本文
建設委員会審査状況(令和8年3月17日)
建設委員会
委員会
日時 令和8年3月17日(火曜日) 午後0時59分~
会場 第4委員会室
出席者
丹羽洋章、杉浦友昭 正副委員長
横井五六、神野博史、川嶋太郎、石塚吾歩路、林 文夫、河合洋介、松本まもる、山口 健、
井上しんや、園山康男、喚田孝博 各委員
建設局長、建設政策推進監、建設局技監(2名)、土木部長、道路監、治水防災対策監、
豊川水系対策本部副本部長、豊川水系対策本部事務局長、水資源監、
都市・交通局長、同技監、都市基盤部長、リニア・交通対策監、港湾空港推進監、空港長、
建築局長、同技監、公共建築部長、建築指導監、
収用委員会事務局長、関係各課長等

委員会審査風景
付託案件等
議案
第 1 号 令和8年度愛知県一般会計予算
第1条(歳入歳出予算)の内
歳出
第7款 建設費の内
第1項 建設管理費
第2項 道路橋りょう費
第3項 河川海岸費
第4項 砂防費
第5項 都市・交通費
第6項 港湾空港費
第7項 漁港費
第8項 建築費
第9項 住宅費
第10款 災害復旧費の内
第2項 土木施設災害復旧費
第2条(繰越明許費)の内
第7款 建設費
第3条(債務負担行為)の内
知多建設事務所施設設備改修工事
土木施設占使用許可申請システム整備
愛知県土地開発公社事業資金借入金債務保証
公共用地先行取得契約(愛知県土地開発公社)
橋りょう補修事業県道安城碧南線見合橋下部補強工事
橋りょう補修事業県道名古屋半田線天白大橋下部補強工事協定(名古屋市)
橋りょう補修事業県道春日井稲沢線稲沢跨線橋2号上下部補強工事
橋りょう補修事業県道大山豊橋停車場線城海津跨線橋歩道橋撤去工事協定(東海旅客鉄道株式会社)
交通安全施設等整備事業県道道場山安城線步道設置工事
電線共同溝整備事業一般国道155号電線共同溝工事協定(愛知県企業庁)(その1)
電線共同溝整備事業一般国道155号電線共同溝工事協定(愛知県企業庁)(その2)
道路維持作業車購入
道路改良事業一般国道151号道路築造工事(その1)
道路改良事業一般国道151号道路築造工事(その2)
道路改良事業一般国道247号日長インターチェンジ(仮称)工事協定(国土交通省)
道路改良事業一般国道247号日長高架橋下部工事(その1)
道路改良事業一般国道247号日長高架橋下部工事(その2)
道路改良事業一般国道247号神田高架橋上部工事
道路改良事業一般国道247号青海インターチェンジ(仮称)建設工事
道路改良事業一般国道247号常滑4号橋床版工事
道路改良事業一般国道247号常滑5号橋下部工事
道路改良事業一般国道247号常滑6号橋上部工事
道路改良事業一般国道247号道路築造工事
道路改良事業一般国道247号港新川橋上部工事
道路改良事業一般国道473号2号橋下部工事
道路改良事業県道設楽根羽線7号橋上部工事
道路改良事業県道善師野西北野線橋りょう上部工事
橋りょう整備事業一般国道151号宮下立体上部工事
橋りょう整備事業一般国道151号宮下立体床版工事(その1)
橋りょう整備事業一般国道151号宮下立体床版工事(その2)
橋りょう整備事業一般国道247号衣浦大橋仮桟橋工事(その1)
橋りょう整備事業一般国道247号衣浦大橋仮桟橋工事(その2)
研究開発施設関連道路整備事業一般国道301号道路築造工事(その1)
研究開発施設関連道路整備事業一般国道301号道路築造工事(その2)
研究開発施設関連道路整備事業一般国道301号1号トンネル(仮称)建設工事
設楽ダム関連道路整備受託事業県道設楽根羽線7号橋上部工事
設楽ダム関連道路整備受託事業県道小松田口線7号橋下部工事
設楽ダム関連道路整備受託事業県道小松田口線道路築造工事
名古屋高速道路公社有料道路整備資金借入金(政府資金)債務保証
名古屋高速道路公社有料道路整備資金借入金(民間資金)債務保証
愛知県道路公社有料道路整備資金借入金(民間資金)債務保証
愛知県道路公社有料道路関連道路整備資金借入金(民間資金)債務保証
中小河川改良事業水場川排水機場設備分解整備工事
中小河川改良事業水場川排水機場設備更新工事
中小河川改良事業外堀川橋りょう改築工事
中小河川改良事業瀬戸川護岸工事
中小河川改良事業天神川護岸工事
中小河川改良事業合瀬川護岸工事(その1)
中小河川改良事業合瀬川護岸工事(その2)
中小河川改良事業合瀬川護岸工事(その3)
中小河川改良事業青木川橋りょう改築工事
中小河川改良事業鍋田川上流排水機場設備更新工事
中小河川改良事業鍋田川下流排水機場設備分解整備工事
中小河川改良事業矢作川樋門改築工事
中小河川改良事業木瀬ダム電気設備工事
中小河川改良事業天白川護岸工事(その1)
中小河川改良事業天白川護岸工事(その2)
中小河川改良事業日光川2号放水路工事(その1)
中小河川改良事業日光川2号放水路工事(その2)
中小河川改良事業日光川2号放水路事業損失調査業務委託契約
中小河川改良事業三宅川護岸工事
中小河川改良事業日光川江南遊水地機械設備工事
中小河川改良事業旧日光川水閘門撤去工事
中小河川改良事業日光川河床掘削工事
中小河川改良事業福田川橋りょう改築工事
中小河川改良事業福田川河床掘削工事(その1)
中小河川改良事業福田川河床掘削工事(その2)
中小河川改良事業福田川樋管工事
中小河川改良事業日光川護岸工事
中小河川改良事業領内川築堤工事
中小河川改良事業蟹江川排水機場設備分解整備工事
