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総務企画委員会審査状況(令和8年3月18日)

ページID:0650777 掲載日:2026年6月17日更新 印刷ページ表示

総務企画委員会

委員会

日時 令和8年3月18日(水曜日) 午後0時58分~
会場 第8委員会室
出席者
 神戸健太郎、朝日将貴 正副委員長
 水野富夫、藤原ひろき、今井隆喜、増田成美、長江正成、森井元志、朝倉浩一、
 木藤俊郎 各委員
 政策企画局長、企画調整部長、国際監、ジブリパーク推進監、
 総務局長、デジタル戦略監、総務部長、財務部長兼財政課長、
 人事局長、人事管理監兼人事課長、
 会計管理者兼会計局長、同次長、
 監査委員事務局長、同次長、
 人事委員会事務局長、同次長兼職員課長、
 議会事務局長、同次長、関係各課長等

総務企画委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第 1 号 令和8年度愛知県一般会計予算
 第1条(歳入歳出予算)の内
 歳入
 歳出
 第1款 議会費
 第2款 総務企画費の内
 第1項 政策企画費
 第2項 総務管理費
 第3項 徴税費
 第4項 市町村振興費
 第5項 選挙費
 第8項 監査委員費
 第9項 人事委員会費
 第11款 公債費
 第12款 諸支出金
 第13款 予備費
 第3条(債務負担行為)の内
 知多総合庁舎・知多福祉相談センター集約化整備工事
 設楽公舎整備工事
 総合文書管理システム整備等事業契約
 自治センター照明制御装置整備工事
 議事堂照明設備改修工事
 地方債証券の共同発行によって生じる連帯債務保証
 第4条(県債)
 第5条(一時借入金)
 第6条(歳出予算の流用)
第 2 号 令和8年度愛知県公債管理特別会計予算
第 3 号 令和8年度愛知県証紙特別会計予算
第 18 号 公の施設の使用料の改定に関する条例の制定について
第 21 号  愛知県行政手続条例の一部改正について
第 22 号 愛知県公益認定等審議会条例の一部改正について
第 23 号 愛知県奥三河総合センター条例の一部改正について
第 24 号 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部改正について
第 25 号 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用に関する条例の一部改正について
第 26 号 愛知県手数料条例の一部改正について
第 27 号 愛知県職員定数条例の一部改正について
第 28 号 職員の給与に関する条例の一部改正について
第 30 号 知事等の給与の特例に関する条例の一部改正について
第 67 号 包括外部監査契約の締結について
第 92 号 副知事の選任について(古本伸一郎)
第 93 号 副知事の選任について(川原 馨)
第 94 号 教育委員会教育長の選任について

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第1号から第3号まで、第18号、第21号から第28号まで、第30号及び第67号
全員一致をもって同意すべきものと決した議案
 第92号から第94号まで

