。やはり相当な金額であるし、今から金利も上がってくるので、なかなかそのようなことを考えている人には厳しいものもあるかと思う。
それでは、特例措置の適用対象から除外されるハザードエリアとはどのような区域なのか伺う。
【理事者】
特例措置の適用対象から除外されるハザードエリアは、災害危険区域、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害特別警戒区域、浸水被害防止区域である。また、市街化調整区域内においては、土砂災害警戒区域及び浸水深3メートル以上の浸水想定区域も特例措置から除外される。
【委員】
ちょうど台風も近づいている。このような危険が予想される地域ということである。ただ、日本は地形的にこのような地形は郡部の方に行けば多いと思うし、なかなかそのようなエリアが広いと感じている。
今答弁があったこのハザードエリア内で住宅を新築した場合は、全て特例措置の適用対象から除外されるのかどうか伺う。
【理事者】
これらのハザードエリア内で住宅を新築した場合には、原則として特例措置の適用対象から除外されるが、一定の例外が設けられている。具体的には、先ほど答弁したハザードエリアに所在するもののうち、所有者や親族等が5年以上居住していた住宅の建替えについては引き続き特例措置の適用対象となる。また、市街化調整区域内における土砂災害警戒区域等については、所有者等の要件にかかわらず、住宅の建替えであれば引き続き特例措置の適用対象となる。また、農業、林業、漁業を営む人の居住用の住宅は新築でも引き続き特例措置の適用対象となる。
【委員】
原則としてはということだが、今言った一定要件に該当すれば除外されないということであるので、もう全部そこに住めないわけではないということで安心した。
改めて聞くが、この改正はいつから施行されて、また、この改正内容について、県民へどのように周知していくのか伺う。
【理事者】
この改正の施行日は2029年4月1日としている。また、県民への周知については、県のホームページやリーフレットに改正内容を掲載し、情報提供を行っていくとともに、不動産関係団体等とも連携を図りながら、広く周知に取り組んでいく。さらに県民から問合せがあった場合には、分かりやすく丁寧な説明に努めていく。
【委員】
施行まで2年以上もあるので、先ほども言ったが、住宅を建てる人からしてみれば、この適用から除外されると相当なデメリットになることであるし、大きなインパクトのあることなので、しっかりと県民に周知して、理解が届くように願い、質問を終わる。
【委員】
私からは繰越金について尋ねる。
予算に関する説明書でいうと、歳入面から11ページ、歳出面からは2ページに記載がある、金額362万1,000円である。確認の質問だが、4月、5月が出納整理期間で、それが終わって最終的な決算額が確定する。今現在は、まだそれが確定していない中でこの繰越金が計上できる仕組み、根拠について教えてほしい。
【理事者】
現時点においては2025年度の決算額は確定していないが、実質収支は確保できる見込みとなっている。このため、今回の補正予算の財源として繰越金を計上したものであって、これは過去の6月補正予算と同様の取扱いである。
【委員】
確保できる見込みだからということで計上されている、過去からそうであるということであった。
それでは、前年度分については未確定だが、近年の決算における実質収支額を参考までに教えてほしい。
【理事者】
過去5年の一般会計の実質収支の額を答える。2020年度が538億円、2021年度が754億円、2022年度が648億円、2023年度が573億円、2024年度が685億円となっている。
【委員】
過去そういった数百億円の規模で収支があったことが分かった。今回も一定の実質収支があると思われるが、これについて今後その額が確定してきたときにどのように活用していくのか。
【理事者】
本年度当初予算での取崩しにより枯渇する基金の残高の回復が急務となっている。また、年度途中の財政需要に機動的に対応するための手元資金を確保していくことも重要であると考えている。このため、2025年度の実質収支は、年度内の補正予算の財源として活用するとともに、来年度当初予算編成を見据えて、基金の残高の回復に活用していく。
【委員】
今話があったように基金残高の回復は急務であると思うので、適切な財政運営に努め、そのことについて注力するように要望して質問を終わる。
請願関係
なし
一般質問
【委員】
私から、地方創生2.0基本構想と地域おこし協力隊について質問する。
我が国は本格的な人口減少社会に入った。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、今後も人口減少と高齢化が進み、地域社会の担い手不足が一層深刻化するとされている。愛知県は全国有数の人口集積県であるが、県内に目を向けると、奥三河地域や離島地域を中心に、人口減少や高齢化が進行している。地域コミュニティーの維持、地域産業の継承、公共交通や生活サービスの確保など、多くの課題が顕在化している。
こうした状況の中、昨年6月13日に、国は地方創生2.0基本構想を掲げた。以下、地方創生2.0という。この基本構想では、人口減少社会を正面から受け止めながら地域の担い手確保や関係人口の拡大を進めることが重要な柱として位置づけられている。その中で地域おこし協力隊は、地域課題の解決を担う人材であり、将来的な移住、定住や地域産業の担い手の確保につながる施策として期待されている。
地域おこし協力隊は、平成21年度に創設された、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を移し、地域協力活動に携わる人を支援する取組である。当初は全国で89人であったが、現在では全国で約8,000人規模まで拡大し、国は今後1万人規模への拡充を目指している。愛知県においても、地域おこし協力隊を地方創生2.0の重要な担い手として位置づけ、その活用をさらに進めていく必要があると考える。