中小河川改良事業石川水門改築工事(その1)
中小河川改良事業五箇村川排水機場設置工事(その1)
中小河川改良事業石川水門改築工事(その2)
中小河川改良事業阿久比川護岸工事
中小河川改良事業石川水門改築工事(その3)
中小河川改良事業神戸川河床掘削工事
中小河川改良事業五箇村川排水機場設置工事(その2)
中小河川改良事業発杭川排水機場設備分解整備工事
中小河川改良事業下り松川水門設備更新工事
中小河川改良事業高浜川水門設備更新工事
中小河川改良事業半場川樋門改築工事
中小河川改良事業柳生川地下河川工事
総合治水対策特定河川事業大山川調節池工事
総合治水対策特定河川事業五条川護岸工事
小規模河川改修事業片原一色留堰改築工事
河川整備促進特別事業白川護岸工事
緊急防災対策河川事業水場川排水機場設備更新工事
緊急防災対策河川事業鍋田川上流排水機場設備更新工事
緊急防災対策河川事業鍋田川下流排水機場設備分解整備工事
緊急防災対策河川事業日光川排水機場設備更新工事(その1)
緊急防災対策河川事業日光川排水機場設備更新工事(その2)
緊急防災対策河川事業筏川排水機場設備分解整備工事
緊急防災対策河川事業日光川排水機場設備分解整備工事
緊急防災対策河川事業日光川水閘門設備更新工事(その1)
緊急防災対策河川事業日光川水閘門設備更新工事(その2)
緊急防災対策河川事業筏川排水機場設備更新工事
緊急防災対策河川事業蟹江川排水機場設備分解整備工事
海岸高潮対策事業東浦海岸改修工事
海岸高潮対策事業西尾海岸改修工事(その1)
海岸高潮対策事業西尾海岸改修工事(その2)
海岸高潮対策事業幡豆海岸改修工事
海岸高潮対策事業豊橋海岸改修工事
津波対策海岸特別緊急事業稗田川樋門工事
津波対策海岸特別緊急事業八幡川松原新田樋門工事
津波対策海岸特別緊急事業渥美海岸築堤工事
豊川水系設楽ダムに係る水源地域整備事業費負担
通常砂防事業男川第7支川堰堤工事
通常砂防事業狭石沢堰堤工事
通常砂防事業天神川第2支川堰堤工事
通常砂防事業当貝津川第13支川堰堤工事
街路新設改良事業名古屋都市計画道路伏見町線跨線橋撤去工事
街路新設改良事業名古屋都市計画道路伏見町線跨線橋下部工事(その1)
街路新設改良事業名古屋都市計画道路伏見町線跨線橋下部工事(その2)
街路新設改良事業名古屋都市計画道路伏見町線跨線橋撤去工事協定(名古屋鉄道株式会社)
西三河都市計画都市高速鉄道名古屋鉄道名古屋本線・三河線(知立市)連続立体交差工事協定(名古屋鉄道株式会社)
公園緑地整備事業東三河ふるさと公園整備工事(その1)
公園緑地整備事業東三河ふるさと公園整備工事(その2)
ジブリパーク関連公園整備事業愛・地球博記念公園整備工事
衣浦港改修事業臨港道路武豊線物件移転補償契約
名古屋飛行場施設整備事業航空灯火・電力監視制御設備更新工事
愛知県住宅供給公社事業資金貸付金損失補償
普通県営住宅建設工事
既設県営住宅長寿命化改善工事
土木施設災害復旧工事
第 11 号 令和8年度愛知県港湾整備事業特別会計予算
第 12 号 令和8年度愛知県県営住宅管理事業特別会計予算
第 17 号 令和8年度愛知県流域下水道事業会計予算
第 38 号 愛知県道路占用料条例の一部改正について
第 39 号 愛知県都市公園条例の一部改正について
第 40 号 愛知県港湾管理条例及び愛知県入港料条例の一部改正について
第 41 号 愛知県県営住宅条例の一部改正について
第 46 号 県道路線の認定について
第 47 号 県道路線の廃止について
第 48 号 名古屋高速道路公社の基本財産の額の変更について
第 49 号 愛知県道路公社が有料道路として管理する県道碧南半田常滑線(衣浦トンネル)の事業変更について
第 53 号 県の行う土木事業に対する市町村の負担金について
第 54 号 県の行う流域下水道事業に対する市町村の負担金について
第 55 号 国の行う公園事業に対する名古屋市の負担金について
第 56 号 訴えの提起について
第 62 号 権利の放棄について(県営住宅を退去した滞納者における滞納家賃等に係る債権)
結果
全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
第1号、第11号、第12号、第17号、第38号から第41号まで、第46号から第49号まで、第53号から第56号まで及び第62号
閉会中継続調査申出案件
- 道路の整備等について
- 水資源対策並びに河川、砂防、水道及び下水道の整備等について
- 土地対策、都市計画並びに公園及び市街地の整備等について
- 総合交通体系及び港湾の整備等並びに航空対策について
- 宅地建物取引及び建築・宅地造成等の規制について
- 公営住宅等の建設及び管理並びに県有施設の営繕工事について
- 建設局、都市・交通局、建築局及び収用委員会の行政運営について
会議の概要
- 開会
- 議案審査(17件)
(1)理事者の説明
(2)質疑
(3)採決 - 委員長報告の決定
- 一般質問
- 休憩(午後2時53分)
- 再開(午後3時5分)
- 閉会中継続調査申出案件の決定
- 閉会
主な質疑
議案関係
【委員】
それでは、私から、第1号議案令和8年度愛知県一般会計予算のうち、予算に関する説明書(1)228ページの(5)土木のしごと魅力発信事業費について伺う。
