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農林水産委員会審査状況(令和8年3月13日)

ページID:0651510 掲載日:2026年6月19日更新 印刷ページ表示

農林水産委員会

委員会

日時 令和8年3月13日(金曜日) 午後0時58分~​
会場 第2委員会室
出席者
 安井伸治、中村貴文 正副委員長
 中野治美、須崎かん、島倉 誠、山田たかお、中村竜彦、浦野隼次、鈴木 純、谷口知美、
 古林千恵、末永けい 各委員
 農業水産局長、農林水産推進監、農業水産局技監、農政部長、畜産振興監兼畜産課長、水産振興監、
 農林基盤局長、同技監、農地部長、林務部長、関係各課長等​

農林水産委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第 1 号 令和8年度愛知県一般会計予算
 第1条(歳入歳出予算)の内
 歳出
 第6款 農林水産費
 第10款 災害復旧費の内
 第1項 農林水産施設災害復旧費
 第2条(繰越明許費)の内
 第6款 農林水産費
 第3条(債務負担行為)の内
 農業総合試験場施設設備改修工事
 農業近代化資金貸付金利子補給
 国家戦略特別区域農業保証融資に係る愛知県信用保証協会損失補償
 高病原性鳥インフルエンザ緊急対策資金貸付金損失補償
 高病原性鳥インフルエンザ緊急対策資金貸付金損失補償
 畜産総合センター施設設備改修工事
 漁業近代化資金貸付金利子補給
 水産試験場内水面漁業研究所三河一宮指導所施設設備改修工事
 経営体育成基盤整備事業伊良湖3期地区揚水機場機械設備工事
 農業水利施設保全対策事業藤江第1地区排水機場機械設備工事
 農業水利施設保全対策事業加藤新田地区排水機場機械設備工事
 農業水利施設保全対策事業汐川地区排水機場機械設備工事
 たん水防除事業宮浦地区排水機場設置工事
 たん水防除事業新岩倉地区排水機場機械設備工事
 たん水防除事業合歓木地区排水機場設置工事
 たん水防除事業合歓木地区排水機場機械設備工事
 たん水防除事業井ケ谷地区排水機場設置工事
 たん水防除事業高河原地区排水機場機械設備工事
 たん水防除事業生田第2地区排水機場設置工事
 たん水防除事業野依地区排水機場撤去工事
 たん水防除事業三郷地区排水機場設置工事
 たん水防除事業新天白地区排水機場設置工事
 たん水防除事業新天白地区排水機場機械設備工事
 老朽ため池等整備事業奥山池地区ため池改修工事
 用排水施設整備事業光堂地区堰改修工事
 地盤沈下対策事業木曽川用水2期地区揚水機場機械設備工事
 防災ダム事業緒川馬池地区ため池改修工事
 防災ダム事業徳間池地区ため池改修工事
 排水施設保全対策事業福田川河口地区排水機場機械設備工事(その1)
 排水施設保全対策事業福田川河口地区排水機場機械設備工事(その2)
 排水施設保全対策事業目比川河口地区排水機場機械設備工事
 排水施設保全対策事業内野地区排水機場機械設備工事
 緊急農地防災事業須ケ脇第1地区排水機場撤去工事
 緊急農地防災事業目比川地区排水機場機械設備工事
 緊急農地防災事業福田川甚目寺地区排水機場機械設備工事
 緊急農地防災事業善太新地区排水機場機械設備工事
 緊急農地防災事業松原地区排水機場設置工事
 木曽川用水受託事業管水路工事(その1)
 木曽川用水受託事業管水路工事(その2)
 木曽川用水受託事業管水路工事(その3)
 木曽川用水受託事業管水路工事(その4)
 次世代林業基盤づくり事業費補助
 分収造林管理業務委託契約
第 7 号 令和8年度愛知県就農支援資金特別会計予算
第 8 号 令和8年度愛知県沿岸漁業改善資金特別会計予算
第 9 号 令和8年度愛知県県有林野特別会計予算
第10号 令和8年度愛知県林業改善資金特別会計予算
第37号 愛知県農林業振興施設条例の一部改正について
第50号 県の行う土地改良事業に対する市町村の負担金について
第51号 県の行う農村総合環境整備事業に対する市町村の負担金について
第52号 県の行う林道事業に対する市町村の負担金について

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第1号、第7号から第10号まで、第37号及び第50号から第52号まで

閉会中継続調査申出案件
  1. 農林水産業の振興について
  2. 農地関係の調整及び土地改良について
  3. 緑化の推進について
  4. 農業水産局、農林基盤局、海区漁業調整委員会及び内水面漁場管理委員会の行政運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 議案審査(9件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  3. 委員長報告の決定
  4. 一般質問
  5. 休憩(午後2時47分)
  6. 再開(午後2時57分)
  7. 閉会中継続調査申出案件の決定
  8. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 予算に関する説明書200ページ、第6款第1項第1目農業総務費、説明欄4の(5)あいち農業イノベーションプロジェクト推進費について伺う。
 今年度、私は本委員会に所属し、農業人口、特に基幹的農業従事者の人口が、15年前に200万人だったのが、昨年で半減の100万人となり、今後の予想では25年後には3分の1の30万人台になる見込みであり、一見危機的だが、これを逆手に取って、廃業した人の農地は、やる気のある農業者に集約させて、大規模化すること、そして、少ない人数でたくさんの面積を耕作して収量を上げていくこと、そんなもうかる農業を実現できるのであれば、日本の農業は決して悪くない、そんな思いで様々な質問してきた。
 そのうち、少ない人数でいかにたくさんの面積を耕作して収量を上げていくかということを考えると、先端技術の活用による農業の生産性向上に行き着くことになるわけで、このことは、今後の農業の根幹をなす重要な課題の一つであると思う。
 こうした背景の下に、あいち農業イノベーションプロジェクトについては、令和3年度にあいち農業イノベーション研究会を立ち上げ、令和4年度にスタートアップ等からの技術提案を募集・選定し、令和5年度から令和7年度までの3か年で、農業総合試験場とスタートアップ等による研究開発型の取組、18課題を推進してきたと聞いている。
 また、令和6年度からは、新たな枠組みとして、普及指導員がスタートアップ等と産地を結び、現場の圃場で課題解決のために必要な新技術の開発と迅速な導入を目指す現場フィールド活用型の取組も開始したということである。この取組は、試験場における研究開発にとどまらず、実際の農業現場において技術の実証・検証を進めるもので、農業者がより早期にかつ実践的に先進技術の恩恵を受けられるようにすることを目的としている点で、農業現場のニーズに応えた非常に重要な施策であると思う。
 こうした取組の成果をきちっと本県の農業の強化につなげていくことを期待する。
 そこで伺うが、まず、あいち農業イノベーションプロジェクトのこれまでの取組の成果について教えてもらいたい。
【理事者】
 まず、これまでの成果だが、農業総合試験場とスタートアップ等が連携し、農業イノベーションの創出を目指すあいち農業イノベーションプロジェクトを令和3年度から実施している。
 プロジェクトは、研究開発型と現場フィールド活用型の二つの仕組みで推進しており、農業総合試験場が中心となる研究開発型においては、2022年度、令和4年度に選定した18課題のうち、肉体的な負担を軽減する農業用アシストスーツや湿害を回避できる大豆の高速畝立播種機などの4課題が既に社会実装に至ったほか、8課題が機器やサービスなどの試作品を開発し、実証段階にまで進んでいる。
 また、普及指導員が取り組む現場フィールド活用型においては、令和6年度に選定した5課題のうち、花卉、バラなどのうどんこ病を効果的に防除するUV-Bランプ用のアタッチメントなど、2課題で成果の社会実装を達成しているほか、残る3課題についても、既に試作品を開発し、実施を進めている。
【委員】
 プロジェクトを着実に進行させていると理解した。
 先ほども述べたように、今後の農業人口の激減など、環境の変化を考えれば、終わりなき、さらなるイノベーションの創出が求められていると思う。
 とりわけ食料安全保障の観点から、農業生産基盤の強化が喫緊の課題となっている中、また、農業現場における労働力不足が深刻化している中で、デジタル技術やAI、ロボット技術を活用した生産性の向上は、もはや選択肢ではなくて、必要不可欠な戦略であると考える。
 本県は今年度、新たな課題の立ち上げに向けたスタートアップ等からの技術提案募集を行い、研究課題で5課題、現場フィールド活用型で1課題を新たに選定したとのことで、それらの課題がいずれも実効性の高いものであり、農業者の経営改善や生産効率の向上に直結するものとなることを期待している。
 一方、3年ぶりに技術提案募集を行った研究開発型については、これまで18課題を扱っていたものが5課題となっているが、プロジェクトの規模を落とすことなく継続してもらいたい。取り組む課題数が減少したことにより、個々の課題に、より集中したリソースを投入できる側面もあろうかとは思うが、本県農業が抱える様々な課題に対応するためには、引き続き幅広い分野での研究開発が必要であるとの認識は変わらない。
 本県として今後の展開も見据えつつ、本プロジェクトの質と量の両面を確保しながら、取組を継続強化してもらうことを期待する。
 そこで、最後に、あいち農業イノベーションプロジェクトを新年度どのように取り組んでいくのかについて伺う。
【理事者】
 これまでのプロジェクトでは複数の課題で社会実装につながる成果が得られるなど、進捗には手応えを感じている。また、プロジェクト開始以降、スタートアップ等から新たに農業総合試験場との連携を希望されるなど、取組に対して高い関心が寄せられている。
 一方で、気候変動に適応する技術の開発など、解決すべき新たな課題への対応も必要であると考えている。