私は本年5月に長崎県五島市を訪問し、地域おこし協力隊の取組について調査してきた。この五島市では、人口減少や地域力の低下への対応策として、地域おこし協力隊制度を積極的に活用し、移住促進と定住支援を進めている。現地では市の担当課長から説明を受けるとともに、任期終了後に定住した元隊員や現役隊員から直接話を聞いた。
五島市を含む長崎県では、過去5年間に115人もの隊員が任期を全うしている。五島市でも制度開始からこれまで32人が任期を終了し、条件が不利な地域であるにもかかわらず、35パーセントの人が地域に定住しているとのことだった。
愛知県では過去5年間に何人の地域おこし協力隊の人々が活動しているのか。あわせて、定住率はどの程度であるのか伺う。
【理事者】
本県では、令和2年度から令和6年度までの5年間に、岡崎市、西尾市、新城市、設楽町、東栄町及び豊根村の6団体で25人が任期を全うしている。このうち16人がこの地域に定住しており、定住率は64パーセントとなっている。
【委員】
県では人数こそ多くないものの、五島市と比べて高い定住率を示していることが分かった。64パーセントということだった。このことは地域おこし協力隊制度が本県にとってより大きな可能性を秘めていることを表していると思う。
五島市では、隊員たちは観光振興や文化資源の活用、空き施設の利用、活用などに取り組んでいるとの説明を受けた。また、元隊員の人々はカフェの経営や民宿事業など、地域資源を生かした事業を展開し、交流人口の拡大や地域経済の活性化に貢献していた。さらに現役の隊員に聞いたが、この人は自宅を活用した交流拠点を整備していて、高齢者の買物支援、子供の居場所づくり、地域住民の交流促進など、多様な地域課題の解決に取り組んでいた。
愛知県では地域おこし協力隊の隊員は現在どのような活動に取り組んでいるのか、主な事例を示してほしい。
【理事者】
本県では6月1日現在、岡崎市、豊田市、西尾市、新城市、設楽町、東栄町及び豊根村の7団体で26人の隊員が活動しており、農業、林業、観光、環境保全等の分野で活動している。
活動内容の主な事例を紹介すると、農業、林業では、岡崎市において耕作放棄地の再生に向けた自然農法に取り組んでいる事例がある。観光の分野では、設楽町においてアウトドアイベントの企画運営、体験プログラムの造成に取り組んでいる事例がある。環境保全の分野では、東栄町の経済課職員として採用され、地域住民向けの鳥獣害対策啓発資料の作成と配布に取り組んでいるといった事例がある。
【委員】
私は今回の視察を通じて、この地域おこし協力隊は単なる移住促進施策ではなく、地域の未来を担う人材育成施策であることを改めて認識した次第である。また、五島市では行政だけでなく、地域のアドバイザーや支援者が隊員を継続的に支援し、任期終了後の起業や定住まで見据えた伴走支援を行っているという説明も受けてきた。
全国の事例を見ると、例えば長野県では移住支援や空き家活用支援を組み合わせた取組が進められている。島根県では県と市町村が連携しながら、任期中から将来設計を支援する伴走型支援を実施している。高知県では、県独自の起業支援制度を設け、協力隊員の創業を後押ししている。また、徳島県神山町では、起業支援やサテライトオフィス誘致と連動した移住政策により、多くの移住者が地域に定着して、新たな地域産業の創出にもつながっている。
今言ったこれらの自治体に共通しているのは、隊員募集そのものを目的とするのではなくて、任期終了後の定住と地域への定着を最終目的としていることである。
地域おこし協力隊の活動の活性化と定住促進に向けて、県はどのような支援をしているのか伺う。
【理事者】
隊員の活動の活性化と任期終了後の定住促進には、隊員同士が相互につながり、ネットワークをつくることによって地域でのやりがいを再確認しながら、地域に溶け込んでもらうことが効果的であると考えている。
このため、県では2014年度から毎年度、現役の隊員だけでなく、隊員のOB、OGや市町村の職員にも参加してもらえる研修会を開催することによって、隊員同士のネットワークづくりを支援している。
また、県において起業等により地域の課題解決に取り組む人材をアントレワーク実践者として選定し、事業化に向けた支援をしている。地域おこし協力隊の任期が満了した人も活用可能であり、実際に支援を受けて起業した人がいる。
【委員】
以上、三点質問してきた。最後に要望して終わるが、愛知県においても奥三河地域を中心に、後継者不足や担い手不足が課題となっている。そのような中で、特に後継者不足に悩む事業者と地域おこし協力隊を結びつけることができれば、地域産業の維持と担い手確保を同時に実現する可能性もある。
また、五島市で聞いた隊員がやりたいことと地域が求めることが一致すること、このことが定住につながるという考え方は、愛知県においても大変参考になるものと考える。県内市町村においても、地域おこし協力隊制度がさらに積極的に活用されるよう、県においても継続的に支援することを要望し、質問を終わる。
【委員】
それでは、私からは電子投票について伺う。
今年度に入って、みよし市と東浦町において、愛知県内で初めて来年4月後半の選挙で電子投票を導入するという方針が公表された。
愛知県内の投票について、今後の電子投票についての考え方を聞きたいが、まず、これまでの経緯としては、2002年に地方自治体における電子投票制度に関する特例法が施行され、地方自治体では導入が可能になった。しかしながら、先駆的に導入した自治体では機材のトラブルによって記録が不正確になったり、投票ができなくなる時間があったりするなどして、中には裁判で無効になった選挙もあったということで導入が広がらず、2016年1月の実施を最後に、しばらくの間は実施されなかった。
そこでまず、今回愛知県内の自治体が実施する方向になった背景を、電子投票の概要と併せて伺いたい。
【理事者】
電子投票は、電磁記録投票法において、自書による投票を定める公職選挙法の特例として規定されているもので、その具体的手法については総務省から技術的条件が示されている。