我が国においては少子・高齢化、人口減少が深刻化する中、あらゆる産業分野で労働力の減少が懸念されている。中でも建設業においては、全国の就業者数がピーク時から約200万人減少しており、本県においてもここ20年間で約2万3,000人減少している。さらに、建設業は他産業と比べて若年層の割合が低く、高齢化が一層進行しているのが現状である。建設業は、道路や河川、港湾といった県民生活や産業活動を支える社会インフラの整備や維持管理を行う重要な産業である。発生が懸念される南海トラフ地震、激甚化、頻発化する自然災害、インフラの老朽化等が進む中、建設業の果たす役割は今後ますます高まっていく。しかしながら、今後も高齢就業者の大量退職や少子化による若年入職者の減少が見込まれている。このままでは建設業がその役割を十分に果たせなくなる恐れがあり、その結果、社会インフラの維持が困難となり、ひいては県民サービスの低下につながることが危惧されている。こうした状況を踏まえ、次世代の建設人材を安定的に確保していく必要があると考える。
建設業界の人材確保に向け、県としてこれまでどのような取組を行ってきたのか。
【理事者】
建設業界に入職する人材を確保していくために、建設業が様々な形で、いかに社会の役に立っているかなど、建設業界の魅力を広く発信する取組を行っている。
まず、出前講座を小学生を対象に開催している。暮らしや産業を支える社会インフラの役割を伝えるもので、社会科の特別授業や総合学習の一部として利用されている。まちづくりや防災などに関するもので、毎年度30校程度で開催している。児童からは、建設業に興味を持ったという感想が多く寄せられている。
次に、建設現場見学会を小学生から大学生、そして一般の参加者を主な対象に開催している。ふだん見ることのできない工事現場を肌で実感してもらえるような取組をしており、毎年度、学校は10校程度、一般の参加者は50団体程度が参加している。
また、進路を決める前の建設分野を学ぶ高校生や高専生、大学生が建設業界で働くことを具体的にイメージできるように、実務に携わる行政、建設会社、建設コンサルタントの若手技術者との交流会を県が主体となり、産官学連携により開催している。この交流会は毎年5校程度で開催していて、今年度は6校で150人の学生と52人の技術者が参加した。学生からは、業界内の実情や仕事の内容がよく分かったと好評を得ている。
【委員】
いろいろPR活動等を行っているということであるが、今回、土木のしごと魅力発信事業費により実施する事業では、建設業界全体の人材確保として、将来に向け、小学生をはじめとした若い世代やその保護者に向けて土木の仕事の魅力を発信するとある。
先日、建設委員会の自民党員の有志で、福岡県における建設産業の人材確保の取組を調査してきた。福岡県では、「世界はドドドとガガガでできている!福岡県建設産業魅力発信サイト」を開設し、ターゲットに近い年代に向け、現役の高校生が実際に現場取材を体験し、リアルな声で伝えることでイメージと実情のギャップを埋め、建設産業への興味向上の取組を実施していた。また、日本初の建設産業PRプロデューサーとして、土木学者でタレントのデミー博士を任命し、未来を支える子供たちをはじめ各世代へ建設産業の魅力の分かりやすい発信や、タレントならではの企画演出による楽しみながら理解する現場見学会や体験イベントなどを実施していた。
建設業界の人材確保には、対象とする若い世代それぞれの年代に合わせ、興味を持ってもらえるよう分かりやすい内容を発信する必要があると考える。そこで、本事業である土木のしごと魅力発信事業により実施する事業の内容について伺う。
【理事者】
この事業の取組は二つあって、一つは建設業界全体の人材確保、もう一つは県土木職員の確保で、これまでの取組をさらに発展させる事業である。
まず、建設業界全体の取組として、将来の建設業を担う人材の裾野を広げていくために、子供たちが建設の仕事を知り、興味を持ってもらえるような体験イベントを開催していく。これまで出前講座や現場見学会などは応募による開催のため対象者が限られていたが、県営都市公園において開催することで、小学生をはじめとした若い世代やその保護者が広く参加できるようにしていく。
具体的には、ドローンやICT建設機械などの新技術を見て、触れて、体験できるコンテンツを用意し、子供たちが遊びながら建設の仕事に親しみを持てるような内容とする。保護者に対しても、給与、休暇、希望の新3Kに取り組む建設業界の現在の姿を理解してもらい、将来、子供たちが建設業を志す際によいイメージを持って後押ししてくれることを期待している。
実施に当たっては、こうしたイベントの目的を効果的に実施できる事業者を募集する予定で、地域の建設業団体の協力を得ながら、魅力的な企画となるように取り組んでいく。
次に、県の土木職員を確保する取組として、大学生や大学院生を主な対象とする土木系就職イベントに出展する。これまで学校訪問やSNSによる情報発信を行っているが、多くの学生に直接会う貴重な機会であるので、やりがいやキャリア形成、柔軟な働き方など、本県が持つ強みや、今年度から始めた採用試験制度をしっかりPRし、次年度の受験者の増加につなげていきたいと考えている。
今後も従来から実施している取組に加えて、体験型イベントの開催など、産官学がしっかり連携しながら、建設人材の確保に努めていく。
【委員】
それでは要望する。