請願

第 80 号 「『消費税5%引き下げを求める意見書』採択を求める」について
第 81 号 「『インボイス制度廃止を求める意見書』採択を求める」について

結果

​賛成者なしをもって不採択とすべきものと決した請願
 第80号及び第81号

閉会中継続調査申出案件
  1. 行財政について
  2. 国際交流の推進について
  3. 地域振興について
  4. 地域及び県行政の情報化の推進について
  5. 防災対策及び安全なまちづくりの推進について
  6. 政策企画局、総務局、人事局、防災安全局、会計局、選挙管理委員会、監査委員及び人事委員会の行政運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 口頭陳情(3件 陳情第131号、第132号及び第133号関係)
  3. 議案審査(17件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  4. 請願審査(2件)
  5. 委員長報告の決定
  6. 2026年度の税制改正に伴う愛知県県税条例等の一部改正についての説明
  7. 一般質問
  8. 閉会中継続調査申出案件の決定
  9. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 私からは、予算に関する説明書97ページ、歳出、第2款第1項政策企画費第1目政策企画総務費のうち説明欄5地方創生事業費の中で、先ほど説明があった(4)国際観光都市機能整備調査費2億7,661万3,000円について質問する。
 まず、これはいわゆる統合型リゾート(IR)に関する内容だと理解して聞くが、我が国のIR制度は観光振興及び国際競争力の強化を目的として制度化されて、現在までに認定されている区域は大阪府大阪市の1区域のみである。法律上、IR区域の上限は3区域とあって、残りは2区域となっているのが現状だと理解している。
 国はこうした中、2027年5月から11月までIR区域整備計画の申請受付を予定しているとされていて、今後、国内の複数地域が検討を進める可能性があることが想定される。
 そのような中、愛知県においても中部国際空港、空港島周辺を中心にIR整備の可能性を検討しているとの報道がされている。愛知県は製造業を中心に日本経済を牽引してきた地域である一方で、観光消費額は全国上位ではあるものの、インバウンド宿泊者数では東京都、大阪府、京都府に比べて大きな差があるとも指摘されている。
 こうした課題を踏まえ、国際観光都市としての魅力向上やMICE誘致強化の観点からIRをどう位置づけるかは県の将来戦略として重要なテーマであると考えている。
 そこで以下順次伺う。
 はじめに、これまでの検討経過について伺う。
 愛知県ではこれまでIRに関する調査研究を進めてきたと承知しているが、これまでの検討期間、実施してきた調査内容、得られた成果について、県としてどのように総括しているのか伺う。
【理事者】
 これまでの本県の統合型リゾート、IRの検討状況については、2018年に「MICEを核とした国際観光都市」の実現に向けたアイデア募集を行い、17社を対象として、2018年10月から2019年3月にかけて、計25回のヒアリングを実施している。事業者からは、国際観光都市を実現するためには、国内外の訪問客を呼び込む魅力のある施設整備が必要であり、統合型リゾートとして各施設を一体的に整備することが望ましいなどの意見が出た。
 アイデア募集の結果を踏まえ、2019年から2020年に特定複合観光施設区域整備の事業可能性の検討に係る意見募集を行い、特定複合観光施設区域の整備・運営主体となることに関心を有する法人等4者、その他ノウハウ、知見を有する法人等9者から意見、提案をもらい、ヒアリングを実施している。事業者からは、国際空港に隣接しており、海外からの誘客に有利、特にプライベートジェットの受入れが可能であり富裕層を取り込みやすいなどの意見、提案が出たところであり、検討エリアとして中部国際空港島にポテンシャルがあることなどは確認できたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、事業者の活動が停滞するなど、本格的な事業活動の検討には限りがあったため、本県の検討の熟度も深まらず、また、感染症対策に全力を尽くさなければならなかったことから、統合型リゾートの検討は中断となった。
【委員】
 次に、想定される立地と事業規模について伺う。
 現在IR候補地として中部国際空港島周辺が検討されていると承知しているが、仮に整備をする場合、想定される開発面積、ホテル、客室数、国際会議場や展示施設など、MICE施設の規模、商業施設やエンターテインメント施設の構成など、どの程度の施設規模を想定しているのか伺う。また、IR制度ではカジノの施設面積は全体の3パーセント以下と定められているが、県としてどのような施設構成を想定しているのかについても伺う。
【理事者】
 統合型リゾートは、特定複合観光施設区域整備法、いわゆるIR整備法上、国際会議場施設及び展示場等施設、いわゆるMICE施設、魅力増進施設、送客施設、宿泊施設、観光客の来訪、滞在の促進に寄与する施設、カジノ施設を民間事業者が一群の施設として設置することが求められており、本県では中部国際空港島の約50ヘクタールの区域を施設整備の検討エリアとしている。中でも特定複合観光施設区域整備法施行令(IR整備法施行令)において、宿泊施設は床面積の合計がおおむね10万平方メートル以上であることが必要とされており、客室の総数に占めるスイートルームの割合などが国内外の宿泊施設における客室の実情を踏まえ、利用者の需要の高度化及び多様化を勘案して適切であることも求められている。また、MICE施設については現在の愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)の展示面積が6万平方メートルであることを踏まえると、最大の会議室の収容人数が3,000人以上から6,000人未満であること、全会議室の収容人数がその2倍以上であることが求められている。