 そこで、来年度は、今年度に選定をしたドローン散布に向く園芸施設用の高機能な遮熱材の開発など、農業総合試験場で共同研究開発を行う5課題や、生産現場で高温時のトマトの裂果を防止するツールを開発する課題など、スタートアップ等と連携しながら本格的に取組を進めていく。
 あわせて、新たな技術提案を募集し、来年度も5課題程度を選定する予定である。
 このように、熱意のあるスタートアップ等の有望なアイデアを、時期を逃さず取り組んでいくことで、今後も絶え間なく農業イノベーションの創出につなげていきたい。
【委員】
 私からは、同じく第6款の農林水産費、第1項の農業総務費のあいち農業イノベーションプロジェクト推進費について伺いたい。
 2月9日にSTATION Aiで開催されたあいち農業イノベーションサミット2026に参加した。様々なプログラムが準備されていて、私は、農業者が自分の経営上の課題などを、スタートアップなどの関係者に説明して、解決に向けた提案を募ったり、関心のある企業などとつながりをつくるリバースピッチに参加した。
 すごい農業者もいたし、自治体の職員などが現場の課題を共有していて、本当に熱の籠もった場になっていたと感じている。
 その後、トークセッションもあり、非常に多くの参加者がいて、STATION Aiの1階の一番大きいホールは満員だった。非常によいイベントだったと思っている。
 本当にもっと多くの農業者や、あるいは企業の農業参入を促す意味においても、より多くの企業にこのイベントを知ってもらい、今の山積する農業課題の解決に、今もお話があったように、イノベーション、ブレークスルーとなるよう、発明してもらいたい。
 会場にはたくさんの、もう既にいろいろな連携をしている事業に関してパネルも展示されており、ここまでたくさん進んでいることも実感した。
 より多くの農業者や関心のある企業に参加してもらう観点から、あいち農業イノベーションサミットについて、これまでの実績と、今後どのように取り組んでいくのかについて伺いたい。
【理事者】
 2023年度から開始したあいち農業イノベーションサミットでは、プロジェクトの成果報告や先進的な取組を行うスタートアップ等や農業者によるトークセッション、テーマを設定してディスカッションを行う分科会、参加者全員でのネットワーキングなどを行ってきた。昨年度は165人、今年度は181人と多数の参加を得ることができた。
 また、今年度のサミットでは、新たな試みとして、農業者等が企業に向けて行うリバースピッチをプレイベントとして開催した。委員からも感想があったとおり、大変盛況だったので、今後はメインイベントの一つに位置づけていきたい。
 今後もプロジェクトの成果を発信し、情報収集や関係者との意見交換を行うため、あいち農業イノベーションサミットを開催するとともに、アイチ・スカイ・エキスポ等で行われるAGTS農業展などへの出展も継続し、農業イノベーションに関心のある農業者やスタートアップ等、多くの関係者を巻き込んで、あいち農業イノベーションプロジェクトを盛り上げていきたい。
【委員】
 意見だけ述べたい。
 農業者の課題をそれ以外の業界の人が聞き、それに対して解決策を一緒に考えていく、リバースピッチというのは本当に貴重な場だと思う。今回はプレイベントとして開催されたと思うが、これを本当に拡充してもらいたい。
 農業者の使っている現場の感覚や農業の業界のことというのは、ほかの業界の人からすると、本当に外国語を聞いているような、それは極端かもしれないが、そのように言う研究者もいるぐらい、同じ企業者でも、自営業者でも別世界の話になる。自然を相手にする非常に難しい取組をしている農業者の声を聞くのは、非常に大事な場になると思うので、ぜひ積極的にこれからも取り組んでほしいと思う。 

一般質問

【委員】
 私からは、豊川用水の渇水対策について伺う。
 豊川用水地域は、昭和43年通水によって水の安定供給が図られたことにより、全国屈指の農業地帯へと発展してきた。野菜や花卉など収益性が高い農作物の産出額は全国トップクラスとなっており、豊川用水の役割は、東三河地域にとって大変重要なものとなっている。
 私の地元の豊川市でも、名産の大葉や露地野菜をはじめ、バラやスプレーマムなどの花卉の生産が盛んに行われている。豊川市はバラの出荷量日本一で、市場からも高い評価を受けている産地である。特にスプレーマムは、豊川用水の通水を契機に栽培が始まり、豊川市はスプレーマム発祥の地と言われている。
 さらに令和6年には、市内のスプレーマム農家の山田裕也氏が、農林水産祭園芸部門において、栄えある内閣総理大臣賞を受賞するなど、日本一を誇る本県の花卉産業を牽引している。
 しかしながら、豊川用水では、昨年8月から節水を実施し、これまで節水率を4回強化しており、私は水源状況が気になり、昨年末の第2回節水対策から宇連ダムや大島ダム、大野頭首工や牟呂松原頭首工などへ度々出向いている。
 2月20日の議案説明では、農林基盤局長から、豊川緊急渇水調整協議会において、豊川の水をポンプアップして緊急取水するとの説明があった。私は、明くる日にその現場の様子を確認し、水不足が深刻化した状況だと改めて感じた次第である。
 こうした中、日々の新聞では、このまま雨が降らないと、3月下旬にも豊川用水のダムが枯渇するとの記事を目にして、大変心配している。
 まずはじめに、豊川用水の利用状況について伺う。
 豊川用水は、農業用水、水道用水、工業用水として利用されているが、特に農業用水が大きな割合を占めていると認識している。
 改めて、豊川用水の利用割合と東三河地域における役割について、県の認識を伺う。
【理事者】
 豊川用水は、愛知県豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市及び静岡県湖西市に配水している。豊川用水の利用割合は、月ごとに異なるが、年間全体における利用割合は、おおむね農業用水5割、水道用水3割、工業用水2割となっている。
 豊川用水は、全国有数の農業産出額を誇る東三河地域の農地約1万7,000ヘクタールに用水を供給しており、この地域にとって大変重要なものと認識をしている。
【委員】
 次に、農業用水の利用状況について伺う。
 豊川用水の受益地域では、水稲、施設園芸、露地野菜など多様な農業が営まれているが、水稲の作付け時期には水需要が急激に増加する。一般的には5月から8月の4か月で年間農業用水の約7割が使用されると言われている。
 そこで、豊川用水における農業用水の月別利用状況について県の把握を伺う。
【理事者】
 豊川用水地域は、畑地かんがいが盛んで、年間を通して農業用水を利用しているが、特に稲作が行われる時期に水需要が増加し、一般的な場合と同様に、4月の代かき開始以降、水利用は増加し、8月をピークに9月から減少していて、5月から8月の4か月で年間の約7割を使用している。
【委員】
 次に、豊川用水の渇水状況について伺う。
 豊川用水では、過去にも渇水が発生しているが、今回のように、宇連ダムの貯水率が、この時期に1パーセントを割り込む、今日時点で0.8パーセントまで低下する状況は極めて異例である。地域の不安も大変大きくなっている。
 そこで、豊川用水における過去の渇水状況と今回の渇水の特徴について県の認識を伺う。

宇連ダムの状況
​宇連ダムの状況

【理事者】
 豊川用水においては、豊川総合用水事業により平成14年に大島ダムなどの水源施設が造成される前は、毎年のように節水を実施してきた。
 特に平成6年には、農業用水で60パーセントという厳しい節水を強いられており、稲などの農産物に被害が生じた。また、平成14年以降では、平成25年に宇連ダムの貯水率が0.8パーセントと、枯渇寸前の状況にまで低下し、農業用水で40パーセントの節水を実施した。
 これら平成6年と平成25年はいずれも夏場の渇水であるのに対して、今回は冬場の渇水となっているのが特徴である。冬場の渇水としては、平成18年の2月下旬から3月上旬にかけて10パーセント節水を実施している。現在の40パーセント節水はそれに比べても非常に厳しいものとなる。
【委員】
 次に、現在の渇水対策について伺う。
 豊川用水では、渇水時には農業用水、水道用水、工業用水で節水対策が行われてきた。今後、田植期を迎える中で、水需要はさらに増加することが予想される。
 そこで、現在行われている渇水対策の内容と、今後さらに水不足が深刻化した場合の対応について、県の考えを伺う。
【理事者】
 8月29日に、農業用水5パーセントの第1回節水対策を開始したが、それ以降、降雨に恵まれず、ダムや調整池などの水源施設の貯水量が減少の一途をたどり、12月25日から段階的に節水を強化している。
 農業用水については、過去に度々厳しい渇水に見舞われた際に、県の補助事業などで設置した約300か所の井戸を活用しつつ、土地改良区ではきめ細やかな配水調整が行われている。
 関係利水者による節水対策だけでは対応が難しくなってきたことから、用水の確保を図るため、河川管理者である中部地方整備局へ要請し、2月19日に第1回豊川緊急渇水調整協議会が開催され、関係者で対応を協議した。
 協議の結果、緊急渇水対策として、その翌日から、豊川市三上橋地点で仮設ポンプにより豊川本線の水をくみ上げる緊急取水を開始している。
 さらには、このまま水源状況が改善されず、ダムが枯渇した場合、通常は利用しないダムの底水のくみ上げが実施される予定である。
 また、土地改良区においては、今後、状況に応じて区域ごとに時間や順番を決めて配水する番水も検討されている。
【委員】
 最後に要望する。
 豊川用水の水源は、宇連ダムと大島ダムだけでなくて、天竜川水系からも導水している。
 私は2月23日に、JR飯田線に乗って、豊川駅から飯田駅までの間の豊川、宇連川、亀淵川、天竜川の様子を見てきた。いずれの川も水量が少ないことを確認した。
 ただ、天竜川の流路の長さには驚いた。調べてみると、天竜川の水源は長野県の諏訪湖であり、流量延長は日本全国9位の大河川である。しかし、その天竜川水系は、昨年12月19日に第2段階の取水制限を開始している状況である。近年は、異常気象、少雨、気候変動などにより、渇水のリスクが高まっていると言われている。
 そのため、県においては、国、独立行政法人水資源機構、静岡県と連携しながら、最大限の調整を行い、水源確保に努めてもらうことを強く要望する。
 東三河の農業と地域経済を守るため、県の積極的な対応を願い、私の質問を終わる。