この事業の目的は建設業界全体の人材確保であるので、まずは、今なお残るきつい、汚い、危険という負のイメージからの脱却。そして答弁にもあったが、業界で10年以上使われている新3K、給与、休暇、希望への理解促進に関する活動が重要と考える。そのため、対象とする若い世代それぞれの年代に合わせ、新たな建設産業の内容を動画などで発信し、また、中高校生には業界の業種ごとの内容を深掘りして伝えるなど発信力を高めるとともに、その現場感覚の体験を提供することが必要だと思う。そして、PR動画で業界への興味を持ってもらう入り口に、パンフレットで就職候補の一つとして認識、検討してもらう動線に、特設ホームページで就活への実動につながる目的地になるよう、統一したコンセプトでの取組が必要と考える。土木のしごと魅力発信事業ではこうした内容を含め、検討、実施するとともに、建設業界の人材確保に向け、常にブラッシュアップしながら取り組むよう要望する。
それでは続いて、第49号議案愛知県道路公社が有料道路として管理する県道碧南半田常滑線(衣浦トンネル)の事業変更について確認する。
先日の本会議において、衣浦トンネルについての一般質問があったが、知多地域と西三河地域を結ぶ海底トンネルとして、平時、災害時を問わずその機能を確保するため、今回、衣浦トンネルの有料道路事業の計画変更では、これまでの料金徴収期間をさらに15年間延長し、地震対策や高潮浸水対策などの機能強化を速やかに進めるとの答弁であった。
まず、改めて、今回、衣浦トンネルの有料道路事業の計画変更が必要となった経緯について伺う。
【理事者】
衣浦トンネルについて、南側の半田市方面に向かう1期線は1973年8月1日に供用し、供用から50年以上が経過している。また、北側の碧南市方面に向かう2期線は2003年3月19日に供用し、供用から20年以上が経過している。これまでに1期線について地震対策を実施し、2期線については実施していない状況である。
このような中、令和6年能登半島地震が発生し、知多半島においても災害リスクが高まる中、衣浦トンネルは第一次緊急輸送道路に指定されていることから、地震対策及び高潮浸水対策に速やかに取り組む必要が生じたものである。
【委員】
それでは、議案の計画変更は、どのような内容で、また、有料道路事業を活用して速やかに機能強化に取り組むということだが、どのように進めていくのかを確認したい。有料道路事業の計画変更の具体的な内容と今後の予定について伺う。
【理事者】
計画変更の内容については、機能強化に必要となる工事の予算として101億円を増額し、地震対策として、トンネルの耐震補強や液状化対策、高潮浸水対策として、排水ポンプの耐水化、電気設備の地上化及び浸水防護などを行うとともに、ETCの設置を行う計画としており、料金徴収期間を15年間延長することとしている。
今後の予定については、本定例議会で議決を経た後になるが、国土交通省へ事業許可変更の申請を行うこととなる。国土交通省から許可を受けた後は、工事実施に必要となる交通規制等について関係機関と協議を行いながら、現場の施工条件等を踏まえ、機能強化に関する設計を進め、早期の工事着手に取り組んでいく。
【委員】
近年、物価上昇などによる事業費の増加が著しい事業が多くある。今後、施工条件などを踏まえ設計を行う予定とのことであるが、工事工程が延びれば延びるほど、その間に資材費などが高騰し、事業費がさらに増加していくことも懸念される。
そこで、衣浦トンネルの今後の事業費の増加や、工事工程の延伸の可能性についての見解はどのようか、確認する。
【理事者】
今後の事業期間における労務単価や資材単価の上昇による工事価格の増額の可能性は他の工事と同様となるが、今回の事業費は地盤の状況など現地の設計条件を踏まえて算出している。
また、国土交通省の許可を受けた後、施工条件等を踏まえた詳細な設計を行うこととしており、具体の工事工程についても検討していく。
引き続き、早期整備を目指し、工期短縮を含めた適切な進捗管理と事業費のコスト縮減への取組など、愛知県道路公社に対して必要な指導、監督に取り組んでいく。
【委員】
それでは、こちらも要望する。
先日の本会議一般質問に対し、大村秀章知事から、衣浦トンネルは災害時にも命の道となる重要な社会基盤との答弁があったことから、県民の安全・安心の向上に向け、速やかな機能強化をはじめとした整備を要望する。
加えて、現状では回数券により最大2割引で利用できていることから、ETCが整備された後においても同様に2割引となるよう、利用料金の低廉化を要望し、議案質疑を終わる。
【委員】
私からも公園と道路と一点ずつ、二点確認する。
一点目に、予算に関する説明書(1)242ページにある、あいち健康の森公園整備事業費について確認する。
あいち健康の森公園は東浦町と大府市の間にある広大な都市公園であるが、知多半島の人たちのみならず、名古屋方面、三河方面からも多くの人が来て親しまれている公園である。土日は結構賑わっており、平日も未就学児を連れた母親や家族でたくさん賑わっているところでもある。