制度の創設当初は2003年7月の岐阜県可児市議会議員選挙において機器トラブルにより投票できない時間が生じるなどの事案が生じ、争訟の結果、最高裁判所で選挙無効が確定し、再選挙となった。その後、電子投票の導入は進まなかったが、機器の性能向上や2020年3月の技術的条件の改正により、タブレット端末等の汎用機器の活用が可能となったことなどから、全国的には活用の事例が見られるようになっている。この技術的条件の改正以降に行われた電子投票では、投票所においてタブレット端末等の電子機器を用い、タッチパネルで表示された候補者の氏名を選択して投票し、その結果を電子媒体によって集計する方法が取られている。
そのような中、今回、みよし市と東浦町が導入の意向を表明したが、その際、導入の理由として、有権者の利便性向上、書き間違いや疑問票の解消による正確な民意の反映、開票・集計時間の短縮、開票作業の省力化、システムの安定性向上などを挙げている。
【委員】
まず、電子投票というといろいろなイメージがあるかと思うが、インターネット投票とは違う、タブレットを使ったものであるということを確認した。
次の質問だが、みよし市や東浦町は基礎自治体で電子投票を行おうとするものであるが、現時点で国・県・市町村選挙について電子投票を導入できる選挙の範囲について伺う。
【理事者】
電子投票を導入することができる選挙は、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に限られており、国政選挙は対象となっていない。
電子投票を導入するためには、各地方公共団体において条例を制定することが必要であり、市町村の議会の議員及び長の選挙において導入する場合については、当該市町村が条例を制定することにより実施することが可能となる。
都道府県の議会の議員及び長の選挙については、都道府県が条例を制定し、かつ市町村の条例が整備されている場合に、当該市町村において電子投票が可能となる。
【委員】
それでは、現在電子投票を導入しようとする動きが全国でどの程度広がっているのか、また、都道府県の選挙で導入しようとしているところはあるのか伺いたい。
【理事者】
2020年3月の技術的条件の改正以降、全国の市町村において8団体が電子投票条例を制定している。今後の動きについては、来春の統一地方選挙における市議会議員及び町議会議員選挙から導入する方針を公表しているみよし市及び東浦町のほか、京都府亀岡市が条例制定を目指していると承知している。
また、都道府県が執行する選挙については、香川県において現在開会中の6月議会に県議会議員及び知事の選挙において電子投票を可能とするための条例案が提案されている。この条例案が可決された場合には、既に電子投票条例を制定している善通寺市において、8月の知事選挙で電子投票が実施される見込みである。
【委員】
今の説明でいくと、県内一部にしても、県の選挙で善通寺市のようにこの電子投票を導入しようとしているところがあるということで、みよし市や東浦町の県議会議員選挙でも、次の選挙は難しいと思うが、本県が条例をつくれば、電子投票ができる可能性があると理解した。
ただ、導入している自治体はまだまだ多くないということだが、電子投票を実施した状況を見ると、先ほど答弁があったように、開票時間の短縮の効果も考えられる一方、オンラインの情報だが、2024年に市販のタブレットで電子投票を実施した四條畷市は、タブレット約200台を確保するために約4,500万円かかり、従前の記入投票だった2020年の選挙費用の全体が約1,660万円だったことと比較すると、費用としては現時点ではかなり増大しているという課題もあると認識している。
そこで最後の質問だが、愛知県選挙管理委員会としては、電子投票について現在どのように認識し、愛知県選挙管理委員会が執行する選挙について今後どのような対応をしていくのか、見解を伺いたい。
【理事者】
電子投票の導入により、有権者の利便性向上、疑問票の解消、開票・集計時間の短縮、開票作業の省力化などの効果が期待されると認識している。
一方で、機器トラブルやセキュリティー上のリスク、導入経費の負担、電子機器の不慣れな人への対応など、そういった課題があると認識している。このため、選挙管理委員会が執行する選挙においては、電子投票を導入した団体における効果と課題を慎重に見極めていきたいと考えている。
【委員】
慎重に考えていくとの答弁であったが、手書きで候補者氏名や政党名を投票用紙に記入するのはほぼ日本だけらしい。海外では、今やっている日本式の電子投票やインターネット投票を行っているところもあるようであるが、そこもまだまだ課題はある。先ほどの電子投票を導入すると効果がある中での利便性や判別困難な部分が分かりやすくなるといったことに関しての工夫としては、海外では例えば政党名や候補者名が印字されている投票用紙にチェックしたり、バツのマークをつけたりして、どれを選択したのか、誰を選択したのかがはっきり分かるということを重視している国もある。今回の電子投票も、そうした判別しやすいということに関しては効果があるかとも思っている。
いろいろ海外のことを調べていたら、識字率が低かったガンビア共和国が1960年代に導入したシステムは、特定の色や形のビーズを投票する人が受け取って、そして各候補の名前が表記されているドラム缶の中に入れていく方式もあったと出てきたが、案外単純でよいとも思った。ただ、電子投票や、このガンビア共和国も含めて不正を防ぐということにもとても力を入れているし、苦心し、工夫しているようである。
今までも選挙に本当に時間がかかったりしている中で、選挙に携わる人の尽力には感謝しつつ、また、現在の投票の課題も克服しながら投票率を上げたり、電子投票のみならず様々な工夫をして、よりよい投票の仕方も考えることを希望して発言を終わる。
【委員】
それでは私からは、庁舎改修における職員の労働環境の整備という視点で質問する。
先日、本庁舎4階の北トイレにおいて、大村秀章知事も出席のもと、リニューアルのお披露目式が開催されて、同日午後、私も島倉誠議長と共にその現場を見て、全面的にリニューアルされたトイレの説明を受けた。改修前は私も使用したことが何度かあるが、県議会議員になる前から相当古いトイレで、和式トイレがたくさん残っており、昭和の雰囲気の漂うトイレであったことを記憶している。現在は改修されて、温水洗浄便座付きのシャワートイレである。洋式トイレが大幅に増設され、内装もきれいに一新されていて、本当に快適に使えるトイレになったと感じた。