【委員】
 私からは、アジア・アジアパラ競技大会を活用した県産農林水産物のPRについて伺う。
 県では、愛知県版の地産地消の取組であるいいともあいち運動を核として、量販店等で2025年9月12日から2026年2月13日に行われた第4回デジタルスタンプラリーや、名古屋市で2025年11月8日から行われたあいちの農林水産フェアを開催することなどにより、県民に向けて、県産農林水産物の需要拡大に取り組んでもらっている。
 また、地鶏の王様とも称される日本三大地鶏の名古屋コーチンや、先日の議案質疑の中でも発言があったように、愛知県水産試験場が開発したウナギのメス化の特許技術により、2倍の大きさに育つ葵うなぎ、つやとしっかりした甘さが特徴のいちご、愛きらり及びかんきつの夕焼け姫など、県が開発した品種等については、そのブランド力を高めるため、親しみやすいロゴマークを作成するなどして、知名度向上にも取り組んでいる。
 先日、全国の超党派女性県議会議員とともに、鹿児島県の農水産物のうち、ウナギ養殖とお茶の生産方法や販路拡大の取組について視察してきた。
 冒頭に、ウナギの養殖は休耕田を利用した養殖技術を愛知県に教えてもらい、鹿児島県の養殖がここまで成長できた、また、お茶においても、愛知県の西尾市のお茶が有名であり、お茶に適した急須は常滑焼が一番で、鹿児島市内の茶屋の中には常滑焼を利用しているところがあるとの説明があり、誇りに感じたのと同時に、他県の議員からは、知らない、赤みそのイメージとの発言があり、県外では愛知県の農産物の知名度はまだ低いことが分かった。
 鹿児島県においては、お茶の生産日本一、ブリの養殖日本一、ウナギはシラスの捕獲量は決まっているので、ウナギの養殖日本一と説明を受けた。特にお茶については、長年、鹿児島県は2位であったにもかかわらず、認知度が低く、1位になった今でもお茶イコール静岡県のイメージが強く、認知度向上に様々な工夫をしているとの説明だった。
 鹿児島県の農産物の海外輸出額は、2024年度に約470億5,200万円に達し、4年連続で過去最高額を更新した。この輸出額は、和牛、肉やお茶などの品目が大きく伸びたことが要因であり、2025年度には500億円を上回ると説明を受けた。
 特に1位になったお茶の需要は、抹茶ブームにより拡大し、ヨーロッパのバイヤーを招き、商談を繰り返していると聞いた。茶畑の拡大と、拡大したことによる機械摘みの導入により、生産力の向上に努めていた。中でも、ヘンタ製茶有限会社では、農薬を使わないという有機ではなく、肥料も使わない有機でお茶の栽培を行っており、特に海外の需要が高くなっているとのことだった。
 農林水産省の農林水産物・食品の輸出に関する統計情報で公開されている2024年の農林水産物食品の輸出額は、初めて過去最高の1兆5,000億円を超えたことが報告されている。総じて品質のよい日本の農産物の需要の高まりをますます感じた。
 前段でも述べたように、魅力ある愛知県の農産物について、国内外を問わず、生産と需要のバランスを考慮した販路拡大は重要なポイントであると思う。
 こうした中、今回の9月から10月にかけて、愛知県、名古屋市においてアジア・アジアパラ競技大会が開催される。アジア・アジアパラ競技大会では、多くの選手や観客の来訪が見込まれることから、そうした人々に県産農林水産物の魅力を発信する絶好の機会と考える。
 そこで尋ねる。県は来年度、アジア・アジアパラ競技大会において、県産農林水産物のPRをどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
 アジア・アジアパラ競技大会の開催によって、本県に国内外から多くの人が来訪するということで、委員の指摘のとおり、県産農林水産物の魅力を伝える絶好の機会と捉えている。国内だけでなく海外にもしっかりとPRをしていきたい。
 このため、開催都市である愛知県と名古屋市が大会期間中に行う大会関係者や県民等が交流する場である文化プログラム主催事業に参画し、これまで県がブランド力強化に取り組んできた愛知県の抹茶をはじめとする県産農林水産物について試食や試飲を行うことで調整している。
 また、こうした県産農林水産物のPR動画を多言語で作成し、試食と併せて放映することで、五感で楽しんでもらい、その魅力がいつまでも記憶に残るように取り組み、県産農林水産物の知名度を高めていく。
【委員】
 私からは二点伺う。
 まず一点目、令和8年度産の小麦一般生産における原種の発芽不良の原因とその対策について伺う。
 この原種、種というのは、農家の皆さんが生産のために使う種を作る農家のことであり、種を作る段階で少し問題が起きたということがあったので、伺う。
 まず、一般種子を生産するための原種を県が配布しているが、一般種子生産のための制度について説明を願う。
【理事者】
 主要農作物である稲・麦・大豆の本県における種子供給については、令和2年度に制定された主要農作物の品種の開発並びに種子の生産及び供給に関する条例に従って行われている。
 主要農作物の種子は、原々種から原種、原種から一般種子の順に生産される。原々種は品種の形質が最も純粋な種子で、原種は原々種から増殖した種子であり、一般種子は一般生産者が農作物を生産するための種子となる。
 原々種、原種の生産は農業総合試験場が行っており、一般種子の生産は、生産者団体で構成される採種団体の愛知県米麦振興協会が担っている。
 一般種子の生産は、愛知県米麦振興協会が作成した一般種子生産ほ場設置計画に基づいて、選定された生産者及び圃場で行われており、生育中に圃場において出穂や穂ぞろい、成熟等の状況を審査する圃場審査と、収穫された種子の発芽率や異物混入の有無を審査する生産物審査に合格したものが一般種子となる。
【委員】
 そのような過程を経て種を生産しているとのことだが、私の地元でも、小麦の種子生産のところにおいて、県からも配布してもらった原種の発芽が悪く、ほとんど芽が出なかったと聞いている。これは令和8年産小麦である。
 その原因はどのようなものだったか教えてほしい。
【理事者】
 原種については、安城市にある農業総合試験場水田利用研究室での生産に加え、一部については農家に委託して生産している。圃場での審査や発芽率の検査など、定められた基準に適合した原種のみを愛知県米麦振興協会に配布している。
 また、原種は、生産圃場ごとに水田利用研究室の種子庫で保管しているが、昨年度は、この種子庫の更新工事を行った。このため、出芽が悪いとされる原種については、一時的に結露を引き起こす環境にさらされた可能性も考えられる。
 一般に、種子の出芽については、保管の環境だけでなく、生産時の気象や圃場の状態、収穫や調整の状況、輸送条件、さらには、播種後の気象や土壌条件など複数の要因が影響するとされている。
 同じ環境で保管していたほかの原種では問題が生じていないことから、出芽不良になった原因を一つに特定することは大変難しいと考えられるので、引き続き、要因については確認を進めていく。
【委員】
 正確な原因はちょっと分からないということである。
 例えば、元を作っているのでそこで芽が出ないと、最終的な生産量というのは大きく影響されてしまうと思う。引き続き原因の究明をしてもらいたい。
 今年度、配布したものの芽が出なかったことに対して、種をまいてすぐ芽が出なかったので、まだ時間的に余裕があったと思うが、そういった一般種子生産者に対して、どのような対応をしたのか伺う。そして、今後どうしていくのかについても伺う。
【理事者】
 当該一般種子生産者から、出芽不良の連絡を受けた愛知県米麦振興協会は、速やかに現地の確認を行い、その対応について、農業総合試験場や種子生産の指導を行っている農業改良普及課と協議をして、一般種子の安定供給を図るために再播種を実施することとした。
 現在、当該圃場における小麦の生産は、再播種のため遅れが見られるものの、収量には影響がないと聞いている。
 今回の出芽不良については、原種保管場所に係る要因も疑われることから、今後は、農業総合試験場の種子庫から原種を搬出する直前にも発芽検査を新たに追加し、出芽能力の低下している種子の配布を防いでいくこととしている。
 県としては、引き続き、愛知県米麦振興協会が実施する優良種子の安定供給の取組を支援していく。
【委員】
 それでは、よろしく願う。
 二点目に移る。
 先ほどの委員の質問にあったが、私の地元には矢作川用水が流れており、矢作川用水の渇水対策について伺う。
 まず、豊川用水は非常に厳しい状況ということが理解できた。今日ニュースを見た限りでは、もう底水をポンプで取り始めているという情報も入っており、大変な状況だと思う。これから水が要るときなので、雨が降らないと本当にどうなるのかと心配である。
 国土交通省の公表によると、西日本、太平洋側を中心に、13水系において取水制限等の渇水対策が取られている。この状況を踏まえると、豊川用水以外の水源、私のところの矢作川用水もそうだが、大変気になるところである。
 うちのところの矢作川用水は、西尾市の農業生産を支える大変重要な用水である上に、これまでも幾度となく渇水・節水が行われてきた。
 そこで、矢作川用水地域の過去の節水状況及び対策について、どのように行ってきたのかについて伺う。
【理事者】
 矢作川用水地域では、乙川、鹿乗川、巴川などの河川水を優先的に使用し、不足分を羽布ダムから補給することとしている。
 そうした中で、羽布ダムを温存するため、ふだんから3日間の通水と3日間の断水を交互に行う番水を実施している。それでもなお、河川の流況悪化や羽布ダムの貯水率低下が見られる際には、利水者による調整の下、自主的な節水が行われている。
 その中でも、特に厳しかった年が令和元年になる。当時は1月以降の降雨に恵まれず、5月中旬には羽布ダムの貯水率21パーセント、平年の2割程度にまで低下したことから、番水の取組に加え、通水量を半分にする節水が行われた。
 今年も1月、2月の2か月で39ミリしか降雨がなく、令和元年と酷似した状況となっている。
【委員】
 地元に住んでおり、僕は土地改良区の理事もしているので、とにかくなかなか水を十分に入れられないという話を常に聞いているし、水がとにかく必要だということを強く感じているところである。