あいち健康の森公園は、私も利用者の1人であり家族を含めてよく行っているが、近所にはJAあぐりタウンげんきの郷や薬草園もあるし、人が集まるには非常によい場所である。Park-PFIを導入し、まさに民間活力を導入して、ドッグランや遊戯施設、リング状展望テラスを造ったり、あとはスターバックスも入ったりすると聞いている。このようなものができるほか、スリー・エックス・スリーのバスケットボールをやるところまでできるということである。大変期待しているが、Park-PFIの事業自体はおよそ今年の夏頃を目安に完成などと聞いて、形も見えてきてわくわくしている。
このPark-PFI事業が具体化してくると、またそれを目当てに人が集まってくるということも期待と予想がされるところであるが、あいち健康の森公園整備事業については、例年の公園の整備、長寿命化計画に基づく設備の更新も含めた事業だと思っているので、ぜひ民間活力を導入した事業とも連動して、より効果的な更新計画にしてほしい。
まず、本年度の、あいち健康の森公園の整備状況と、新年度にあいち健康の森公園でどのような事業を実施していくのかを併せて聞きたい。
【理事者】
あいち健康の森公園は1994年のオープン後、順次供用区域を拡大し、2015年に全面開園した。開園後約30年が経過しており、昨年度末に改定した長寿命化計画に基づき、老朽化した施設の更新を進めている。
今年度の事業では、公園の南西部に位置する第1駐車場において舗装にひび割れ等が発生していたため、本年6月末を工期とする再整備を実施している。あいち健康の森公園では、大型イベントの開催時に駐車場が満車になることがあるため、駐車マスや植栽の配置を見直すことで、駐車台数480台を約70台増やし、約550台とする計画としている。また、第1駐車場の東に位置する交流センターでは機械設備の老朽化が進んだため、エレベーターの更新工事及び空調設備を更新するための撤去工事を行っている。
続いて、来年度の事業について説明する。
来年度については、先ほど述べた交流センターの空調設備を設置する工事を行い、夏の厳しい暑さをしのぐだけでなく、冬場も暖を取ることができる休憩場所として整備していく。また、遊具を多く設置している子どもの森エリアにあるトンネル内の木製部材の腐食や管理棟付近にある転落防止柵のひび割れ等に対し、利用者の安全を確保するために、それぞれ更新工事を実施していく。さらに、公園利用者が快適に利用できる環境を整えるため、子どもの森エリアにおいて、新たに休憩所の設置を行う。
今後も長寿命化計画に基づきながら施設の更新を行っていくが、随時施設の劣化状況なども調査して、緊急度に応じて修繕するなど、公園利用者が安全に、そして快適に公園を利用できるよう、施設の更新を進めていく。
【委員】
駐車場の増大であったり、いろいろとPark-PFIも見越して、人の流れも増えるだろうと、様々な計画をしていることを確認した。あいち健康の森公園は知ってのとおり、お金があるときに建てたのが一目で分かるような、街灯1本見ても更新費が高そうと思う設備である。ゆえに維持更新費も少しかかるのがネックである。隣のあいち健康プラザは減築計画まで最初は出て、仕方がないと地元でも思っていたところ、コロナ禍を経て、アトリウム、入り口のモニュメントのような象徴的な部分は残していこうと計画が変わっており、非常に地域にも愛されている。あいち健康プラザのほうは別のところに指定管理を出しており、健康福祉の関係の分野なので健康福祉の関係の予算となる。交流センターは公園関係で、ガラス張りで透明な凱旋門みたいな建物になっており、今、空調がないので結構悲惨な状態だが、実はトイレやキッズスペースもあり、Park-PFIの事業からも非常に近い場所のため、空調の整備等もぜひやってほしい。
私は利用者の1人でもあるし、利用者も地元に大勢いるので声を聞いたり、あるいは、ヤフーのマップやトリップアドバイザー、アソビューなどの口コミを見たりすると、大体は駐車場や周辺の道路が混むという情報がすごく上位にある。また、休日にすごく混んでいるので何とかできないかというような、うれしい悲鳴も上がっている。
あともう一つを含め、大体この三つに集約されるが、子供向けの居場所がもう少しほしいという要望が出てきている。子どもの森の道を挟んだところにある謎のスペースなどあいち健康の森公園は本当に何回行っても初めて行ったところが出てくるぐらい広くて、私もすごくうれしいが、そのような利用者の声をぜひ敏感に捉え、新年度の子供の森トンネル等の整備を進めてほしい。
これは要望だが、Park-PFIがせっかく導入されるので、本当なら交流エリアへのエアコンの設置も夏頃までに願いたい。これは発注や業者の関係もありなかなか厳しいという声も聞いたが、何とか合わせて夏頃にできるとよいと思う。あとは先ほどの声をぜひ拾って、今後の長寿命化計画含めて更新計画に役立ててほしい。
二点目に、道路について質問する。
今度は予算に関する説明書(1)の231ページである。
アジア・アジアパラ競技大会関連道路整備事業費という、少し聞き慣れない事業費だが、これは本年度から始まっている事業であると思う。これは事業名のとおりアジア・アジアパラ競技大会に関連する道路を整備するということで、抜き出しの予算化がされており、本年度は42億円、新年度が8億円措置されていると聞いている。
まず一点、そもそもこのアジア・アジアパラ競技大会関連道路整備事業が抜き出しで予算化されているが、この事業内容について簡単に教えてほしい。
【理事者】
アジア・アジアパラ競技大会関連道路整備事業費については、国内外から多くの来県者を迎えるに当たり、これらの人々の利用が見込まれる県管理道路において、国際競技大会にふさわしい道路環境の整備等を今年度と来年度で行うものである。