私の住んでいる地元は、旧伊奈製陶、今はLIXILになったが、INAXという衛生陶器の会社が生まれた地域であるし、また、市内にはTOTO株式会社の工場もあり、ジャニス工業株式会社という違うブランドの衛生陶器を作っている会社もあるという、いわばトイレのまちでもあるので、非常に気になって見に行ったが、このようにきれいにすれば、そこで働く職員も本当に働きやすい環境になったと感じる。
そこで、今回のトイレ改修工事の目的と改修内容及び工事のスケジュールを改めて伺う。
【理事者】
トイレ改修工事の目的については、本庁舎の長寿命化改修工事の先行実施として、老朽化が目立つ状況であったトイレについて、利用者にとって使いやすく、職員にとって働きやすい環境整備を推進するため、全面的なリニューアル工事を実施するものである。
主な改修内容については、委員から発言のあった洋式トイレの増設や内装の更新に加え、改修前は1階、3階の2か所であったバリアフリートイレを1階から6階までの計7か所に増設するほか、床の乾式化や出入口の自動ドアの設置を実施している。さらに、このような内装や設備の更新に合わせて、給排水管や換気設備、電気設備などを全面的に更新するとともに、古い内装を解体した後現れる創建当初の建物躯体のコンクリートの補修も併せて行うなど、全体として大規模な改修工事となっている。
工事のスケジュールについては、2025年3月から2027年1月までの22か月を予定しており、地下1階から6階までの16か所あるトイレのうち、北側の上層階及び東側のトイレから着手しており、現時点で北側の4階から6階、東側の2階、3階の5か所の改修工事が完了している。
【委員】
トイレの改修に合わせて床の内装の改修や給排水管や換気、電気設備なども行っており、スケジュールとしては来年の1月までということである。16か所ある中で、今は5か所改修が終わっているということである。全部の改修が済むのが本当に楽しみだと感じている。我々も地元の自治体も小中学校の大規模改修をやるとトイレの改修から結構先に手をつけるが、これは児童生徒たちにも本当に影響がよくて、ここで働く人たちの環境を向上させるためには、庁舎のトイレ改修というのは非常に重要なことだと考えている。
その一方で、本庁舎は国の重要文化財に指定されていて、その文化的価値を十分考慮した工事が求められると認識している。また、説明を受けた設計会社の人もそう言っていた。この両立を図る上で、どのような点に配慮して工事を進めているのか伺う。
【理事者】
職員の働きやすい環境整備と重要文化財の価値の保存を両立するために、文化庁とも協議を重ねながらリニューアル工事を実施している。文化庁からは、文化的価値の高い創建当初の部材の保存に十分配慮し、影響を及ぼす可能性のある行為を最小限にとどめるための工法等について指導、助言を受けている。
今回の改修工事において、従来の開き戸を撤去し、自動ドアに更新する際に、創建当初から残っている文化的価値の高い廊下のタイルを少なからず改修する必要が生じている。この場合、タイルを更新する範囲を最小限にとどめ、更新が必要な場合は創建当初のタイルと可能な限り同種の素材で更新するなど、重要文化財としての価値を後世に残していけるよう配慮しながら工事を進めている。
【委員】
文化庁とも協議し、工法等についても指導や助言を受けながら行っているということで、大変な苦労があることは推察できる。また、タイルの部分は文化的価値のあるタイルを残して、更新するのは最小限にとどめてということだが、先ほど私の地元をトイレのまちみたいに言ったが、実は外壁タイルも有名である。ただ、建築資材の変遷により、タイルを焼く会社も少なくなってきているし、タイルを貼る技術を持った職人も非常に少なくなっているのが現状で、このような文化財の修復というのは大変だとよく分かる。私の友人の会社が東京駅の丸の内側の赤レンガの補修をして、その材料を納めたのが常滑市の会社だが、あれはレンガ調に見えるがタイルである。修復したという、そのような実績があるので、その苦労は本当にあるんだろうとよく分かる。しっかり文化財を保護しながら、今後とも工事を進めていってほしい。
あと、本庁舎のトイレ改修以外にも、西庁舎の長寿命化改修の実施に向けて今年度は実施設計を行っていると承知している。西庁舎における職員の働きやすい環境整備をどのように進めていくのかを伺う。
【理事者】
西庁舎においては、職員の働きやすい環境整備に向けて、オープンフロア型オフィスの導入を検討している。課室間の間仕切り壁を取り払うことで執務スペースを有効に活用でき、オフィス空間に開放感やゆとりが生まれるほか、フリーアドレスを活用することによって、多様で柔軟な働き方に対応していきたい。あわせて、組織改編や職員数の変化に応じて課室面積の調整が非常に簡単になるなど、そういったことも考えているので、執務スペースの運用の柔軟性の向上も目指していきたい。
また、衛生環境の改善のために、本庁舎トイレと同様、洋式トイレの増設や床の乾式化、バリアフリートイレの増設を進めるとともに、西庁舎については勤務する女性職員の数が比較的高い割合なので、女性トイレの拡充にも取り組んでいきたい。
【委員】
オープンフロア型でフリーアドレスの活用等々言われる中、知多総合庁舎が新築になったので内覧したが、新しい庁舎はやはりオープンフロア型で、フリーアドレス対応という形になっていた。今、新しいビル等々はそういう形が多い。若い職員たちが県庁に勤めて古い建物で仕事するとせっかく夢を抱いて入ったのに何かモチベーションが下がることがあってはいけない。西庁舎は文化財ではないから、しっかり改修できて新しいものにできると思う。また、トイレに関して、国土交通省はトイレの設置基準で女性のトイレを増やすようにという、世の中こういう流れなので、そのような点も取り入れ、職員の働きやすい環境を整備するためにもしっかり庁舎改修を進めるよう要望して終わる。
【委員】
私からは政策企画局広報広聴課に、大学生による知事への政策提言会について伺いたい。
この大学生による知事への政策提言会は昨年の2025年度から開催されていて、若者ならではの視点で大学生が大村秀章知事に直接政策をプレゼンテーションできる提言会ということで、とても大胆な発想だと思うし、興味深い。