 今の説明にもあったとおり、そもそも3日水を送って、3日止めるということがオペレーションとして行われているし、その水系の中でも、上流半分と下流半分のような分け方をして運用しているところもあるので、そうすると、1日半は水が出て、4日半は水が出ないというような地域もあり、このような状態だと、水の出やすいところは水が入るが、それ以外のところというのはなかなか十分な水が得られないというのが現状である。
 そもそも水が、もうちょっと余裕があれば、こういったオペレーションをしなくて済むし、今回のように足りないと、実際には売上げの減少につながる可能性もないとは言えない。
 そこで、矢作川用水地域において、新たな水の確保、水源の確保ができないのかについて県の所見を伺う。
【理事者】
 矢作川用水地域の用水は、国営事業計画において、地域の水田、畑に必要な水が確保できるよう算定をされている。西尾市をはじめ5市1町の農地約6,000ヘクタールを潤している。
 県としては、この国営事業計画の下、きめ細かな配水管理を末端まで行うことにより、本地域の農地へ必要な水を届けられると考えている。
 なお、新たな水の確保には、水源としてダムなどを建設する必要があるが、莫大なコストと長い期間を要することから、早期の実現は困難であると考えており、まずは地区内の配水管理が適切に行われるよう、しっかりと対応していく。
【委員】
 やはりなかなか新たな水源を見つけるというのは難しいことであるし、コストも合わないこともあると思う。
 先ほど説明にもあったが、水で農地を潤しているとあったが、私の地域では、畑にはほとんど水が来る構造になっていなくて、田んぼのために水を送っている。先ほどの委員のところは、畑地に水を送ることによっていろいろな作物を作る、そして、生産性を上げているという話であったが、私の地域では畑に水が届いていないので、そういったところは、事実上、ほとんどのところが、個人の人が小さく畑をやっているか、何も作っていないところがたくさんあり、愛知県の農業生産額を上げていくには、こうした放棄地に近いようなところをしっかり生産することによって、その可能性を高めていけると思う。
 ただ、先ほどあったように、なかなか水の確保は難しいということである。
 農業用水はもともと、水道のように、市なり県が整備をして、この水を使ってよいという構造にはなっていなくて、水を使いたい人たちが、必要なので、ここを整備してくださいという上で、水があれば送れる仕組みになっている。
 そのような条件もあり、これまで整備されてこなかったが、今年の春の生産から、新たな水、再生水、一度使った水をもう一度きれいにしたものを使って、試験的に農業生産を始めてみようという人が現れた。これが少しでもうまくいけば、可能性が出てくると思うし、コストがたくさんかかることは分かるが、今使っていない畑や、十分水が届いていない農地に水を送ることによって、農業生産額そのものが上がる可能性もある。
 あとは、再生水が安全なものであるか、風評被害が出ないかが重要であると思っている。今、農家が試験的にその水を使って、生産を始めようとしてくれているので、ぜひ県もその様子を見守ってもらい、安全性について一緒に確認をしてもらうなど、その可能性について一緒に探ってもらいたいと思っている。
 今の段階で答えられることではないと思っているが、全国的にこのような水不足が起こったときにこそ、皆の理解が進むと思い、話している。ぜひとも検討することを願い、質問を終わる。
【理事者】
 先ほどの委員の説明にあった豊川用水の関係で補足する。来週きっと枯渇することになるが、そうなった場合に、底水のポンプアップが始まる。今日のニュースでサクションホースやポンプなどが既に設置されている映像があった。取水ができなくなった段階で、底水をポンプアップすることになっている。
 ちなみに今日は、宇連ダムが0.8パーセント、大島ダムが13.4パーセント、七つの調整池を含めると、トータルで平均8.7パーセントが現在の貯水率になっている。
【委員】
 それでは、私からは燃油高騰の関係で伺いたい。
 中東情勢でいろいろなものが大変な状況になっていることは、議会でも話があったし、それから、本当にガソリンも値上がっている状況になっている。
 今後はもう原油の輸入もままならなくなってしまうのではないかも心配するところであるが、農業分野においても、こうした原油の価格高騰などは本当に死活問題になってくると思う。
 輸入するものの価格の問題は、前の円安もあり、肥料の価格が、5年前から2倍ぐらいに高騰し、農家からも、これだけいろいろなものが値上がりすると、農家を続けていけるだろうかという声が聞こえてくる中で、さらに今回の燃油高騰で、これに対して、どうしていくのかは、すぐに何かできることではないかもしれないが、本県の施設園芸農業にも、またまた大きな影響が出てくるかと思う。
 私も最近、トマトが高くて、なかなか以前のようには買えない、トマトが高級品になったと思いながら、買い物をしているが、ここでまず質問する。まず、ハウス野菜を育成するに当たっての必要経費の割合を確認させてもらいたい。燃油、肥料、それから種代、施設維持費など、主立った作物についての平均的な割合を教えてもらいたい。
【理事者】
 農林水産省の公表資料によると、令和5年の施設トマトの経費に占める割合は、今質問にあった燃油代を含む動力光熱費という形になるが、動力光熱費が11.7パーセント、肥料費5.1パーセント、種苗費5.7パーセント、それから、施設維持に該当する減価償却費が7.9パーセントとなっている。
 また、施設キュウリでは、動力光熱費13.7パーセント、肥料費6.6パーセント、種苗費5.3パーセント、減価償却費7.2パーセントとなっている。
 施設ナスでは、動力光熱費8.5パーセント、肥料費5.1パーセント、種苗費が2.7パーセント、減価償却費5.1パーセントとなっている。
【委員】
 光熱費が10パーセント前後、先ほど話題に出した肥料などは5、6パーセント、それから施設維持費は7パーセント前後ということで、これも輸入しているものなどや円安の影響も大きいと思う。
 燃油高騰に対しては、昨年も助成があったが、まず、これまでどのように助成補助をしてきたのか。また、来年度については、どのようなことが現状見えているかを確認したい。
【理事者】
 燃油高騰対策については、冬季の加温時期における農家の燃油購入費用の負担を軽減するため、月ごとの全国平均燃油価格と国が定めた基準価格との差額分に対して、国が実施する施設園芸セーフティーネット構築事業と、県が国の臨時交付金を活用して実施する施設園芸用燃油価格高騰対策支援金、この二つの対策によって助成をしている。
 国の事業は2013年から、県においては2021年から支援を実施している。
 直近の支援実績だが、2024年秋から2025年春を対象としたもので、国の事業では、約1,000戸の農家に対し、約7億3,000万円を交付している。一方、県の支援金は、約3,500戸の農家に対し、約8億2,000万円を交付している。
 2025年秋からこの2026年春を対象とした今シーズン、これについても同様に支援をすることとしている。
 今後について、国の事業は、2029年の春まで実施が決まっているので、引き続き事業実施による支援を行っていきたい。
 県については、国際情勢等を踏まえながら、農家に寄り添った対応を検討していきたい。
【委員】
 今年度、これから2029年春までを対象ということだったので、差額ということは、今までの実質の補助金よりも多少増えていくことを、国としても想定しながら、予算を立ててくれているのか。なかなか想定はできなかったのかもしれないが、多少増えることもあり得るということでよかったか。確認である。
【理事者】
 国の予算の措置状況については、はっきり分からないが、最初にどれだけ積み立てるかは、農家のほうが計画を立てるので、それが実は限度額になってくる。農家と国が一対一でお金を拠出して基金を作る形になっており、それが限界になっているので、農家がたくさん積み立てれば、それに合わせて国も準備する形になっている。
【委員】
 そうすると、実質、原油が値上がっていくと厳しい状況だと理解できた。
 それで、実際、次はどうしたら燃料を使わなくて済むかになっていくと思うが、今までもいろいろな技術が開発されていると思うし、現在の土を温めて燃料を削減する、それから、思うところでいうと、ハウスから出るプラスチック、廃材を再利用することはできないのか、それから、これは農業用ではないが、昨年の秋にデンマークで海外調査をしたが、ごみ焼却施設から、廃熱をパイプラインで送って、各地を温めるということもしていたので、工場から出る廃熱の利用などもできないものかと思う。実際、ここから質問だが、環境保全や燃油の使用量削減のための新しい技術の開発について、現在どのようになっているのか伺いたい。
【理事者】
 農業総合試験場では、生育や収穫量に大きな影響を与えず、燃油使用量を削減するための技術開発に取り組んできている。
 例えば、輪菊の施設栽培に関する研究においては、従来2月の出荷に向け、12月から1月にかけて、1日中、朝も晩もおおむね17度に保つ暖房を行っていたところを、日没後の数時間のみ高めの20度程度に暖房し、その後は通常より低い温度で管理することで、燃油代を2割程度削減できることを明らかにしている。
 燃油価格の高騰が続く中、本技術への農家の関心は高く、田原市の輪菊の産地ではこういった温度管理の可能な機器を導入している農家が既に4割近くに上っていると聞いている。
 今後も農業総合試験場が農業改良普及課と引き続き連携して、技術の横展開を図るとともに、燃油使用量のさらなる削減につながる革新的な技術の開発にも取り組んでいく。
【委員】
 2割削減できれば、かなり大きいと思うので、こうした新しい技術を農業総合試験場でぜひしっかりと開発をしてもらいたい。
 今の農業総合試験場の菊の関係はどうか分からないが、全般的に新しい技術を導入しようと思うと、さらにまたコストがかかる部分はあるかと思うが、このような新しい技術の導入に支援する制度が一般的にあるのかを教えてもらいたい。
【理事者】
 新しい技術の導入に活用できる事業について、国の例は、まず、産地生産基盤パワーアップ事業やみどりの食料システム戦略緊急対策事業がある。