【委員】
 それでは次に、経済効果について伺う。
 これは、民間事業者が算定していくものと承知しているが、大阪のIRでは総事業費が約1兆5,130億円で、年間来訪者が約2,000万人と想定している。年間売上げが約5,200億円、建設フェーズの雇用創出が約17.5万人といった試算が示されている。愛知県においてIRを整備する場合、年間来訪者数、経済波及効果、雇用創出人数、税収効果について県としてどのような規模を想定しているのか、現時点での試算があれば具体的な数字を示してほしい。
【理事者】
 統合型リゾートは、IR整備法上、民間事業者が国際会議場、ホテル等の様々な施設を民間事業者自身で設置、運営するものであり、来訪者数や経済波及効果についても民間事業者が事業計画で検討するものとなるので、県としての想定は持ち合わせていない。
【委員】
 現時点の状況はよく分かった。
 それでは、次に、民間事業者の参入動向について伺う。
 IR事業の成立には国際的なIRオペレーターや国内企業の参画が不可欠であると思う。県では現在、民間事業者への意見募集を行っていると承知しているが、どの程度の企業から関心表明があったのか、海外IR事業者からの問合せ状況、国内企業の参入意欲など、現時点での参入動向について伺う。
【理事者】
 現在、統合型リゾートの事業実現の可能性について関心のある民間事業者からの意見を聞いているところである。意見募集終了後、結果について適切に公表していく。
【委員】
 締切り前だからそのような答弁だろうと思ったが、現時点の状況も適切に公表してほしい。
 次に、事業者選定スケジュールについて伺う。
 仮に国への申請を行う場合、民間事業者公募、優先交渉権者の選定、区域整備計画の策定といった手続が必要になると思う。国の申請スケジュールを踏まえ、愛知県として事業者公募、優先交渉権者選定、国への申請までの工程をどのように想定しているのか伺う。
【理事者】
 国への申請期間は2027年5月6日から同年の11月5日までであり、この期間を踏まえて関心のある民間事業者からの意見を聞くために作成した中部国際空港島特定複合観光施設区域整備実施方針案では、事業者の選定は2026年秋から2027年春を想定と記載している。現在、統合型リゾートの事業実現の可能性について関心のある民間事業者からの意見を聞いているところであり、今後の進め方については、民間事業者から提出された意見を踏まえて適切に対応していく。
【委員】
 次に、これも重要なことであるが、地元自治体との連携についても伺う。
 IR整備には地元自治体や住民の理解が大変不可欠であると思う。過去このIRについては2016年に常滑商工会議所から県に、そして2017年に常滑市議会から県及び常滑市に調査研究を進めるよう要望書が提出され、同年国際観光都市としての機能整備に関する研究会を県と常滑市で設置し、2018年3月に研究会から日本型IRの活用について、愛知県としても検討を進めていくべきと報告を受けて調査研究を進めた経緯があると承知している。
 そこで、常滑市をはじめとする関係自治体との協議状況や今後の住民理解の促進に向けた取組について伺う。
【理事者】
 IR整備法において実施方針を定めようとする場合は、立地市町村等及び公安委員会と協議するよう定められており、2月25日に発表した中部国際空港島特定複合観光施設区域整備実施方針案について、統合型リゾートの事業実現の可能性について検討するため、地元常滑市からも意見を聞くこととしている。
 なお、IR整備法において、都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、公聴会の開催、その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならないと規定があることを踏まえて、適切に対応していく。
【委員】
 それでは最後に、IRの今回の誘致の意義について伺う。愛知県は日本有数の産業県であるが、人口減少社会を迎える中で、今後は観光産業の強化、国際会議誘致、国際都市機能の強化なども重要な政策課題となる。IR整備は単なるカジノ施設ではなく、ホテル、国際会議場、展示施設、エンターテインメント施設などを含む国際観光拠点の形成を目的とするものであると認識している。愛知県としてもIR誘致をどのような将来戦略の中に位置づけているのか、最後に所見を伺う。
【理事者】
 現在、統合型リゾートの事業実現の可能性について関心のある民間事業者からの意見を聞いているところであり、今後の進め方については、民間事業者から提示された意見を踏まえて適切に対応していく。
 なお、統合型リゾートは、我が国を代表するスケールとクオリティーを有するMICE施設や、利用者の需要の高度化及び多様化に対応した宿泊施設、日本の伝統、文化、芸術等を生かした我が国の観光の魅力の増進に資する施設、家族で楽しめるエンターテインメント施設等を一体として整備して、民間の自由な発想を生かした多様なコンテンツを提供するものである。また、世界レベルのMICE開催地にふさわしいエリアの形成により、これまでにない国際的でハイレベルな会議や展示会、イベントをはじめ、多種多様なMICEを誘致、開催し、国内外からより多くの人を呼び込み、より大きなにぎわいを創出することが期待され、本県の魅力の増進につながる可能性があるものと考えている。
【委員】
 理事者から答弁があったが、愛知県では国内外から多くの観光客を呼び込む国際観光都市の拠点をつくるためのIRの事業実現の可能性を調査するとのことだった。
 そこで伺いたいのは、愛知県が日本型IRを整備する意義について、もう少し確認する。中部国際空港セントレアは、開港時より、関東、関西に比べて人口の少ない中部圏で空港運営を安定させるため、飛行機に乗らなくても楽しめるエンターテインメント空港として運営している。空港会社は非空港系収入と空港収入を合わせて空港運営の安定化を進めていると聞いている。