そこでまず、この政策提言会の目的について伺う。
【理事者】
本事業は、若者ならではの視点を県の施策へ反映させる契機とすること、また、本県の政策課題に対し、未来を担う若者の県政への関心を高め、参画を促すとともに、次世代の行政の担い手を育成することを目的に実施している。
【委員】
今の答弁だと、未来を担う若者の県政への関心を高めてもらうこと、県政への参画を促すとともに、次世代への行政の担い手を育成するのが目的だということであるが、初年度である2025年度の開催状況はどうだったか。
【理事者】
昨年度は初年度ということもあって、県と包括協定を締結している大学や、これまで連携事業を行ってきた大学を中心に、国公立、私立のバランスも考慮して、愛知県立大学、愛知県立芸術大学、中京大学、名古屋大学、名城大学の5グループに参加してもらい、それぞれモノづくりや多文化共生、アジア競技大会、アジアパラ競技大会などに関する提言をしてもらった。政策提言会当日の様子はユーチューブの愛知県公式動画チャンネルで見られるようになっている。
【委員】
初年度は県サイドから5つの大学にエントリーを頼んだということであるが、実際に大村秀章知事に大学生が直接プレゼンテーションできること、それで、愛知県の政策や取組方法などで学生の意見や、例えば政策を反映してもらえるというのは、学生にしてみるとやはりすごいことだと思う。実際、昨年取り組み、採用された政策や意見を吸い上げたことなどは、どのような状況だったか。
【理事者】
学生からもらった提言については実現可能性を検討し、一部だけでも県政に反映できるものについては積極的に取り入れていきたい。
昨年度の提言を受けての主な取組として、アジア競技大会、アジアパラ競技大会における提言については、QRコード入りポスターの掲示、おもてなし道具の作成の紹介、ライブサイトにて来場者が参加できるアートプロジェクトの実施を予定するなど、両大会を盛り上げる施策を行っている。また、モノづくりに関する提言については、小中学校における職場見学や体験活動等の受入先をモノづくり分野にも拡大する。その他の提言についても可能な限りその趣旨を政策に反映しているところである。
【委員】
随分政策に取り入れているという感想である。
そして2回目となる今年も、2026年度政策提言会の参加大学、参加グループの募集をしていたが5月末で募集を終了した。今年の応募状況はどうか。
【理事者】
今年度については、政策提言策定や県政に興味、関心がある多くの大学生に参加してもらえるように公募形式を取ることとして、4月中旬から5月にかけて公募を行った結果、11大学の16グループから応募があった。
【委員】
11大学で16グループからということは昨年の3倍以上ということなので、非常にすばらしいと思う。応募が締め切られて、今後大村秀章知事へ直接プレゼンテーションできる大学を選ばなければいけないと思うが、今後のスケジュールとして、大学生のグループの決定からプレゼンテーションの本番まで、どのように進めるのか。さらに、2年目となる今回は先ほども言ったが、昨年度の3倍以上ということで、非常に県当局も手応えを感じていると思うが、改めて提言会への手応えを聞きたい。
【理事者】
応募の際に提出してもらったテーマ報告書とエントリー動画によって、県職員による選定委員会で選考した。選定委員会では、応募動機を中心に予定している政策提言のテーマやプレゼンテーション力などを審査して、その結果、愛知県立大学、金城学院大学、名古屋外国語大学と名古屋学芸大学の合同グループ、あと、名城大学から2グループの計5グループを今年度参加グループとして決定したところである。今後、7月4日の土曜日に開催するキックオフミーティングでスケジュールの共有や参加グループ同士の交流を行った後、各グループが調査研究を進め、10月頃に中間報告会として進捗状況等を発表してもらって意見交換などを行う。実際に大村秀章知事にプレゼンテーションを行う政策提言会は11月下旬に開催する予定としている。
また、昨年度の参加グループからは、実際に大学生の声が大村秀章知事に届くということが実感できた、県政や県の政策について多く学ぶ機会があり、より県政を身近に感じることができた、これまでのプレゼンテーションでは自分でできることしか考える機会がなかったが、もっと大きな目線で県で取り組むべきことを考えることができてとても新鮮だったといった感想をもらっている。
今後も開催を重ねて、未来を担う若者に積極的に参加してもらいたい。
【委員】
いろいろ質問したが、今答弁の中で手応えを聞いたら、もうよいことずくめだと思うので、ぜひとも3回、4回、5回と継続してやってほしい。
【委員】
先ほどの委員から質問があったが、大村秀章知事へ大学生がプレゼンテーションするという、手応えのある会をやっているということであった。大学生であるので様々なことを勉強しながら、今後の就職ということも視野に入れていくと思う。今、大学生など、県の職員への応募状況はここ近年と比較してどのような状況なのかまず教えてほしい。
【理事者】
大卒者、大卒程度の人を対象とした県職員の試験の応募状況であるが、昨年だと、第1回試験全体で2,419人という状況である。
【委員】
人数は分かった。県職員と話をしていると、県職員への応募が大変少なくなっている状況とも聞いているが、多くの人が採用試験を受けているのか、もしくは、ここ数年減っていて苦しい状況なのか教えてほしい。
【理事者】
受験申込者の増減状況ということであるが、2024年が2,162人で、昨年度が2,419人と若干増えている状況である。
【委員】
様々な努力をして、県職員採用試験等を受ける人が増えているということであれば、ぜひ今後とも頑張ってほしい。
先ほどの委員も触れたが、大学生が提案ということであるので、県の職員、担当課と大学生が様々な交流をする。また、アンケート等では県の政策も大変身近に感じた大学生もいるということである。もちろん大村秀章知事に対して政策をプレゼンテーションしていくことも大きな目的であるので、そういったやりがいのほか、県の職員に興味を持ってもらう仕組みも大事だと思う。プレゼンテーション、政策提言も考えながら、大学生とコミュニケーションを取る県の職員も、県の職員はこんなにすばらしいんだ、一緒に働くとこんなことができるんだということもぜひ伝えてほしいが、それは可能だろうか。