 このみどりの食料システム戦略緊急対策事業のうち、省エネルギー型ハウス転換事業があり、これは、例えば地下水を用いた水熱源ヒートポンプといった新しい技術を利用することで、収量等の生産性を低下させることなく、温室効果ガスの排出削減を図るといった新しい技術の実証、それから、その実証に必要な設備の導入を支援することができるものになっている。
 また、このほかに、県独自の支援策ということで、生産性を高めながら省エネルギーにもつながる設備や農業機械等を導入可能な、いわゆるあいち型産地パワーアップ事業もある。
 これらの事業を活用して、県内の施設園芸産地における新しい技術導入に対して引き続き支援をしていきたいと考えている。
【委員】
 いろいろな形で支援をしてもらい、農家が少しでも安心して農業を続けられるとよいと思うし、また、消費者に向けても、このようにいろいろな努力をしていることを何らかの形で伝えてもらい、いろいろ理解し合いながら、食べるものも大事にすることにもつながるかもしれないし、そんな情報提供や啓発することも願って、質問を終わる。
【委員】
 私からは、ぎんなんの果肉の飼料化について伺う。
 知っている人も多いと思うが、私の地元の稲沢市ではぎんなんが有名で、紅葉の時期には東の香嵐渓の紅葉、いわゆる紅葉の赤い色に対して、西の稲沢市祖父江町、イチョウの黄葉、こちらは黄色い黄葉と黄色い字を書くが、そういって対比してPRしている。
 昨年は11月22日から30日まで、第28回そぶえイチョウ黄葉まつりが開催され、約1万1,000本のイチョウが町全体を黄金色に染める絶景と、おいしいぎんなんなど、多くの人にも楽しんでもらい、知事にも来場してもらっている。
 2020年度には愛知県が行っている食と花の街道の一つとして、祖父江ぎんなんを用いた料理や加工品を提供する11店舗を祖父江ぎんなん街道として認定してもらっている。
 稲沢市で栽培されるぎんなんの品種としては、久寿、藤九郎などがあり、令和6年の産出額は2億円で、全国1位、2位を競っている状況である。
 稲沢市のぎんなんはブランド化にも力を入れており、生産者が一体となり、JAや地域行政、関係機関との情報交換、共有、交流等を積極的に行うために、2009年6月22日に祖父江ぎんなんブランド推進協議会が設立された。この協議会では、栽培・調整研究部会、貯蔵・加工研究部会、消費・宣伝部会の三つの部会を設置し、きめ細かな産地戦略を立案、実行している。
 このように稲沢市祖父江のぎんなんは、観光やぎんなんの生産など様々な取組が行われている。ただ、秋になり、ぎんなんの木の下を通ったときに独特の臭いを経験した人も多いと思うが、この臭いは、ある意味課題となっている。ぎんなんをスーパー等で購入すると、硬い殻がついているが、実が硬い殻の外側にあり、この果肉を踏むことにより、独特の臭いを放つようになる。稲沢市においても、全国有数の産地であるので、この使い道のない果肉が相当な量出て、そのほとんどを廃棄している状況である。
 この果肉について、昨年の愛知西農業協同組合の部会の一つであるJA愛知西祖父江ぎんなんブランド部会の総会で、県の取組を少し紹介したが、さきの3月9日の議案質疑でも、我が団の議員の質問に対して、農業水産局長から、ぎんなん果肉をメタン削減飼料とする旨の答弁をもらった。
 そこで尋ねる。
 ぎんなん果肉をメタン削減飼料の候補とした理由と、どのように試験に取り組むのか伺う。
【理事者】
 本県では、温室効果ガスを削減し、畜産業の持続的な発展を目指すため、2024年度から畜産メタン削減実証事業を実施し、牛のげっぷに含まれるメタンを削減する取組を行っている。
 2024年度は、メタンを削減できる飼料について先行して研究している大学や企業などの取組を調べたところ、北海道大学で、反すう動物の羊の第1胃の胃液にぎんなんの果肉から抽出した物質を混ぜることでメタンが削減できるという論文が発表されていた。
 このため、今回、羊と同じ反すう動物の牛にも同様の効果が見込めるのではないかと考え、本県特産のぎんなん果肉の抽出物質を牛の餌に混ぜて与えることでメタン削減効果を調査する。

ぎんなんの実の画像
ぎんなんの実

【委員】
 牛に食べさせ、効果があるのか、次年度から温室効果ガスの一種であるメタンを削減するための実証実験を行うと聞いている。メタン削減効果が認められれば、ぜひ活用してもらいたいが、廃棄していたものを収集するとなると、それなりの労力がかかることから、これも重要な課題の一つに挙げられると思う。
 そこで尋ねる。
 実証実験を進め、実用化をしていくために、ぎんなん果肉を安定的に調達する必要があるが、地元との調整はどのように行われているのか伺う。
【理事者】
 委員指摘のとおり、廃棄していたぎんなん果肉を収集することは大変な労力が必要であると認識している。
 このため、2024年11月にぎんなん果肉の利用状況等について、産地からは農家、JA愛知西祖父江ぎんなんブランド部会及び愛知西農業協同組合に出席してもらい、県からは、農業総合試験場農業改良普及課及び畜産課が出席し、1回目の意見交換会を行ったところである。
 来年度、農業総合試験場の試験において、ぎんなんのメタン削減効果が明らかになった場合は、ぎんなん果肉の収集運搬方法や実用化していくための方策等について、再度、地元産地関係者と意見交換を行うこととしている。
【委員】
 ぎんなんはすごい生命力を持っており、落ち葉がなかなか腐っていかないということもあるが、いろいろなぎんなんのお茶なども出しているので、そういった意味では、ぎんなんが多く広く活用されることを大変期待している。
 その中で、今回、廃棄する部分に光を当ててもらい、実証実験に取り組んでもらえるということなので、答弁にあったように、地元の人々とも連携しながら、ぜひこの実証実験が実を結ぶように期待している。
【委員】
 まず一点目であるが、肥料や種苗、エネルギーの自給率を考慮した食料自給率について伺いたい。
 案内のように、イラン情勢、もういよいよ始まったという感じであるが、国際情勢が厳しいというよりも、我が国が置かれている状況が厳しい認識を持ってもらい、日本の政治もそうであるし、社会自体が変質したと、完全にフェーズが変わったと認識してもらいたいと思っている。
 先ほども少し話があったが、物価の高騰対策というフェーズではなくて、もう必要物資を確保していかなければいけない。だから、何か民間を支援するというよりも、行政が、あるいは誰かが主体的に物資を確保していかなければいけない、もう、そういうところも視野に入ってきたと思っている。
 今の高市早苗政権は自主外交を放棄した、自主外交ができない状態になっている。ロシアにも入国を拒否されていたり、イランとも、もともとつながりがあって、田中角栄首相の時代には日本が石油を購入していたことで、非常に感謝されていたにもかかわらず、今回アメリカに隷属する形で、ホルムズ海峡が封鎖され、石油やLNGなどが確保できないことが報道されている。
 イランや中東に関しては、例えば尿素やアンモニアなどは、農業に必要な物資であるし、ちょっと前、私は中国のことは言っていたが、リン酸、国内で製造ができないもの、かなりのシェアを中国から輸入しているものについても、これは実際、肥料の仲買の会社から聞いている声としては、中国から輸出を少し制限されてきているところがあり、値上がりの要因にもなっているという声も実際に聞いたし、日本の政府も一緒になって、わざとやっているのではないかと、そのような感覚すら持っている。
 何で、貿易の最大相手国や重要物資を輸入しているところに対して、全方位で外交をやっていかないのかというのは本当に疑問でしかない。
 そのような情勢の中で、日本の食料自給率はエネルギーベースで38パーセントと言われているが、肥料や種子、種苗、エネルギーを考慮した食料自給率については、どのようになっているのか、把握状況を尋ねたい。
【理事者】
 カロリーベースの自給率については、令和6年度で38パーセントとなっている。
 計算方法は、国産供給の熱量を1日1人当たり総供給熱量で割り、100パーセントを掛けて、計算して、38パーセントになっている。
 供給熱量については、日本食品標準成分表に基づいて、各品目の重量を熱量に換算し、それらを足し上げて算出していると聞いている。
 なお、各品目の自給率については、国内の生産量と国内消費仕向量により、重量ベースで算出をしているが、その際、農業生産に必要不可欠な肥料や種子、軽油などの燃油の自給率は、その算出に当たり考慮はされていないと承知している。
【委員】
 エネルギーなどを含めると、もっと自給率は下がってしまうということで、例えば肥料や種子も含めると、大体5パーセントや8パーセントなどと、民間でも言う人がいるし、種子や飼料を作るにしても、さらにエネルギーが要るので、エネルギーを考慮したら、さらに自給率は下がる。江戸時代も、大体人口が2,500万人から3,000万人ぐらいの間でずっと変わらなかったといわれているが、事実上、鎖国をしていた状況からすると、国内で自給をするにしても、大体3,000万人ぐらいなのかということを念頭にやはり置いておかなければいけないかと思う。
 とすると、今、1億2,000万人いるので、9,000万人の食べる分はどうなるのだということも、リスク管理として、しっかりと考えていかなければいけないと思う。
 幾ら産業技術や農機具の技術が上がっているといっても、やはりエネルギーが入ってこなければ、これは動かない。だから、実際、戦時中の農業は、牛や馬を動かしたり、人間の人力農業を結局やらざるを得なかったという事実がある。
 そういったところで、12月にも食料供給困難事態対策法について質問したが、ここにも私は、疑問が浮かんだ。肥料や種子、種苗やエネルギー、これらも考慮された計画になっているのかという点について伺いたい。
【理事者】
 不測の要因によって食料供給が不足する事態の防止や、早期解決を図ることを目的に、食料供給困難事態対策法は、令和7年4月1日に施行されている。
 この法律では、供給確保の対象となる食料や生産資材を政令で指定、特定食料として、米、小麦、大豆、生乳、牛肉、豚肉、鳥肉、鶏卵などが位置づけをされており、特定食料の生産に必要不可欠な肥料、農薬、種苗、飼料などを特定資材として位置づけ、供給の確保に努めることとされている。
 なお、燃油、エネルギーについては、特定資材には含まれていない。