具体的には、競技に利用する路線のほか、大会関係者の輸送に利用する路線や観客が駅や駐車場から競技会場へ向かう際に利用する路線など、大会組織委員会等が設定したルートを対象として、舗装や路面標示、防護柵等の修繕及び路面清掃を実施する。また、大会組織委員会等が設定したルート以外についても、空港や高速道路のインターチェンジから競技会場までの主要道路などを対象として舗装の修繕を実施する。さらに、アジアパラ競技大会の会場や宿泊施設の周辺約1キロメートル圏内の交差点などにおいて、障害を持っている人が安全に通行できるよう、歩道の段差解消や点字ブロックの設置などのバリアフリー化を実施する。

舗装修繕(豊田市内 一般国道301号)
【委員】
事業内容について説明してもらった。
自転車競技だと聞いたが、競技に使われる道路であったり、あとはパロマ瑞穂スタジアムがメイン会場であるが、それぞれの競技会場や練習会場、あるいは宿泊施設周辺の整備についても説明があった。あとはアジアパラ競技大会に関してはバリアフリーに関してもこの事業費であると聞いた。
事業の進捗についても聞きたいが、本年度は42億円という金額が計上されており、ある程度目鼻もついてきていると思うし、新年度に関しては8億円の計上で、足して50億円という決め打ちの予算化だとは思うが、どのような整備を実施していて、新年度の計画も含めて大会開幕までどのような予定で整備を進めていくのか聞かせてほしい。
【理事者】
今年度の実施状況については、修繕として舗装を約55キロメートル、防護柵を約120メートル、道路標識を24基及び薄くなった路面標示の引き直しを実施している。また、バリアフリー化については48か所で実施している。来年度についても、引き続き舗装修繕を約9キロメートル行うとともに、大会開催直前には、道路の化粧直しの最後の仕上げとして路面清掃を約350キロメートル実施していく。
引き続き、アジア・アジアパラ競技大会の成功に向けて、来県する人々が快適で安全・安心に道路を利用できるようしっかりと取り組んでいく。
【委員】
本年度も55キロメートル、新年度も9キロメートルということで、割と多くの箇所を着手する印象はある。このアジア・アジアパラ競技大会に関しては、ある意味レガシーではないが、競技会場も含めて、せっかくの平和の祭典なので、大会開催後に関連道路も残っていくことは大変よいことだと思う。
既存の道路更新計画など整備計画を前倒しした部分も多少はもちろんあるかとは思うが、大会という目標があり、それまでに整備していこうというのは非常によく分かる内容だし、よいものを残してほしい。一点確認で、昨今、発注の入札不調や工事期間の延長など結構いろいろとある。別部署かもしれないが、印象的だったのは、去年の夏にIGアリーナがオープンして、相撲の名古屋場所の日にちが決まってこれがこけら落としだと言っていたのに、実はそのとき周辺道路の工事をまだやっていて、お世辞にも見栄えはあまりよいものではなかったイメージを今でも持っている。アジア競技大会は9月19日から開催なので、宿泊施設も含めれば、数週間前には選手団がもう来日するだろうし、ぜひ計画どおり進めてほしいが、その辺りも見越して早期発注を行っているのかなどを確認のために聞かせてほしい。
【理事者】
アジア競技大会直前の8月末までには整備が完了できるよう、適切に発注手続を進め、工程管理をしっかり行っていきたい。
【委員】
8月末までには完了できるように進めるということなので、ぜひ完成まで抜かりなく願う。
最後に、仕方がない部分も多少あると思うが、アジア・アジアパラ競技大会というと当初1,000億円の予算規模が今は2,980億円で関連経費698億円と公表されていて、かなり膨らんでいる。今回のこのアジア・アジアパラ競技大会関連道路整備事業費というのは、このアジア・アジアパラ競技大会の関連予算には含まれているのか否かだけ確認させてほしい。
【理事者】
大会関連経費には含まれていない費用になっている。これはあくまでも建設費で計上している予算になっていて、建設局が所管する道路の維持管理に関する予算であり、修繕が必要な箇所に対してやっていくものである。
【委員】
私からは、予算に関する説明書(1)249ページの建築DX推進費について質問する。
まず内容について説明願う。
【理事者】
建築DX推進費は、建築計画概要書というものがあって、これを電子化し、さらにこれをウェブ上で閲覧するためのシステムを構築するための費用である。
【委員】
あまりぴんとこないが、2億円を投資することはユーザーから見てどのような効果があるのか。
【理事者】
建築計画概要書は、建築確認申請書を提出するときに一緒に出される建築計画の概要が記された書面である。現状はこれを紙で各建設事務所の建築課の窓口で閲覧ができることになっている。閲覧したい人は窓口にわざわざ行かなければならず、また古い資料を見るときは倉庫から出してこないといけないということで大変手間がかかっている。今回ウェブ上で閲覧できるようになることによって、そういった手間や、時間がかなり省略できると考えている。
【委員】
そうすると相当効率がよくなり、県としても時間が短縮できるのだろうが、ユーザーとしてはどうか。
【理事者】