【理事者】
県の職員も必要に応じて学生と一緒にコミュニケーションを取りながら、政策提言の策定に取り組んでいる。今後そういった機会も十分に活用しつつ、県の魅力を高めるように職員からもプレゼンテーションをしていければと思っている。
【委員】
それでは、私からは大きく二点伺いたい。
第一点目は、カジノを含む統合型リゾート、いわゆるIRである。IRを空港島に誘致しようということでこれまで検討を続けている。この問題については2016年にIR推進法が国会において成立して、国の募集に対して都道府県から手を挙げるべく、2018年、2019年頃にかなり集中的に県議会でも議論し、県が設置した様々な研究会から報告書なども出されて、アイデアの募集やヒアリングが重ねられてきた。そして、IRの実施主体になろうとする4社、それから関心を持つ企業がそのほか9社、名乗りを上げたタイミングで、2020年頃に新型コロナウイルス感染症等の事情によって、この検討作業、意見聴取作業は中断していた。そして、国が昨年暮れに、第2次のIRの候補地の募集を来年の5月から11月までの間にやることを発表して、愛知県としては2月に6年間中断していた検討作業を再開することを発表した。
先の総務企画委員会でも相当この検討再開に関してやり取りされたようであり、会議録でそれを確認したので、そこと重ならないような形で、新たな構成になったこの委員会で、何点か尋ねていきたいと思う。まずは7年前、まだ日本に一つもIRが存在しない段階で、第1期の募集を目指して県が検討を進めていた段階と、それから現在2026年の夏の段階と大きな違いがある。それはもういうまでもなく、国は第1期の応募を2022年に締め切って、これに対して大阪府と長崎県が応募したことである。審査の結果、長崎県の提案は採用されず、大阪府は、先日も関西万博の会場となった夢洲におけるMGM大阪株式会社とオリックス株式会社によるプランが日本におけるIRの第1号として認定されている。そして、既に2030年の開業に向けて急ピッチで建設が進んでいて、この内容についても概要が報道されていて、これが2030年に開業するだろう。1兆5,000億円を超えるような投資規模であり、入場人員も2,000万人規模である。そのうち600万人は、アジアを中心としたインバウンドを期待しているということで、かなり本格的で大規模なIRである。今日、大阪府に次ぐ第2番目、あるいは第3番目の候補地として愛知県が再び名乗りを上げようとするときに、先行するこの大阪府のIRとの関係で、これが既にもうあるものとして新たにセントレアで、別に競合というわけではないのかもしれないが、大阪府に次ぐ2番目のIR事業主として民間に構想を募集するに際しては、私のような素人考えでも、これは第1期のときよりも相当ハードルが高くなっているのではないかと想像する。
それで伺いたいのは、大阪府のIRが既に認可されて建設が進み、2030年に開業を控えているということを、今回、構想を取り巻く環境の中にどのように織り込んで募集しているのか。県の考えを聞きたい。
【理事者】
本県においては、中部国際空港及びその周辺エリアにおいて、国際競争力の高い「MICEを核とした国際観光都市」の実現を目指し、先行自治体の状況も踏まえながら、IRの事業実現の可能性について調査するため、現在、民間事業者から事業実施に係る具体的な提案を募集している。事業を検討する民間事業者からは、国際空港に隣接し、後背地に世界有数の産業集積や多様な観光資源を有する中部国際空港島の特性を生かした提案が出てくることを期待しており、それぞれの地域で特長を生かした魅力的な統合型リゾートが整備され、健全な競争がなされることは、我が国全体の観光客増加につながるものと考えている。そして、多くの外国人旅行者は1か所にとどまらず日本各地を周遊することから、大阪府と距離が近くとも海外から観光客を呼び込む上での相乗効果が期待できるのではないかと考えている。
【委員】
大阪府という強力な先行自治体でIRがあることについての認識を、私はもう少し厳しく捉えたほうがよいのではないかと思う。今回の募集要項で示された中部国際空港における50ヘクタールの土地は、基本的に数年前の募集とほぼ同じだが、ここで変わっているのは、7年前はまだAichi Sky Expoが営業を始めていなかった。これは県がコンセッション方式において35年までの運営権を売却して、愛知国際会議展示場株式会社(AICEC)という、Aichi Sky Expoを運営する、GLイベンツと、前田建設工業株式会社を構成員とするこの会社が運営に当たっている。もう7年間も運営してきている。当初は新型コロナウイルス感染症の影響もあって相当苦戦したようであるが、そこそこの稼働率を上げているとも聞く。50ヘクタールと言いながら、その半分ぐらいは既にもう営業し、数年間運営事業の実績を積んでいる、このAichi Sky Expoを含んだIRということになる。
そこで、中部国際空港島特定複合観光施設区域整備実施方針(案)概要版でも、AICECと設置運営事業者に手を挙げようとする事業者が協議して売却すると記載がある。要するに愛知県からAICECに売却した運営権を、またIR事業者に転売するというように読めるが、これはどうなのか。この説明をもう少し聞きたいが、先行するこのAICECのAichi Sky Expoの35年までの売却済みの運営権について、この事業とIR事業者との関係はどのようになるのか。
【理事者】
愛知県国際展示場はコンセッション方式を導入し、愛知国際会議展示場株式会社が公共施設等運営権を2035年3月31日まで有している。このため、IR施設として愛知県国際展示場を活用するために、2035年3月末までの愛知県国際展示場の運営は、設置運営事業候補者と愛知国際会議展示場株式会社で協議することについて、愛知国際会議展示場株式会社に確認の上、定めた。
【委員】