【委員】
 やはりエネルギーに関しては考慮されていないということであると、絵に描いた餅というか、実質、食料供給困難事態対策法のオペレーションそのものが中身がないものだと言えるのではないかと思う。
 だから、エネルギーが入ってこなくなったときに、国がああしろ、こうしろと言っても、実際、現場は農業が成立しないわけなので、やはり別のことを県や自治体、地域の人々が考えていかなければいけないということになってしまう。
 続いて、肥料の輸入状況と有事の際の確保についてである。
 農産物の生産において、窒素、リン酸、カリウムは、肥料3大要素と言われていて、作物生育に不可欠な成分である。窒素はハーバー・ボッシュ法など、技術革新も起こったが、輸入に頼っている、先ほど述べたリン酸など、大半は国内では産出されないため、海外からの輸入に頼っている現状がある。世界的にも、地域的に偏在しているので、限られた地域に集中しているということになる。
 先ほどから述べているように、例えば中国に対して、関係がさらに悪くなることになったら、本当に入ってこないこともあるわけである。だから、外交や防衛で本当にきな臭い動きになっているが、一次産業など、ほかのことに関しては何にも考えていないと言えると思うが、そのような状況の中で、肥料の輸入状況についての現状の確認と、有事などに備えた対策はどのようになっているのかについて伺いたい。
【理事者】
 はじめに、肥料の輸入状況である。主な化学肥料のうち、窒素肥料である尿素は、96パーセントが輸入で、75パーセントをマレーシアから輸入している。また、リン酸肥料のリン酸アンモニウムは、ほぼ全量輸入で、73パーセントを中国から、それから、カリウム肥料の塩化カリウムもほぼ全量輸入で、68パーセントをカナダから輸入しているという状況になっている。
 次に、有事の発生に備えた対策だが、国は、国際情勢の複雑化、社会経済構造の変化等に対応した経済安全保障施策の一体的な推進を目的とした経済安定保障推進法に基づいて、肥料をこの特定物質に指定している。特に、供給が途絶するリスクの高いリン酸アンモニウムと塩化カリウムについては、2027年度までに年間需要量の3か月分の備蓄体制を講じることを目標にしている。
 また、県は、輸入の遅延などの影響を受けにくい生産体制づくりを進めていて、作付け前に土壌診断をしっかり行い、肥料の適正化や、堆肥やきゅう肥といった地域資源を活用した土づくりの取組を推進している。
 あわせて、環境負荷の低減を図りながら、生育を確保できるリン酸やカリウムの成分を少なくした肥料の普及啓発に努めていて、効率的な施肥技術の推進など、技術的面での支援に取り組んでいる。
【委員】
 農業は土づくりからだと思うので、今、自然農法や自然栽培なども結構普及し始めているので、基本的には土をしっかりと、土壌を豊かにしつつ、農業をやっていくことになると思うが、しかし、慣行農法など、大量に作らなければいけないという、生産効率を上げることとなると、やはり肥料に頼らなければならないので、そこは備蓄なども含めて、念頭に置いていかなければいけない状況にあることを述べたいと思う。
 続いて、種子の確保についてである。食料供給困難事態対策法において、先ほど説明があったが、特定食料になっているのが、米、小麦、大豆、菜種、油やしの実、てん菜、さとうきび、生乳、牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵であるが、この特定食料の供給が、平年と比べて、全国的に2割以上減少という状況が目安として示されていて、そのおそれがある場合に、段階によって、食料供給困難兆候、食料供給困難事態とみなして、対策を取る立てつけになっている。
 そこで尋ねるが、特定食料に該当する米穀、小麦、大豆を生産するために必要な種子について、有事の際にはどのように確保していくのか、また、種子の確保と安定供給が重要だと県民に伝えることが必要だと思うが、県の考えを尋ねたい。
【理事者】
 農作物の種子のうち、米穀・小麦・大豆、稲・麦・大豆については、本県の気候、栽培条件、需要を考慮して、普及に適すると認めた優良品種を奨励品種としている。これらの品種については、種子はほぼ県内で生産され、生産者に提供されている。
 生産者の作付希望や在庫量を見越し、種子の生産をしていることから、新たに種子の提供が必要となった場合は、在庫種子を速やかに提供するようにしている。
 優良な種子の安定的な供給の重要性については、県民の関心と理解を深めるため、日頃からパンフレットの配布などにより啓発をしており、今後も引き続き啓発に努めていく。
【委員】
 それから、特定食料に該当しない主食以外の種子、いわゆる野菜の種子については、どのように確保するのかということを伺いたい。
 あわせて、有事に備えて、各家庭で種子を備蓄することも重要だと考えるが、その呼びかけをすることについて、県の考えを伺いたい。
 私の地元や、県内もいろいろ、市民団体の人などが自主的に種子の交換会をしている。在来種の交換もそうだし、F1からも育ったりするので、いずれにしても、このような種の保存が大事だと言っている人々はいる。
 実際、グローバル種子企業と言われている大きい会社は、ノルウェーのスピッツベルゲン島などに冷凍保存庫も造っている。だから、グローバル企業でもそういうことはもう準備している。
 だから、平和ぼけというか、日本の今のこの危機感のなさということ、これをしっかりとやはり県民に伝えていく必要があると思うが、どうか。
【理事者】
 野菜の種子は、国内の種苗会社が、種子生産に適した海外の複数の国で優良な種子を安定的に生産しており、国内流通の約9割が海外で生産されている。
 それで、国の令和6年度食料・農業・農村白書では、種苗会社において約1年分の種子を国内で備蓄することで、安定供給体制は十分に確保されているとしている。
 なお、有事の際は、種子の生産、販売、備蓄を行っている種苗会社や、販売を行っているJAと連携して、必要に応じて、県内の生産者等に情報提供を行っていきたいと考えている。
 さらに、自家採種をして栽培をしても、形質が変わらない固定種の活用も想定されると思うので、本県で振興を図っているあいちの伝統野菜についても、固定種としての重要性や、伝統野菜の入手先等について、広く県民に情報発信していきたいと考えている。
【委員】
 F1種の海外からの輸入が9割ということで、そこも食料安全保障の観点、食料自給率の観点からすると、すごく海外依存度が高く、本当に考えなければいけないところだが、しかも、在来種ではなく、基本的にはスーパー等では、野菜から取れる種はF1種なので、やはり昔のように、在来種が出回るような形を、官と民が連携して、一緒になって進めていくことが大事だと思う。
 有事になったら1年で終わらない。もうだらだらと、今のウクライナ情勢のような感じで続くわけだから。日本のさきの戦争も、15年戦争と言われたぐらい、だらだらと続いて、結局、飢えや餓死で皆、苦しんだわけだから。
 だから、そのような事態を、1年分の備蓄で足りているという認識は改めなければいけないのではないかと私は考えている。
 続いての項目、遊休農地の対策について尋ねる。
 このような情勢になってくると、生産能力をいかに上げていくかになるが、以前から述べているように、長きにわたって、いろいろな支援策や、現場の農家も頑張っている中ではあるが、どうしても農業の収益構造というか、いろいろな理由で辞める人が多い。日本の農業、自給率を上げていくことは、私の中の結論では、直営でやるか、あるいはヨーロッパのように準公務員化するような形で、農家の戸別補償、この二つしか方法はないと思う。それ以外の方法があったら教えてもらいたいと思う。
 遊休農地も、数字上、上がっているし、実際、潜在的にはたくさんの遊休農地がある。私がいろいろ聞いている声としては、やはり農家の相続というのが円滑に進んでいない問題もあり、相続税を払わなければいけないことで頭を悩ませていたり、次の担い手がいない、もらい手がいないことで、農協の不動産部の人もそういう声をたくさん聞いていると言っている。
 そこで尋ねるが、そういった遊休農地を解消するための農地のマッチングを、県としてどのように進めているのか、また、その際、土地に関する相続税、税負担をどのように軽減していくか、対策について伺いたい。
【理事者】
 遊休農地を含めた農地のマッチングは、地域計画に基づき、農地中間管理事業により実施している。
 県内の地域計画は、4割の農地で将来の受け手が位置づけられていない状況であり、市町村による、その実効性を高める取組、いわゆるブラッシュアップが必要な状況となっている。
 地域計画には、認定農業者等の担い手だけでなく、中小規模の経営体や農業を副業的に営む経営体も位置づけることが可能とされているため、県においては、地域の実情に応じて、多様な経営体を地域計画に位置づけることにも配慮しながら、市町村等の関係機関と一体となって、ブラッシュアップを支援していく。
 また、農地中間管理事業には、農地の出し手にもメリットがあるため、様々な機会を捉えて、関係者に周知を図っていく。
 例えば、農地を相続または生前一括贈与により取得した人は、納税猶予制度の適用を受けることにより、相続税等の負担を軽減することができ、県内では、2025年12月末時点で3,815人が適用を受けている。
 納税猶予は、農地中間管理事業により貸付けを行った場合も継続されるため、こうした税制の優遇措置も農地中間管理事業のメリットとして活用し、地域計画ブラッシュアップの支援と併せ、遊休農地の解消を進めていく。
【委員】
 この質問に関してはこれで終わる。
 中山間地域の農業について伺う。
 中山間地域と平野部の農業の違いというのは、私もいろいろ感じるところがあり、平野部は、国や県も大規模化を進めているので、次の担い手が、事業承継でも見つかりやすいということで、先ほどの遊休農地になるようなことは割合少ないと思うが、中山間地域の場合は、農地も小さいし、いろいろ大規模化も難しくなっているので、耕作放棄地になりやすいと聞いている。
 質問だが、中山間地域と平野部の農業経営体数の推移、比較について伺いたい。
【理事者】