 空港会社の中期経営戦略における2030年の空港のありたい姿は、2030年には日本の主要な国際拠点空港として、空港旅客数2,000万人級を達成するとあり、IRが空港の需要喚起に大いに影響を及ぼすと私は考える。
 そこで、愛知県がIR整備を進める場合、空港会社がIR事業者への出資をするなど、空港会社とIR事業者が連携して、空港の需要喚起と国内外からの誘客を図ることはできるのか伺う。
【理事者】
 IR整備法において、統合型リゾートは民間事業者により一体として設置、運営されることが規定されている。民間事業者から意見を聴くために作成した中部国際空港島特定複合観光施設区域整備実施方針案においては、先行自治体と同様に、参加資格要件として、県または立地市町村である常滑市と資本面もしくは人事面等において一定の関連のある者でないこととしていることから、中部国際空港株式会社など該当する者がIR事業者の出資者となることは考えていない。なお、実施方針案では民間事業者は、国際空港隣接という特徴を生かし、国内外からの集客を図ること、また、広域的な観光ルートの設定及びインバウンド促進に当たって、中部国際空港株式会社とも協力、連携して取り組むものとしている。
【委員】
 もし手を挙げる事業者があったときには、中部国際空港株式会社としっかり協力することを期待したい。
 IRは過去、2021年10月から2022年4月まで申請を受け付けており、先行した自治体である大阪府は認定され、長崎県は不認定となっている。一方で、報道ベースで状況を確認したところ、大阪府では参入した事業者が1者のみであり、府、市の立場が弱かったのではないかと指摘されていた。また、長崎県はオーストリア国有企業参加のカジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン以外の事業者名が非公表のまま国に申請がされたと承知している。
 そこで、来年度の調査費の内訳と、来年度の調査結果について、愛知県はどこまで公表するのか伺う。
【理事者】
 現在、統合型リゾートの事業実現の可能性について、関心のある民間事業者からの意見を聴いている。来年度の具体的な調査内容や今後の進め方については、民間事業者が提出した意見を踏まえて適切に対応していく。
 来年度の予算については、2026年度を通じて調査検討を行うことができる金額を想定し、諮っている。事業実現の可能性調査に当たっては、関係法規や建築、土木に関する専門的な知見などが求められるため、専門のアドバイザーを1年間委託する経費を計上している。また、空港島の約50ヘクタールの大規模な土地利用と愛知県国際展示場の活用を考えていることから、統合型リゾートとして県の土地と愛知県国際展示場の建物を利用する場合の適正な価格を評価するための調査費や複数社の企業信用調査に係る調査費を計上している。
 なお、事業実現の可能性の調査を進めるに当たって、調査結果は先行自治体の状況を踏まえ、適切に公表していきたいと考えている。
【委員】
 私からは、高齢者生成AI活用促進事業について伺う。
 まず、この事業内容はどのようなものであるか伺う。
【理事者】
 この事業は、誰一人取り残されないデジタル社会の実現に向けたデジタルリテラシーの向上を目的とした事業である。デジタルリテラシーの向上に当たっては、生成AIなど新たなデジタル技術についても正しく利用するスキルが必要であるため、デジタルディバイド対策の一環として、新たに高齢者を対象とした生成AI講習に取り組むこととした。
 具体的には、各市町村からの依頼に基づき、県が講師を派遣して、生成AIの活用に踏み出せていない高齢者を対象に、生成AIとは何か、上手な質問の仕方、使う上での注意等を教える講習会を実施するものである。
【委員】
 以前からデジタルディバイド対策として高齢者デジタルサポーター事業を実施しているが、高齢者生成AI活用促進事業とはどのような違いがあるのか伺う。
【理事者】
 2021年度から実施している高齢者デジタルサポーター事業は、スマートフォンの操作に詳しいおおむね65歳以上の高齢者を講師として育成、登録し、市町村からの依頼に応じて講師として派遣する事業である。これは、同じ高齢者の目線でスマートフォンのカメラやマップアプリの使い方などの操作を教えることから、受講者に寄り添った、分かりやすい行為が提供できていると考えている。
 一方、高齢者生成AI活用促進事業の受講者は、基本的なスマートフォン操作はできるものの、生成AIの活用までは踏み出せていない高齢者を対象としている。生成AIツールは進化が急速であることに加えて、ハルシネーションと呼ばれる誤情報の生成や著作権の侵害、情報漏えいなどのリスクもあることから、委託事業者による専門講師を派遣して、安全かつ効果的な利用方法を教えることとしている。
【委員】
 総務省の令和7年版情報通信白書では、60代のうち15.5パーセントが生成AIの利用経験があると答えていて、利用経験がない高齢者が多い状況ではあるが、高齢者生成AI活用促進事業によってどのような効果が見込まれているのか伺う。
【理事者】
 生成AIは、人が日常のコミュニケーションで使う話し言葉や書き言葉などの自然言語で操作ができることから、高齢者にも親しみやすい支援ツールとなり得ると考えている。生成AIの利用方法を学び、活用することで、様々な行政サービスの情報を入手したり、オンラインで手続を行う方法を理解したりするなど、高齢者がこれまで使ってこなかった行政サービスを享受できるようになることが期待される。また、行政以外の分野においても、生成AIに補助してもらうことで、買物や趣味、学習などの活動の幅が広がり、生活が一層充実する効果も期待できると考えている。
 委員指摘のとおり、まだまだ生成AIを利用している高齢者は少ないことから、この事業により新たに生成AIに触れる高齢者を増やし、それが地域のコミュニティーの中で広がっていくことで社会全体のデジタル技術活用の促進につなげていく。
【委員】