つまり2035年までの運営権は売却してしまっているが、2035年を待たずにこの売却した運営権ごとIR事業者にAICECから転売する。その底地も愛知県の土地だが、これもIR事業者に売却する。運営権がまだ存在している間にもそういう運営形態の譲渡という転売があり得るということか。
【理事者】
運営権は売却されない。
【委員】
そこをもう少し説明してほしい。運営権を売却しないとすると、運営権者としてIR事業者の中の一部を構成するということになるのか。AICECとIRをやろうとする事業者の関係はどのような関係になるのか。
【理事者】
IR施設として愛知県国際展示場を活用するために、2035年3月末までの展示場の運営に関しては設置運営候補者と愛知国際展示場株式会社で協議することになっている。
【委員】
それは権利を持っているわけだから、協議するのは当然だろう。協議して、運営権も譲渡してしまうことがあり得るのかを聞いている。
【理事者】
繰り返しの答弁になるが、運営については設置運営事業候補者と愛知国際会議展示場株式会社で協議することになっている。
【委員】
少し複雑になるので、別途聞くことにするが、つまり、大阪府の場合だとほとんど埋立てした50ヘクタールの更地の上にMGM大阪株式会社とオリックス株式会社が絵を描いている。27階建てのホテルやカジノ、その他、いろいろないかにも楽しげなリゾート的なホテルの絵を描いているようであるが、本県が今提案を募集しているセントレアにおいて県が所有している土地は、既にもうAICECがその半分ぐらいの面積を占めている。どうも中部国際空港島特定複合観光施設設置運営事業募集要項を見ると、IRの構成要件である大規模な会議場や展示場などは、AICECが担っている運営権を取り込む形での提案を待っているという感じに受け取れる。それ以外にも、ナイフのような形をした空港島の東半分の土地の形状を見ると真ん中に大きな湾、海が入り込んでいて、AICECのAichi Sky Expoと、その北側の20ヘクタール余りの土地の間は非常に隘路になっている。しかもそのナイフ型の土地の空港側には既に四つもホテルが建っている。それと背中合わせになる形で、IRの事業を考えてくれと、このような募集をしている。しかも、空港島だから、大阪府は27階のビルが建つが、空港島の中にはそんな27階のビルを建てることは無理である。空港による制限がいろいろかかっているわけだから、形状だけではなくて高さ制限までかかる。こういったいろいろな制約があることについては、当然だと思うが、運営事業者になろうとする者からの問合せに対してどのような説明をしているのか聞かせてほしい。
【理事者】
現在実施している統合型リゾートの事業実施に係る提案募集において、港湾や既に企業が立地している土地については、提案対象地には含めていない。そのほか、民間事業者に対し、都市計画や航空法による高さ制限などの条件を提示するとともに、参加表明後には土地の図面等の必要なデータを提供することとしており、民間事業者にはこれらを踏まえた提案を求めることとしている。
【委員】
ことほどさように大阪府の事例と比較するせいかもしれないが、セントレアにおけるIRというのは非常に制約条件が多くて、難しい提案を求めているのではないかと私は思料する。
そこで、2月から3月にかけて実施した意見募集ではどのような意見が寄せられたのか概要を伺う。
【理事者】
2026年2月25日から3月19日まで実施した民間事業者からの意見募集では、候補地の土地利用規制を示した上で、複数の事業者から、世界クラスの統合型リゾートを創出するチャンスがある、国内外から来訪者を取り込む拠点としての潜在力が高いなどといった意見をもらっている。
【委員】
前向きな意見が複数寄せられたという話であるが、一旦7月31日までと公表された参加表明書の提出期限を6月になって、つい先日だが、9月30日まで延ばす異例の対応が発表された。これを延ばした理由は何か。
【理事者】
先般、6月17日に記者発表した理由としては、複数の事業者から、事業計画を作るに当たってもう少し時間がほしいという声があったことから、期間を延長した。
【委員】
一旦提案募集を公にしていたものを、期限を2か月も延ばすということは、異例の対応だと思う。その背景には、恐らく幾つかの事業者からもう少し期間が欲しいということがあったとしても、一旦発表した募集期間の期限を延長するということは、私はよほどの理由がなければやるべきではないと思う。特定の事業者の声を聞いて期限や条件を変えることは問題ではないかと私は思う。
そこで、9月30日まで2か月参加表明書の提出期限を延ばしたことによる影響について聞きたい。7年前において主体になろうとする4者に該当する企業が、この参加表明を9月まで延長したところで何者出てくるか分からないが、締め切った後、要項によるとこの中から一つの事業者を選定する。そして専門家による評価委員会をつくって、どの事業者が適切かということについて選定作業に入る。そのような段取りでよいか。
【理事者】
現在9月30日まで参加表明書の提出期限としており、その後、具体的な提案については2026年度冬頃に提出してもらう。具体的な選定については2026年秋から2027年春としている。
【委員】
国が第2期のIRの応募を受け付けるのは来年5月から11月までとなっていて、恐らくそこから逆算して提案募集や参加者募集を段取りしたと思う。これを2か月先延ばししてまで参加者を募集している。恐らくここではなかなか参加しようという者が現れにくかったのではないかと私は推測する。来年5月までの間に、専門家による事業者の選定を絞る作業、そして絞られた事業者と県とが区域整備計画の作成、地元の常滑市議会や愛知県議会、愛知県公安委員会の同意を得て、整備計画案として国の正式な審査の土俵に乗る。このような段取りの理解で間違いないか。
【理事者】
選定については2026年秋から2027年春を考えている。
【委員長】
スケジュールを示してもらわないと、話が進まないので答弁を求める。
【委員】