 県内の一例として、平野部の安城市と中山間の設楽町の農林業センサスの農業経営体数を比較すると、安城市の農業経営体数は、2015年が1,154経営体、2020年は822経営体で、減少率は28.7パーセント、設楽町は、2015年が299経営体、2020年は154経営体で、減少率は48.5パーセントとなっている。
 このように、総じて中山間地域の農業経営体数の減少率は平野部より高くなっている。
【委員】
 私がなぜこの質問をしたかというと、平野部の生産効率の高い農業というのは、確かにもちろん大事だし、それはそれで進めなければいけないが、もともとは中山間地域や山里、里山といったところから農業は出てきたところもあると思うので、そういう源流的なところも忘れてもらいたくない。あとは大きい自然循環の中で、先ほど水の話もあったし、自然循環の中の位置づけというところで、中山間地域の農業が衰退してしまうということは、動物が出てきたり、獣害が起きたり、そのようなことも昨今問題になっている。そういった人と動物の共生など、人は自然の一部だと思う。やはり中山間地域の農業の意義を考え直さなければいけないというところで伺いたいが、中山間地域の農業の意義について、所見を伺いたい。
【理事者】
 中山間地域などでは、農地が適切に維持されることにより、農地が有する水源涵養機能や洪水防止機能、国土保全、自然環境の保全、良好な景観形成といった多面的機能が発揮される。
 流域の上流部等に位置する中山間地域において農業が営まれることで、食料生産だけでなく、こうした多面的機能により、下流部の都市住民を含む多くの人々の暮らしを支えている。
【委員】
 本当に上流と下流という、この自然循環をまさに意識してもらいたい。
 全国水源の里連絡協議会があり、愛知県でも幾つかの自治体がそこに加盟しているが、上流が下流を思い、下流が上流に感謝するという理念である。都市部だけでも社会は成り立たないし、中山間地域だけでも成り立たないしというところで、自然の中で生かされているという感覚が忘れ去られているところに、いろいろな不具合や、例えば人間でいうと病気などが出てきたり、そのようなものは、やはり行き過ぎた結果ではないかと思っている。
 どうしても人口も都市のほうに密集する。今、関係人口と言われていて、先ほど答弁があったように、中山間地域の農業経営体数が減り、人口も減っていくところが加速していくが、都市のほうには人口が集中していて、中山間地域で起きている現実や、また、そこで営まれている農業の意義というものが、社会的にもう少しクローズアップされていってもよいのではないかと思っている。
 そこで尋ねるが、都市住民にそういった意義をどうやって伝えて、また、関係人口の創出にいかにつなげていくのか、県の取組について伺いたい。
【理事者】
 本県では、都市住民に中山間地域を含めた農村地域を知ってもらう、また、実際に訪れてもらうなど、関係人口を増やすため、県内各地の風景、自然、農林水産物、食べ物や伝統文化などの地域資源や、それらをめぐるルートを紹介した、あいちの都市・農村交流ガイドや、県産の農林水産物等を活用して、食や花をテーマに、地域活性化と観光振興に向けた活動を行う18地域の食と花の街道の県ホームページへの掲載や、PR活動により情報発信をしている。
 さらに、農山漁村で豊かな地域資源を活用した食事と農林漁業体験を楽しみ、宿泊する滞在型の旅行で、より地域との交流が深まる農泊の取組を進めており、本年度は、インフルエンサーが県内七つの農泊地域を訪れて、インスタグラムへ動画投稿を行うPRを実施した。
 これらの取組を通じて、中山間地域の農業の意義を伝えるとともに、中山間地域を含めた農村地域の魅力発信と関係人口の創出に努めていく。
【委員】
 関係人口、今、国もふるさと住民登録制度、こういうことも検討していて、1,000万人規模で目指すことが、先日、本会議でもあったが、関係人口を増やしたところで、直接的に移住や農家数を増やすことにつながるわけではなく、そう簡単ではないとは思う。ただ、実際、農作業などはみんなでやるものであって、別に農家の人だけでなくてもできるわけで、そうやって中山間地域にしっかり目を向けてもらって、都市部の人にどんどん来てもらうことは、第一歩としてはすごく大事だと思う。そういった、ほかの政策とも絡めて、農林部局のほうも頑張ってもらいたいと思う。
 最後の質問項目である。
 ちょっと話題が変わり、農林中金、農林中央金庫について尋ねる。
 昨年か一昨年、農林水産委員会のほうで質問した。その内容は、農林中金が、有価証券で1兆8,000億円の評価損を出したということで、この補填をどのようにしていくか答えてもらったと思う。
 そのときの答弁だと、愛知県でいえば、愛知県信用農業協同組合連合会、全国の信連で出資をする話があったと思う。
 その後どうなったのか。そもそも農林中央金庫、農林中金というのは、JAに対してどのような役割を果たしているものなのか、その存在意義について尋ねたい。
【理事者】
 農林中央金庫は、JAをはじめとする農林水産業者の協同組織の系統中央機関の役割を持つ金融機関として、1923年、大正12年に設立され、1986年、昭和61年に特別民間法人となり、農林中央金庫法を根拠とする民間金融機関である。
 農林中央金庫は、JA組合員の貯金を原資とした預け金や市場から調達した資金を、農林水産業者、農林水産業に関連する企業などに貸出しをするほか、有価証券投資などによる運用により、会員であるJA等への安定的な収益還元に努めるとともに、会員との連携の下で、様々な金融サービス等を行っている。
 協同組織のために金融の円滑化を図ることで、農林水産業の発展に寄与し、国民経済の発展に資するという重要な社会的役割を担っており、農業協同組合等の系統中央機関の役割を持つ金融機関として、存在意義は大きいものと認識している。
【委員】
 農林中金に関しては、いろいろコングロマリットになっている。当然農業が真ん中にあると思うが、JAという組織が、ほかにもいろいろな事業があって、その赤字部門に対しての財政的な支援をファンドでもうけているところだとは思う。実際こうやってファンドで赤字を出してしまうと、もともとのこの存在意義として、逆に足を引っ張ってしまうような事態もあり得るリスクは、今回の事件が起きて思った。
 実際、世界的にも大きい日本の公的なファンドというと、この農林中金とGPIFと、あと株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険、こういったところだと思う。そういったところが外国から狙われているということで、今回も、赤字補填をまた劣後ローンで調達するような形だったと思うが、そういう外国のジャンク債のようなものに、日本の人たちが貯蓄したものが原資として使われてしまうことに関しては、すごく注視をしていかなければいけないし、そういうことは本来あってはならないと私は思う。やはり安定的な農業をやっていくためには、安定的な金融基盤、財政基盤がなければいけないわけだから。
 そこで質問だが、2025年の決算の見通しについて伺いたい。
【理事者】
 農林中央金庫が2026年2月18日に公表した2026年3月期第3四半期決算概況によると、2025年度第3四半期決算は、純利益として992億円余りを計上しており、引き続き強固な収益基盤の確立に向けた取組に進展することで、2025年度決算においては、300億円から700億円程度の純利益を計上する見通しとなっている。
【委員】
 それから、繰り返しになるが、各地方の信連が出資を行って、その後、各JAの経営に何か影響があったのかについても伺いたい。
【理事者】
 県内JAが行う信用事業の県域団体である愛知県信用農業協同組合連合会に確認したところ、昨年度に農林中央金庫から求められた資本増強以外に出資等は求められていないため、県内各JAに大きな影響はないと聞いている。
 また、昨年度に愛知県信用農業協同組合連合会が実施した後配出資の出資配当金については、早期の復配に向けて、鋭意努力していると聞いている。
 当室としても、この事案の推移を注視しつつ、JAの信用事業が健全かつ適切に行われるように、指導監督に努めていく。
【委員】
 いろいろ質問をされたが、なぜ農家が減っているか。
 理事者はどう思うか。なぜ毎年農家が減っていっているのか。
【理事者】
 この1年、私もいろいろ勉強する中で、もともと自分も農家出身というか、自宅は農家だが、まずは農業以外に仕事がある。そこはもう、どうしても大きな話であり、私の祖父が農業、畜産の養豚をやっていたが、誰も継がず、父はトヨタ系の仕事に就いた。
 なので、農業の価値を高めるのに、一番大きいのは収入がしっかり安定して取れること。もう一つ大きいのは、休みの問題で、私も祖父と一緒に同居していたが、祖父は養豚のため、旅行にも行けない状態だった。
 なので、やはり一定の企業体もないと、やりたい人が増えない。いろいろあるが、大きくは、生活、ライフスタイル、あと、収入かと思っている。
【委員】
 先ほど委員の質問の中でも野菜の高騰の話があった。
 今食べている大根やキャベツ、これはいつ種をまいたと思うか。もう去年から種をまいて、ようやく今製品になって売っている。ということは、種をまいてから、商品として売るまでに3か月も4か月もかかる。その作物に対しては、その間は収入がない。
 先ほど油が高騰という話もあった。その商品が、10円、20円上がってくれるのであれば、農家もよいと思う。というのも、自分で相場がつけられないのは農作物だけだからである。菓子だったら、勝手に来月から上げることができる。でも、農産物は、相手が相場をつけるから自分で上げられない。それが農業である。それで生活をしようとするのに、ちょっと相場が上がったら、テレビや新聞が、野菜が高い、米が高いという。それでも生活が苦しいのが農業である。
 先ほど委員が言った中山間地域などは特に典型的である。先ほど理事者が言ったように、サラリーマンのほうが安定した収入が入るからよい。施設園芸などは特にそうだ。コストがどのぐらいかかるか。施設園芸などで農業が今続けられるのは、農家が自分の人件費を入れないからである。自分の人件費を入れたら、農家なんて成り立たない。自分のところもやっているから、よく分かる。安定した収入が入るから働きに行ったほうがよいのは当たり前だと思う。