 昨年の9月定例議会で成立したデジタル技術の活用による豊かで便利な社会づくり条例の第13条においても、県は、県民がデジタル社会における様々なリスクに対処し、自身の目的に応じてデジタル技術を用いた情報を適切に活用できるようにするため、啓発及び学習の機会の充実等の必要な施策を講ずるよう努めるものとするとされているので、全ての県民が豊かさを実感できる社会の実現に向けて、引き続きデジタルディバイド対策を推進してほしい。
【委員】
 私からは、歳入、第5款地方特例交付金について伺う。
 高市早苗内閣が誕生して4か月、5か月という期間がたとうとしている。責任ある積極財政として、我々の暮らしを豊かに、そして強いものにするため、日々奮闘してもらっている。高市早苗内閣が誕生して、3か月目ぐらいのときに、ガソリン価格を見ると久しぶりに140円台、そして130円台という価格を目にした。
 今の世界情勢においても、ガソリン、電気、またガスにより我々の暮らしを豊かにしてもらっている。暫定税率の廃止として、国民、県民の暮らしを豊かにする一方で、地方行政を運営する中で、県税収入が減収する側面があることは、決して忘れてはいけない部分である。
 そこで、今回の予算の歳入の部分には、地方特例交付金がある。まず、この地方特例交付金がどのような制度なのか伺う。
【理事者】
 地方特例交付金については、減税など国の施策に伴って地方公共団体が減収となり、それを補填するために各地方公共団体に交付されるものである。具体的には、これまでは個人住民税の住宅ローン減税に係る減収などが地方特例交付金の対象とされてきた。来年度においては、地方財政計画において、委員指摘の軽油引取税の暫定税率の廃止、これの来年度の減収分を全額補填するために、新たに軽油引取税減収補填特例交付金という名前で全国総額で4,297億円が新たに計上されていて、地方財政計画の中で確保されている状況となっている。
【委員】
 このような状況をにらみながら、昨年の9月定例議会において、我が党が提案したのがガソリンの暫定税率の廃止を伴う恒久的な地方財源の確保についての意見書である。この意見に沿う形で地方特例交付金が制度化されるに至ったものと理解しているが、本県の実際の減収額が的確に補填されているのか確認したいし、どのように見込んだのか伺う。
【理事者】
 各都道府県に対して交付される地方特例交付金の額は、例えばさきに説明した軽油引取税の交付金については、各都道府県の軽油引取税の今回の暫定税率廃止による当該年度の軽油引取税の減収見込額を基礎として算定することが法律に定められる方向で今国会に提出されている。
 本県の歳入予算の計上においては、この法律の規定も踏まえて、本県の県税予算における軽油引取税の減収見込額が278億円と見込んでいるので、ここから名古屋市に対する交付金も減る。これが57億円あるので、この57億円を控除した221億円の予算額等を見込んで、地方特例交付金として予算計上した。
【委員】
 減収の見込額が278億円で、名古屋市分を引いて221億と試算して、しっかり対処することを理解した。今後我々が注視していかなくてはならないのが、同じく物価高対策の中における食料品の消費税ゼロについてである。これが実現した場合の、愛知県における影響も注視していかなくてはならない。国では総額5兆円という数字が上がってきているが、食料品の消費税の税率がゼロとなった場合における本県への影響額はどれだけであるのか伺う。
【理事者】
 国と地方を合わせた全国の減収影響額5兆円を基に、食料品などに対する消費税と地方消費税の税率の合計に占める地方消費税の税率の割合や、全国の地方消費税収を都道府県間で清算した後の本県の税収の割合、これらから機械的に計算すると、本県への影響額は約660億円となって、そこから県内市町村への交付金を除いた実質収入では約330億円の減収となる。
【委員】
 先ほど、暫定税率の件で答弁があった221億円の減収額よりも大きく、330億円と想定される状況である。
 そこで、過去に国の施策による減収に伴う県における減収があったのか。地方特例交付金で措置された前例があるのか伺う。
【理事者】
 減税が行われたら自動的に地方特例交付金になるつくりにはなっていない。各年度の税制改正の中で財源についてどうしていくのかが議論されて、具体的には地方財政計画が、毎年度策定されるので、この中で定められると考えている。
 過去に地方特例交付金で措置された減税というと、1998年に始まった恒久的な減税が最初であって、その後、2019年度以降の自動車税の環境性能割の臨時的な軽減に係る額、それから近いところでは、昨年度、2024年度に個人住民税所得割の定額減税が行われたので、この減収額などが対象とされてきた。来年度においては、さきに紹介した軽油引取税のほか、個人住民税の住宅ローン減税に係る額、それから、同じく暫定税率の関係だが、地方揮発油譲与税の減収に係る額、それから自動車税、軽自動車税の環境性能割の廃止に係る額、これらに係る地方特例交付金が計上されている。
【委員】
 やはり我々議会人としても、そして県の行政を担う人々も同じところを注視しながら県の行政が運営できるように共通認識を持つことが大事であると思っている。税制改正による地方の減収は全額国費による補填が大前提だと考えているが、今の答弁を聞いて、やはり声を出していかなくてはならないと思っている。今議論されている食料品の消費税ゼロが実現した場合も、全額国費による補填というように国に対して働きかけるべきだと思っているが、財務部長の見解を伺いたい。
【理事者】
 税制改正を行うに当たっては、地方の財政に影響を及ぼさず、国の責任において、具体的かつ安定的な財源を制度的に確保することを大前提とすべきと考えている。議論にあったように、いわゆるガソリン、軽油の暫定税率廃止の際には、本県、また、全国知事会も共に国に対して安定的な財源を確保するよう要請しており、さらに先ほど委員より言及があったが、議員からも国に対する力強い意見書を提出してもらった。その結果、地方特例交付金により全額補填することで国の予算が編成されたと認識している。