ユーザーにおいても、わざわざ建設事務所に出かけることなく、自宅に居ながらウェブ上で閲覧が可能になる。
【委員】
建築確認に関しては、今の建築計画概要書の電子化がDX推進の一つだと思うが、建築確認に関する書類の審査や、提出等は電子化されるのか。
【理事者】
建築確認そのものの電子化については今後ということで、計画はあるが、予算化もされておらず、これから進めていく予定である。
【委員】
少し話は変わって、建設業のDXの支援に関しては、非常に建設業者に対してすばらしい事例研究になるわけで、見せてもらってすばらしいと思った。私は行政書士をやっていて、建設業の届出申請などの際、担当者からはこれが違うあれが違うと指摘され、平均で建設事務所に2回ぐらい通っている。チェックが面倒くさいことをやっており、建設業の届出や申請、1年ごとの終了届、経営審査、経営分析等々いろいろな申請書を出しているが、将来的にはそのようなものに対するDXはどのようになるか。
【理事者】
建設業関係の申請についても電子申請が令和5年1月から開始していて、そちらで申し込むことは可能となっている。
一般質問
【委員】
私からは、豊川用水の渇水について質問する。
本県東三河地域において発生している豊川用水の渇水は、地域の農業、産業、そして県民生活に直結する極めて重要な問題と捉えている。特に今年度は宇連ダム、大島ダムを水源とする豊川用水の貯水量が大きく低下し、農業用水、工業用水、水道用水のいずれにも節水が求められる状況となっているのは承知のとおりかと思う。
豊川用水は宇連ダム、大島ダム、地区内調整池などを水源として、愛知県東三河地域と静岡県湖西地域の農業、水道、工業を支えている。1年間に使われる水量では農業用水が占める割合が最も多く、次点で水道用水、その次に工業用水となっている。
宇連ダムは1958年、鳳来町、現新城市の宇連川をせき止めて建設された豊川用水事業で最初に完成した施設であり、貯水量は2,842万立方メートルとなっている。大島ダムは2001年、大島川をせき止めて建設された豊川用水二つ目のダムであり、貯水量は1,130万立方メートルとなっている。豊川流域内には人口約58万人、流域面積724平方キロメートルと、東三河の地域経済と県民生活を支えていると思う。
しかし、現在その水源が厳しい状況に置かれている。愛知県と公益財団法人愛知・豊川用水振興協会の公表によれば、2026年3月10日から11日時点で豊川用水全体の貯水率は約9パーセント台、宇連ダム単体では1パーセント台まで低下しており、宇連ダムに関しては、3月17日、本日にはゼロパーセントになるといった想定も報道で確認した。また、平年の貯水率、こちらも約57パーセントとなっていて、平年の貯水率も大きく下回っている大変極めて厳しい状況と認識している。
この状況に対して愛知県は、2月10日から第5回節水対策として、農業用水を40パーセント、工業用水40パーセント、水道用水20パーセントの節水を実施しており、休日を除いて毎日水源状況を更新する体制を取っていると思う。
今回の渇水に関しては、単なる一時的な水不足ではなく、令和7年7月から現在に至るまで流域での降水量が少ない状態が続き、河川の流量が減少していることが背景にある。3月12日、私も宇連ダムを直接見に行った。かなり底が見えているような印象を受けて、取水口側はまだ水があるかと思ったが、上流のほうに行けば行くほど土の面がかなり増えて、本当に水が少ないことを改めて実感した。
豊川市に住む友人からは、生活の中でも不安に感じる場面が非常に多いと聞いた。農家であれば水量を一気に減らすことはやはり難しい。ふだんと同じ水を必要としていることに少し罪悪感を感じていたり、減圧をしているので水がたまるスピードが遅く、同じ作業でもふだんより時間がかかってしまうと嘆いていた。また、ふだんの生活という観点からいくと、ガソリンスタンドでは洗車をやめるとか、公共施設では手洗いの使用を一部制限するといった話も聞いた。3月11日の報道では、キクラゲを栽培している豊川市にある企業が渇水による水不足でキクラゲの栽培を中断せざるを得ないような状況になっているということも知った。
また、コンビニエンスストアに寄ったときに話を聞いてみたが、豊川の渇水のことについて何か影響や、感じるところはあるかと聞いたら、渇水ってどういうことかみたいな、知らない人も、豊川水域以外の新城市の人など、東三河の中にもいることは非常に印象的だった。私自身も友人からこの話を聞くまではあまりこの問題を重要視できていなかった現状があって、遠くや限られた地域で起こっている問題と認識するのではなく、明日は我が身で、この水資源リスクの中に関連づけて考えていくことが大切だと感じた。
全国を見てみると、少し昔の事例だが、四国では香川用水が度々渇水の影響を受けているかと思う。香川県の資料では、昭和50年から平成22年までの36年間の間で25回取水制限を実施している。平成6年には高松市で1日19時間の断水が31日間続いて、平成20年にも高松市は水圧の調整や予備水源の取水強化、公共の井戸の開放など生活影響を少しでも抑えようと、本当に具体策を頑張って講じていた。また、香川県の教訓では調整池である宝山湖、こちらを整備して、2022年の取水制限時に渇水緩和を図っているということもあった。