 特に農業は、天候にものすごく左右される。今年は雨が少ないから、今の大根は、食べたらゴボウみたいだと言われる。キャベツも一回り小さい。それで単価は一緒だといったら、誰がそんなことを続けられると思うか。年々農家は減ってくるに決まっている。
 でも、いろいろな補助金をもらっているのは農業だけである。この補助金がなければ、いろいろな部分で何もできない。
 だから、私がいつも言うように、大規模農業はいい。それは必要だと思う。ただ、露地野菜や何かの大規模農業などは、ほとんどこの地域ではやれないから喜ぶのはオペレーターなどである。そして、国が発声して、県が今、一生懸命やっている有機農法でもそうである。県が売り先を決めてくれるなら、全員が有機農法をやる。草むらの中で作ればいいのだから化学肥料もやらなくていい、消毒もやらなくていい。それほど楽なことはない。どう思うか。
【理事者】
 県としては、ブランド力の強化に取り組んでいる。例えば、有機農業は環境に負荷がかからないことで、他の農産物との差別化をする、また、先ほど委員から話もあった、牛のメタンを減らす取組であるが、その牛から出た牛乳は高く売る実証もしたいと思っている。
 消費者に理解してもらうということを、少しずつ進めていかなければいけない。これは一足飛びにはなかなかいかないが、しっかりやりたい。
 あわせて、中山間地域や平野部などの様々な地域の農地を適切に守り、地域の普及指導員が農家を盛り立て、ブランド力を高める、総合的対策が必要だと思う。
【委員】
 この前の2月だったか、1月だったか、石垣島へ視察に行った。そのときに石垣牛というものを食べた。これはおいしい。この地域に松阪牛、飛騨牛とあるが、元はみんな石垣牛である。石垣島で子を増やして、その子をみんな松阪市でも飛騨市でも購入する。そして、そこで育てたものが松阪牛だ、飛騨牛だとする。
 先ほど理事者が言ったブランド牛も、みかわ牛を専門でやっているところはあるか。松阪市へ行けば、松阪牛、石垣島では石垣牛。いろいろな専門のところがたくさんある。PRであれば、みかわ牛をもっと、専門のところで食べさせるのが一番早いのではないか。
【理事者】
 今、黒毛和種について、JAあいち経済連と一緒になって、みかわ牛をブランド化している。協議会も作り、今年だと、ホテルの料理人たちにもPRして、一生懸命広げていこうという取組をしている。
 そういうことを着実に行い、生産拡大を図っていきたい。
【理事者】
 みかわ牛だが、みかわ牛専門という肉屋はないが、みかわ牛を前面に出して販売している店は、県内に50店舗ぐらいはあるかと思う。
 ただ、残念ながら、松阪牛や飛騨牛と一緒に並んで売られている。
【委員】
 私から、もう少し質問したい。
 今日の委員会はずっと農業の関係が続いていた。最後に、他の委員が高貴な質問をした後で少しやりにくいところもあるが、私は山の関係、冒頭、他の委員から、東三河の今の渇水の状況も含めて質問があったが、国土の基本は治山治水で、山が荒れた関係でいろいろな災害が起きたり、今回のような渇水という事態があるのだと思う。
 そのような中で、愛知県は多くの県有林も持ちながら、それをしっかりと管理しているわけだが、その管理をする中核の施設が県有林事務所になると思っている。
 そうした中で、今年の1月29日に、県は動物の譲渡推進施設基本構想を発表した。その構想の中で、動物の愛護・譲渡推進に特化した新たな拠点施設となるいわゆる譲渡推進センターを尾張旭市の森林公園に隣接する県有地に新設することが盛り込まれている。
 文字どおり、この森林公園は、建設予定地の隣に、先ほども述べた県有林事務所がある。この県有林事務所は、建設からかなりの年数がたっていると承知しているが、平屋建ての広めのスペースの中に幾つかの執務室や会議室等がある、結構大きい建物である。老朽化もしているが、その中には、かつては県有林事務所の職員以外にも関係団体の職員など、多くの職員が利用していたと記憶している。
 その後、様々な状況や時代の変化によって、組織も統合再編されたり、いろいろな状況は変わってきているが、今この庁舎の整備の状況と現在の活用状況について、まずは伺いたい。
【理事者】
 建物はもともと、森林公園の管理を行う県と関係団体の事務所として利用していたが、築52年が経過し、老朽化が著しいため、5年前から長寿命化改修工事を実施し、計画的に建物の予防保全を行っている。
 この庁舎は、森林公園の管理を委託していた公益財団法人愛知公園協会も2007年度まで利用していたが、現在は県有林事務所の職員のみが利用している。そのため、使わなくなった同協会の執務室等は、県有林事務所の会議室や書庫等に利用しているものの、県有林事務所としては、スペースを持て余している状況となっている。
【委員】
 県有林事務所として、会議室等でも使ってはいるが、スペースとして持て余している状況ということは、使っていない部屋もあるということだと思う。
 そういうことであるなら、県有林事務所の有効活用という観点からいけば、これは他部局の話にもなるし、これからの話であるが、譲渡推進センターの関連業務に使ってもらったらどうかと思っている。
 県では、条例に基づいて、木材利用の促進に関する基本計画を定め、木造・木質化の取組を推進しているところでもある。今定例議会、私は代表質問もした。この基本計画を見直し、木材利用の推進に取り組んでいく、その中で、基本計画を見直して、木材利用の促進にさらに取り組んでいくと、知事からも答弁をもらった。
 また、一般質問においても、次期計画では、県の公共建築物について、木造・木質化率80パーセントという数値目標を挙げながら、全庁挙げて取り組んでいくと、農林基盤局長からも力強い答弁があったと記憶をしている。
 そのような意味で、譲渡推進センターについても、特に森林公園や、県有林事務所の隣接ということも含めれば、当然、木造で造っていくべきだと思っている。譲渡推進センターの建設に伴って、センターを訪れる人は非常に多いと思う。そうすると、やはり県有林事務所を目にする機会も非常に増えてくると思う。今はなかなか人が入ってくる位置関係にないが、隣接したところにできるのであれば、非常に目につく機会が増えると思う。
 そういう意味で、やはり、今後、県有林事務所の在り方や、利用の仕方も含めて、当然考えていくべきだと思うが、その点についてどうしていくのか伺う。
【理事者】
 譲渡推進センターの所管は保健医療局となる。同局では、このセンターの開設に向けて、来年度から基本計画の策定と事業者のサウンディング調査を実施する予定だと聞いている。具体的な検討はこれからになるので、県有林事務所の有効活用については、今後、保健医療局としっかりと調整していきたい。
 委員が示したとおり、譲渡推進センターが開設されれば、多くの人が訪れることになると思う。農林基盤局としては、これを絶好の機会と捉え、来訪される人に木のよさを体感してもらえるようにしていきたい。
 例えばだが、木材を利用した魅力あるエントランスを導入するなど、そういったことも含め、県有林事務所の木質化をしっかりと検討していきたい。
 先ほど示したとおり、県の公共建築物の木造・木質化については、副知事を座長とした、各局長を構成員とする愛知県木材利用促進連絡会議をしっかりと組織して開催している。こちらの中で、全庁挙げて取り組んでいくことになっている。
 また、木材の利用に関しては、例えば昨年7月にオープンしたIGアリーナのように、大きな建築物なので、木造は難しいにしても、木質化はしっかりされているということで、そういったことも含めて、次期基本計画の中では、委員が示したとおり、木造・木質化率80パーセントという高い目標を設定している。
 各方面からは、かなり意欲的な目標設定だなという声も聞かれるが、農林基盤局は自ら先頭に立ってこちらを推進していく立場になるので、県有林事務所における木材利用はしっかり、当然のごとく進めていく考えでいるし、さらには新設される譲渡推進センターの木造化等についても、その実現に向けて、保健医療局に対して、しっかりと積極的に働きかけをしていく。
【委員】
 力強い答弁ももらったので要望したいが、やはり新たに建設が計画されている譲渡推進センターについても、当然ながら木造としていくべきであり、所管の保健医療局へしっかりと働きかけをぜひ行ってもらいたい。
 譲渡推進センターなので、施設を利用する人、働く人も、もちろんそうだが、譲渡を受ける人も、そこで一時預けられる動物も、コンクリートの建物、ゲージの中に入って渡される環境よりも、やはり木のよさを実感してもらえる、それは動物にとっても、人にとっても、とても安らぎの効果もあるだろうし、受け取りに来る人も、このような施設で動物が保護管理されてきたのだと思えば、より事業の効果、県としての姿勢もしっかりと示すことができると思っているので、ぜひとも保健医療局にしっかりと働きかけをしてもらいたい。
 県有林事務所の有効活用についても、ぜひ連携をしながら、保健医療局とも調整をしっかり行ってもらい、木質化について取り組んでもらいたい。
 他の部局に80パーセント使えと言っているのだから、やはりまず、県有林事務所が、本来は、僕は木造であるべきだと思う。答弁にあったとおり、長寿命化を5年前にやったということなので、それをすぐ壊して一緒に造れと言っても、それはなかなか厳しいかもしれないが、木質化についてはぜひ進められると思う。今はなかなか人が入るところではないが、事務所へ私も時々お邪魔する。ある意味、森林の中に事務所があって、非常に風光明媚で隣は森林公園があって、また、指定管理でゴルフ場がある。その中間にあって、ある意味、別荘地ではないが、非常に余裕のあるところに建物が建っていて、それが木質化されて、これは半分聞き流してもらえばよいが、その県有林事務所にウッドデッキでも作ってもらって、そこの事務所や譲渡推進センターへ行った人が、そこでお茶でも飲んで、森林浴をして、一緒に語れるスペース、そのようなものがあると、いわゆる譲渡推進センターも光ってくるだろうし、県有林の事務所というか、やはり森林の大切さ、木の大切さも非常によく県民に伝わると思うので、そのような意味で、しっかりとお互いの活性化が図られるような、そのような施設にしてもらいたいということを期待とお願いして、要望と質問を終わる。

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