 現時点で、基本的には社会保障国民会議での議論というのが先行していくと考えているが、議論の緒に就いたところである。昨日発表されたところでは、社会保障国民会議の有識者会議においては、知事会の地方財政常任委員長の河野俊嗣宮崎県知事が参画するということで、地方からの立場はそこで言及すると思うが、いずれにしろ、まずは社会保障国民会議での議論をしっかりと注視していく。
 仮に、その議論の中で地方側に大きな減収が生じる場合には、暫定税率廃止のときと同様に、地方特例交付金等により確実に措置されるよう国に対し積極的に働きかけていく。
【委員】
 状況をしっかりと注視し、そして、意見を述べるタイミングでは県としても発言すると答弁があった。我々もしっかりと意識しながら、都度意見を伝えられる場所等をにらみながら、しっかりと動いていきたい。同じ愛知県の将来を担う責任のある立場として、県の人々もそういった認識で今後とも行動することを要望する。
【委員】
 私からは、歳出第2款総務企画費第4項市町村振興費のうち、山村振興ビジョン推進費について伺う。
 三河山間地域は本県面積の約3分の1を占め、水源の涵養、自然災害の防止など、都市部地域を含めた県全体を支える重要な役割を担っており、この地域に活力あることが本県の発展にとって不可欠である。
 本県では、2009年にあいち山村振興ビジョンを策定して以来、三次にわたって山村振興ビジョンを策定し、三河山間地域の振興に積極的に取り組んできた。現行のあいち山村振興ビジョン2025の下では、地域を取り巻く環境の変化に柔軟に対応し、将来にわたり安全・安心に暮らせる地域をつくるため、総務局では三河の山里サポートデスクにおける起業支援や、首都圏における移住相談窓口の運営等による移住・定住の促進など、様々な事業に取り組んできたと承知している。
 そして昨年12月にはあいち山村振興ビジョン2030を策定し、2030年度までを計画期間として、人口減少に適応し、地域の社会経済活動を活性化するための方向性を示していく。
 そこで質問だが、あいち山村振興ビジョン2030を推進する山村振興ビジョン推進費の来年度予算の事業内容として、関係人口の創出・拡大及び移住・定住の促進がテーマに挙げられている。三河山間地域においては、人口減少、少子・高齢化が進行することで担い手が不足し、地域の各種活動が困難になっていると聞く。地域の担い手確保につながるこれらのテーマについて、現行の山村振興ビジョンにおいてどのような取組を実施し、どのような成果を上げてきたのか伺う。
【理事者】
 本県では、2020年に策定した現行ビジョンの下、環境変化に柔軟に対応する元気で豊かなあいちの山里の実現に向けて、地元市町村や関係団体の人々と協力しながら取組を進めてきた。
 委員指摘のとおり、人口減少、少子・高齢化による地域の担い手不足が進む中で、首都圏等都市部在住者の地方への関心が高まっている状況を生かし、都市部在住者の関係人口の創出拡大や移住・定住の促進に取り組んできた。
 まず、関係人口の創出・拡大に関しては、愛知県交流居住センターを通じて外部人材を求める地域の事業者と、地域外にいる兼業・副業・プロボノ人材とのマッチングを支援してきたほか、地域のファンとなり得るためのきっかけづくりとして、大学生を中心とした若年層を対象に、地域の文化、資源を活用したフィールドワークを開催してきた。
 次に、移住・定住の促進に関しては、東京都にあるふるさと回帰支援センターに本県専属の相談員を配置するとともに、移住イベントへの出展や移住セミナーの開催などに取り組んできた。結果として、三河山間地域への移住者数について、現行ビジョンにおける2025年度の目標値である累計1,000人に対して、2024年度までの実績で916人となっている。
【委員】
 次に、山村振興ビジョン推進費のうち、関係人口の創出・拡大に関するあいちの山里地域共創創出事業費及び移住・定住の促進に関する移住促進強化事業費の事業内容とその狙いはどのようなものか伺う。
【理事者】
 昨年12月に策定したあいち山村振興ビジョン2030では、将来にわたって活力あふれ、輝き続けるあいちの山里の実現を基本目標として、限られた担い手でも機能する持続可能な地域社会の構築を目指すこととしている。この基本目標の達成に向けて、アフターコロナにおける人流の活性化を踏まえた交流人口の拡大や、地域の社会経済活動の担い手となる関係人口の創出により、この地域での暮らしに関心を持った人を移住・定住へつなげていくことに重点的に取り組む。
 まず、あいちの山里地域共創創出事業費は、関係人口を創出・拡大し、地域の課題解決につなげるため、大学研究室等と地域が連携し、地域課題に対する調査研究やその解決に向けた実証実験等を実施するものである。この取組を通じて、大学研究室等の外部人材だけではなく、活動に関わる地域住民を巻き込むことで、地域に愛着を持ち、主体的に活動する地域住民の増加にもつなげていく。
 次に、移住促進強化事業費では、これまで継続して実施してきた首都圏における移住相談窓口の運営や、移住セミナーの実施等に加えて、新たに地域住民との交流を図るための移住体験ツアーの実施などに取り組むことで、さらなる移住・定住の促進につなげていく。
【委員】
 私は昨年、岩手県和賀郡西和賀町の岩手県立西和賀高等学校を視察して、人口減少問題に取り組む西和賀町と岩手県立西和賀高等学校の取組について9月定例議会で紹介した。西和賀町は岩手県西部の山間地域で、人口減少と高齢化が深刻である。特に問題になったのが岩手県立西和賀高等学校の存続危機である。危機の要因は、中学生数の急減と高校進学で地元生徒の都市部への流出、地元産業の人材不足などだった。岩手県教育委員会、西和賀町、地元企業による西和賀高等学校を地域再生の拠点とした取組によって入学者が増加し、学校の定員は1学年2学級へ拡大した。その結果、西和賀高等学校の存続、統廃合の話はなくなり、地域の鉄道も存続され、高校生による地域の活性化が全国的な話題となっている。
 このように、県、市町村、地元企業や地元市民が協力した取組によって地域が活性化し、地域の課題がよい方向へ向かっている事例もある。今回の予算による事業によって、三河山間地域の課題が解決に向かっていくことを期待している。