私が代わりに説明すると、提出期限を9月30日まで2か月延ばした。そして競争的対話の実施期間も、当初4月から9月までと言っていたのが、今年の冬まで延びた。提案審査書類の提出期限も2026年秋頃と言っていたのが冬になって、全体的に2、3か月後ろ倒しされるわけである。来年早々には知事選挙を迎える。我々の任期は来年4月までである。当然県が今、民間といろいろ対話しながら作成しようとしているIR実施プランが適切なものかどうかを議論すべく私もこの委員会に所属している。今のスケジュールの後ろ倒しによって、9月までに事業者が現れて、そのうちの1者が選ばれるタイミングとはいつ頃になると想定しているのか。
【理事者】
本事業については、あくまでも民間事業者からの提案があって初めて進んでいくものである。今般、参加表明書の提出期限を7月31日から9月30日に変更し、それに合わせて参加表明後に行われる提案審査書類の提出についても2026年秋頃から2026年度冬頃に変更しており、これを今よりも前倒しで行うことは現実的でないと考えている。我々としては、あくまでも民間事業者からの提案があるかどうかを待つものであることから、スケジュールにおいても自然体で考えていきたい。
【委員】
自然体はよいが、我々の立場はどうなるか。我々の任期は4月までしかない。議論する議会は2月定例議会で終わり、もう改選である。それまでに事業者が決まり、どんな実績を持った事業者なのか、そしてどのような方針で県と一緒に区域整備計画をつくろうとしているかということが我々の任期中の委員会に示せるか。
【理事者】
繰り返しの答弁になるが、参加表明後に行われる提案審査書類の提出については2026年秋頃から2026年度冬頃に変わっている。そして、2026年秋から2027年春を設置運営事業候補者の選定の時期と考えている。我々としては、あくまでも民間事業者からの提案があるかどうかを現在待つものである。スケジュールについても自然体で考えていきたい。
【委員】
らちが明かないので要望する。
私が懸念しているのは、参加表明書が単数なのか複数なのか分からないが、事業者から提出があった場合に、その段階ではそれはどのような会社なのか明らかにされないだろう。専門家等による評価委員会が事業者を一つに絞って、この事業者と県で組んで区域整備計画をつくるということを決定するまでは一切公表されない。ということは、2月議会ですら、まだ参加事業者の手を挙げた者のうち、誰を事業者にするか決まっていない。評価中、調査中だという形で、知事選挙を迎え、県議会議員選挙も迎える。IR整備法には、都道府県がこの提案を国に対して送るためには、十分県民の意見を反映しろということも書いてある。その県民の意見を反映するための最大の機会は知事選挙であり、県議会議員選挙だと思う。これの前に、少なくとも事業者、県が組んでIRを建設しようという、プランをつくろうという事業者ぐらいが明らかになっていないのでは、論点にもならない。我々も議論する素材がないということになる。だから、ぜひこれは要望するが、どんどん先延ばしして国への提出に間に合えばよいという事業者側の都合だけで進められても困る。少なくとも今年の冬、知事選挙前、そして我々の県議会議員選挙、この委員会が構成している任期中には事業者が決定できるようなスケジュールで、あるいは事業者なしということならなしでもよい。いずれにしてもIRの誘致に関する一定の姿、方針が明らかになる形で、私としては選挙を迎えることが当然の要求だと思うので、ぜひ検討してほしい。
もう一点は、つい先日国会で審議が始まろうとしている副首都法案である。副首都構想に基づく日本維新の会と自由民主党の協定に基づいて、与党の間で合意して提案されたこの副首都法案に対していろいろな反応が出ている。
まず、この副首都法案を県としてはどのような内容の法案だと理解しているのか。その法案の概要についてまず説明してほしい。
【理事者】
一昨日、自由民主党と日本維新の会は、共同で副首都の定義や要件、指定に必要な手続等を定めた国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案を国会に提出した。
法律案によると、副首都は首都直下地震等の大規模な災害が発生し、東京圏で首都中枢機能の維持が困難となった場合に、必要に応じて一定期間、全部または大部分の代替機能を担うものであり、また、多極分散型経済圏の形成の中核をも担う道府県とされている。
また、副首都は道府県の申出に基づき国が指定するものであるが、法律案では要件として、東京圏と同時被災の可能性が低いことや、国の出先機関の立地、人口、経済の集積、道府県と政令市との間の必要な行政体制が挙げられている。
【委員】
大阪府としては大阪府に限定した、大阪府が副首都になる、大阪都になるというかねてからの構想を持っているから、それに引き寄せたような法案と考えているようであるが、今話にあったように法律の目的そのものは、災害時に首都直下地震で首都の機能が失われるようなときに、それを代替する副首都という趣旨であるようである。
そこで、この法案が成立した暁には、愛知県としてはどのような対応を考えているのだろうか。
【理事者】
法律案で副首都の要件として挙げられているもののうち、東京圏と同時被災の可能性が低いという点については、本県は、例えば首都直下地震との同時被災の可能性は低いとされている。また、国の出先機関の立地については、三の丸地区に出先機関が集積しており、人口、経済の集積についても、人口は東京都、神奈川県、大阪府に次ぐ全国第4位、県内総生産も東京都に次ぐ全国第2位となっている。なお、要件の詳細は政令で定めることとされているので、どのような要件が定められるかしっかりと確認していきたい。
いずれにしても、現在国会で行われている法律案の審議をしっかりと注視していく。
【委員】
では要望で締めるが、広沢一郎市長も随分前向きな反応を示しているが、名古屋市、愛知県が副首都に名のりを上げようとするならば、愛知県と名古屋市の連携は必須だと思う。以前の河村たかし市長のときには随分互いにぎくしゃくしていて、副首都どころか、中京大都市圏や尾張共和国など何か訳の分からない議論で、愛知県知事と名古屋市長の言っていることが食い違うこともあった。広沢一郎市長になってどのようなことになるか分からないが、いずれにしても市と県の緊密な連携によって対応するよう願い、私の質問を終わる。