あいち山村振興ビジョン
​あいち山村振興ビジョン2030

請願関係

なし

一般質問

【委員】
 本年2月8日に執行された第51回の衆議院議員総選挙において、二重投票をしたとして県内の男が書類送検されたとの報道があった。確認の意味を込めて何点か伺う。
 SNS等では、投票所では身分証などの提示が求められないことから、簡単になりすまし投票を行えるとして二重投票を助長するような動向があると聞く。今回の事案は未遂に終わったようであるが、投票所では今回どのように有権者の本人確認を行っているのか、まず確認したい。
【理事者】
 有権者が投票する際は、市区町村の選挙管理委員会が設置する各投票所において、投票しようとする有権者が既に投票済みでないか、選挙人名簿に登録されている本人であるかどうかの確認を行っている。二重投票に対しては、有権者が投票した際に、その有権者が投票したことを直ちにシステムや選挙人名簿などに登録することで有権者の投票記録を管理しており、期日前投票所や当日の投票所で有権者が投票の申出をする場合は、必ずその有権者の投票記録をシステムなどで確認することで再度投票することがないようにしている。
 また、なりすまし投票に対しては、投票所入場券を持参した有権者については、年齢など投票所入場券に記載されている内容、有権者本人、選挙人名簿等をよく見比べて本人確認を行うこととしている。投票所入場券を持参しない有権者については、必要に応じてマイナンバーカード等の本人確認書類の提示を求めたり、生年月日、住所等を口述させるなどして選挙人名簿と照合したりして、本人確認を行うこととしている。
 なお、これらの対応については各投票所の実情に応じて行われている。
【委員】
 確認のために聞いたが、答弁のとおりであると思う。
 有権者の選挙制度に対する信頼を維持していくことは選挙管理委員会に課せられた責務であると考える。二重投票やなりすまし投票といった不正行為を防止するために、県の選挙管理委員会はどのように対応しているのか伺う。
【理事者】
 県選挙管理委員会では、県が執行する選挙の際に、市区町村の選挙管理委員会に対して、説明会の実施や事務取扱要領の配布などにより、選挙執行に伴う留意事項などを周知している。
 本年2月8日に執行された衆議院議員総選挙においても、説明会において、総務省通知に基づき、投票所入場券を持参しない場合はマイナンバーカードの提示を求めるなど、本人確認を適切に行うよう改めて周知するとともに、事務取扱要領においても本人確認を適切に行うよう示している。
 また、二重投票やなりすまし投票は、公職選挙法における詐偽投票罪に当たる行為であるため、この旨を有権者に周知徹底するよう示している。
 県選挙管理委員会としても、市区町村の選挙管理委員会ともしっかり連携し、これらの取組を引き続き実施するとともに、二重投票やなりすまし投票は詐偽投票罪に当たることについて、小中高校生に対して、選挙の大切さを伝える選挙出前トークなどの場やウェブページなどにより周知し、不正投票の防止に取り組んでいく。
【委員】
 当たり前だが、これは二重投票やなりすましをやる人間が絶対に悪く、選挙管理委員会の答弁できちんと説明があり、現場でもしっかり実行されていると答弁を聞いたので、安心した。 
 一方で、警察庁の報道ベースによると、昨年の7月20日の投開票の参議院議員選挙をめぐり、全国の警察が8月19日までに摘発した54件62人のうち、容疑別では詐偽投票が24人と最多で、前回選より17人増加した報道もあった。これは先ほど言うように圧倒的に行政の不備を指摘するのは間違いであり、二重投票やなりすましを行う人間が悪いわけである。公職選挙法では、公職選挙法第237条、不正投票を行った者に対して2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金を科すことが定められているし、また、さらに重大なのは公職選挙法第252条による公民権の停止という部分もある。このようなことをいま一度しっかりと有権者の人々に周知して、公正な選挙の下で執行されることを願う。
【委員】
 東三河地域における人口減少問題対策についてである。
 東三河地域は愛知県の中でも人口減少のスピードが速い地域であり、県の中でも先駆けて人口減少対策に取り組んでいる地域である。2008年の77万人をピークに、現在では5万人ぐらいが減少し、東三河全体で72万人まで減少している中で、愛知県議会の中で人口減少というキーワードが出てきたのは東三河が先駆けであったと思う。そのときはまだ愛知県全体では人口が増えている状況であったが、現在では愛知県全体でも人口減少という課題がある。東三河地域が人口減少問題に取り組み、そして実現し、他の地域に対してこういった対策をすれば人口減少問題に対して効果があると発信できる取組をしていかなくてはならない。
 そこで、東三河ではビジョンとして2030年度までの大きな計画を立てて、このビジョンを実現するため、2026年度から取り組む人口減少を議題にしたプロジェクトがある。この人手不足を解消できる対策を今回のプロジェクトでも打っている。どのような効果のあるプロジェクトをこれから考えていくのか伺う。
【理事者】
 2026年度から実施する重点プロジェクトについては、意欲のある人材の発掘や育成とデジタル技術の活用の両面から様々な地域課題に対応することで、誰もが住み続けられる活力ある東三河地域を目指すものである。この重点プロジェクトに基づき、本県が実施する東三河地域活力創出事業費では、具体的に大きく分けて二つの取組を進めていく。
 一つ目に、昨年度より始まった愛知県・市町村人口問題対策検討会議において検討が進められている地域交通の確保、空き家の活用、農林水産業の振興の三つの地域課題の解決に向けた取組である。
 二つ目に、重点プロジェクトの土台となる意欲のある人材の発掘や育成、デジタル技術の活用を推進する取組である。
【委員】
 この取組の中で、地域交通の確保の取組について、外国人を対象としたバスの運転手のマッチングを考えていると聞いた。どのような取組なのか、また、どのように進めていくのか伺う。
【理事者】
 地域交通の確保に向けては、とりわけ運転手確保が大きな課題である。東三河地域は、在留中の活動に制限がなく、様々な分野で報酬を受ける活動ができる、身分または地位に応じた在留資格により居住する外国人の比率が高いという特性がある。このような地域の特性を踏まえた取組として、外国人を対象としたバス運転体験や就業マッチングイベントを開催し、担い手の確保に取り組んでいく。
【委員】
 交通、空き家、農業政策において、それぞれ知恵を絞り、限りある資源の中で効率的に地域を活性化していくことが肝である。知恵を絞りながら、ぜひ実効性のある施策の展開を期待している。前回の12月定例議会でも発言した、観光というキーワードもこれから必要になるし、大切にしていかなくてはならない。また、東三河には、昔から多くの先輩たちが守ってきた資源、また、歴史、文化などそれ相応のポテンシャルがあり、それを上手に発信していかなくてはならない。観光という部分だと、まず交流人口、観光で訪れてもらうことが大事である。関係人口の増加から始まり、定住人口が増える流れだと12月の委員会でも言及した。観光で来てもらって、東三河のファンになってもらうことがまず大きな一歩であると思う。東三河としてそれぞれの市町村が自分の地域の魅力を最大限に発信できるように観光の施策の展開を行っている。
 我が豊川市も2026年11月1日に、23日間、72年ぶりに豊川稲荷の午年開帳を行う。豊川市も、門前の石畳を整備して、街路灯もレトロ調にして、そして駅のホームのエスカレーターも整備して、おもてなしの準備をしている。豊川市の観光だけがよくなればよいという話ではなく、豊川稲荷に訪れてもらい、例えば新城市の湯谷温泉に行き休んでもらい、自然に触れてもらうなど、東三河地域内で観光してもらうことが重要である。
 この観光というキーワードを重要視してほしいし、すべきだろうということを軸にして、あいちの山村振興ビジョンを掲げて、県は取り組んでいる。交流人口、関係人口、最後には定住してもらうことを促進するためだと思うが、このビジョンの中において奥三河地域の観光を、どのように位置づけているのか伺う。
【理事者】
 昨年12月に策定したあいち山村振興ビジョン2030においては、基本目標である、将来にわたって活力あふれ、輝き続けるあいちの山里の実現を達成するために、重点的に取り組むべき事項を五つの柱として構成している。奥三河地域の観光については、このうち柱2、賑わいのある地域をつくるの取組の中で推進していくこととしており、主要な取組としては、奥三河の豊かな自然環境や歴史、文化など多方面にわたる奥三河の美しさの発信や地域の観光資源の再発掘、磨き上げを行う。
【委員】
 奥三河、新城市、北設楽郡の美しさというキーワードが出たが、それらをぜひ目で見て、どんな魅力があるのかを感じて、発信してほしいと願っている。
 具体的に、この新城市、北設楽郡の中で、地域の観光資源とは、承知のとおりだと思うが、阿寺の七滝や、四谷の千枚田がある。千枚田は全国的に見ることも少なくなってきた中で、上手に保存している。茶臼山高原では、雪不足も心配されているが、冬だけではなく、芝桜などで努力しており、オンシーズン以外でも人が訪れる努力もしている。
 また、新東名高速道路が開通し、道の駅も設置され、観光資源はある。
 今述べた新城市、北設楽郡や、山村に関わる部分の観光資源の状況や、今どれぐらい人が来ているのか、過去と比較して現状どうであるのか伺う。

四谷の千枚田(新城市)
​​四谷の千枚田(新城市)

【理事者】
 奥三河地域の主な観光資源、施設ごとの観光入込客数の状況について、県が実施している観光レクリエーション利用者統計によると、まず、阿寺の七滝は、コロナ禍前の2019年には約4万9,000人だったが、2024年には約2万2,000人であり、55パーセントの減少となっている。茶臼山高原は、2019年には約53万5,000人だったが、2024年には約31万5,000人であり、41パーセントの減少となっている。一方、道の駅もっくる新城については、2019年には約116万人だったが、2024年には約133万6,000人であり、15パーセントの増加となっている。
【委員】
 比較したのが2019年のコロナ禍前の数字であった。コロナ禍のときは県外へ出てはいけないと言われていた時期があり、県内での観光が推奨されている中で、減少傾向が多い。特に阿寺の七滝は50パーセント以上減少している。また、もっくる新城については新東名高速道路の近くであり、観光客が増えている。
 その主な要因について、それぞれ分析があれば教えてほしい。
【理事者】
 コロナ禍により減少した観光入込客数が回復していない要因については、観光資源ごとに様々な要因が考えられるが、まず、茶臼山高原については、芝桜の開花状況やスキーシーズンにおける降雪の有無など、天候に左右される要素が影響していると考えられる。
 また、阿寺の七滝については、2023年6月の大雨により現地に至る県道の一部が不通となった。その後2025年3月に開通したものの、不通期間が長かったため客足が戻らず、コロナ禍前の半数以下のままとなっている。
 もっくる新城については、東京方面の高速バスの乗り入れができるようになったことや、新東名高速道路利用者が増えてきていることが要因で増えていると考えられる。
 県としても、関係団体と連携してウェブサイトやSNS、パンフレットの作成などを通じて、奥三河地域の観光資源の魅力発信に努めていくが、この地域の魅力をより効果的に発信するためにも、これまで以上に観光資源の磨き上げが必要であると考えている。
【委員】
 道路が通っていないから阿寺の七滝に行けないという答弁は、残念だと感じた。そういったことが元から分かっているなら、また、県で承知しているのであれば、そして、大事な観光資源という認識を持っているのであれば、道路が回復できるように即座に対応するのが県の役割であると思う。また、県内のスキー場はここ一つだけだと認識している。温暖化が進み、降雪量が減っている中で、地元では人工の降雪機を利用しながら何とか維持できるように、客に来てもらえるように、喜んでもらえるようにと努力をしている。その中で、県としてどのようなサポートができるかを考えることも必要であると思う。それぞれ真剣に取り組んでいるのであるからこそ、今後のそうした具体的な動きを期待したいと思っているし、また、そういったことを県から発表してもらうことを期待している。
 さらに、今回この質問をさせてもらったのも、皆が承知のとおり、奥三河で今月14日、三遠南信自動車道、鳳来峡インターチェンジから東栄インターチェンジまでの区間が開通した。これによって県内はもちろん、静岡県、長野県など隣接する県からの観光客が来られるような環境が整ったと思う。
 先ほど来、答弁を聞いていて、コロナの影響で減少した観光の入込客数をどのように回復させていくのかがこれからの課題だと思っている。答弁の中で、新城市、北設楽郡など、この山村地域における観光資源を今後どのように磨き上げ、ブラッシュアップして多くの人に来てもらえる取組を、県としてどのように取り組んでいくのか、取り組んでいくのであれば、ぜひその姿勢を答弁してほしい。
【理事者】
 奥三河地域には豊かな自然や歴史、文化など、多くの魅力ある観光資源が存在しており、私たちも多くの観光資源を見て回っている。その中でもとりわけ、日本の滝百選にも選ばれた名瀑の阿寺の七滝や、標高220メートルから420メートルにかけて連なる石積み棚田の景観が美しい四谷の千枚田にはとても趣を感じるが、ここ最近はにぎわいも以前ほどではなく、危機感を覚えている。こうした観光資源を一層活用していくためには、その魅力を改めて掘り起こし、分かりやすく発信していくことが重要であると考えている。
 このため、地域住民や地域外の関係人口、企業の地域貢献活動、市町村、観光関係団体などと連携しながら、魅力の発信のためのイベントや体験プログラムの造成など、観光地として選ばれる取組をより一層進めていく。今月14日には、委員指摘のとおり三遠南信自動車道の県内全区間が開通し、奥三河地域へのアクセス性が向上したので、この機会を積極的に生かし、奥三河地域内の複数の観光資源を結びつけた取組など、地域全体で周遊を促進していくことも重要であると認識している。
 県としては、今後も関係市町村や地域内外の人々、企業と連携しながらこうした取組を進め、東三河地域で連携しながら、地域全体の観光資源をさらに磨き上げ、交流人口の拡大につなげていきたいと考えている。
【委員】
 各市町村と連携しながらとは答弁で何度も聞いているが、県がリーダーシップを持って、県のやる気がある姿勢が市町村に伝わるような熱量を持つことが大事であると思う。市町村と連携するのは結構、市町村の意見を聞くのも結構であるが、県が新城市、北設楽郡など東三河全域をまとめて観光の旗振り役になり、また、東三河全域が観光で盛り上がる積極的な取組をするなど、そんな答弁が聞きたかったが、今の答弁ではなかなか積極性が感じられなかった。ぜひ、もう一度答弁できるようであれば、もう一度答弁してほしい。
【理事者】
 奥三河地域を含めた東三河地域の観光資源の磨き上げ等については、東三河振興ビジョン、それから山村振興ビジョンを基に、県が積極的に関わって、人口の拡大を図っていきたいと考えており、それを基に、関係人口を移住・定住へつなげていきたい。

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