また、九州、福岡都市圏でも渇水への備えを極めて重視してきていると思う。福岡市に関しては、昭和53年の大渇水で287日間、平成6年にも295日間の給水制限を経験し、その後、筑後川水系での広域調整、水源開発、漏水対策、節水意識の向上を進めてきた。現在も筑後川水系では少雨が続き、2026年2月時点で主要6施設の合計貯水率が15パーセント前後まで低下し、福岡地区水道企業団では55パーセントの取水制限が行われるなど厳しい状況にあるが、福岡都市圏では海水淡水化施設のまみずピアが日量最大5万立方メートルの水を生産できる体制を取っている。取水制限と並行して代替水源を動かす仕組みを備えているかと思う。
これら他県の事例も見ると、公共への投資、これも非常に重要な課題であると感じている。現在、建設中の設楽ダムの早期完成も一つの有効な一手になり得ると考えている。また、渇水については自然現象である一方で、被害の大きさに関しては、その地域、また、県がどれだけ事前に備えてきたのかでとても大きく変わると思っている。調整池を持っているのか、代替水源を持っているのか、また、流域をまたいだ調整の枠組みがあるのか、平時から漏水対策や節水の仕組みをつくってきたかによって、同じ少雨でも結果は大きく異なると考える。
豊川用水についても、設楽ダムの完成までの間、東三河の水の安定をどう守るかが大きな課題となっていると思う。豊川水系の概要資料でも、豊川用水は流域面積の2倍近い地域の水需要を支えているとされており、その重要性に照らせば、単年度の節水対応だけでなく、中長期の危機管理が不可欠である。今回の豊川渇水を踏まえ、東三河の農業、産業、住民生活を守るためには、目先の節水だけではなく、平時からの備え、危機時の運用、将来に備えた水源確保を一体で考えていく必要がある。
今回の豊川渇水について、降雨量と貯水量の関係を伺う。また、今まで愛知県としてどのような対応を講じてきたのか伺う。
【理事者】
宇連ダム地点の雨量については、昨年7月以降、平年を下回る月が多く、昨年8月以降は、ダムの貯水量は平年を下回っている。とりわけこの1月以降は降雨が少なく、現時点の貯水量は、豊川用水施設全体でも約8パーセント、平年比で10パーセント程度と大変厳しい状況である。
愛知県の渇水状況については、節水対策協議会に係る調整を行い、昨年8月29日から第1次節水対策を開始し、その後も逐次節水を強化しており、本日3月17日からは第6次節水として、水道用水は25パーセント、農業用水、工業用水はともに45パーセントの節水対策を決定した。具体策として、生活用水については、配水圧力の減圧や赤水の発生などに備え、給水車を待機させている。また、県企業庁と豊橋市はじめ5市が街頭活動で節水を呼びかけるなどのPRに努めている。
農業・産業用水では、きめ細やかな排水調整や井戸の応急利用、循環利用の強化や操業時間の短縮などに取り組んでいる。しかしながら、状況はさらに悪化し、貯水量の回復も見込めないことから、河川管理者である国土交通省の下、2月19日に豊川緊急渇水調整協議会が開催された。同協議会では、豊川から仮設ポンプにより水をくみ上げ、豊川用水へ放水することや、ダムの取水口より低い位置に残った底水を仮設ポンプによりくみ上げることについて、緊急対策として実施することが決定された。
県としては、引き続きPR活動に努めるとともに、河川管理者や豊川用水の施設管理者をはじめ、関係者と対応の協議を継続している。
【委員】
生活用水に対する給水車の配置や、ダムの底水の仮設ポンプによるくみ上げ、また、豊川からも仮設ポンプにより水をくみ上げて豊川用水へ放水するということで、本当に喫緊の大変な状況の中でいろいろやっていることは認識した。
今回の豊川渇水の背景は降雨量の少なさが主な原因であったと認識した。自然現象を全てコントロールすることは不可能だと思っているので、完璧な対策は正直難しいだろうと思っている。これは、豊川市に住んでいる友人から聞いた話なのだが、PRや節水の対策を少しでも呼びかけているという話をしても、そんなことはもう正直意味がないと。もう本当に生活面など、愛知県として対策をどのように打つのかと非常に嘆いていた。今後、同様の事例が絶対に起こらないとも限らない状況だと思っているし、そういった場合においても被害の軽減策や、あとは本当に最悪の状況、雨が全然降らないような状況も見据えた対策を打っていくことは必要だと思っている。
そうしたことの解決の一つの手段としてあるのが設楽ダムかと思う。こちらも完成までには時間がかかる中で、最後の質問なのだが、今回のような渇水被害を最小限に抑えるためにどのような対策を講じていくつもりなのか伺う。
【理事者】
渇水対策については、行政による対策と水利用者における対策を進めている。
まず、行政による対策としては、インフラ施設の整備及び水源涵養林の整備を進めている。インフラ施設の整備については、設楽ダム建設事業、豊川用水二期事業や水道施設の更新事業によって水源を確保し、水利用の効率化を図っていく。水源涵養林の整備については、森林の保水力を高めるため、豊川水源基金を通じて水源涵養林の整備を行う事業者に助成していく。
次に、水利用者における対策としては、家庭や農業、産業における節水対策に取り組んでもらっている。家庭では、風呂水の再利用や節水シャワーヘッドなど節水機器の導入などの対策があり、県はその普及啓発に努めていく。また、農業、産業では大量の水を必要とすることから、区域ごとに時間と順番を決め、配水する番水や、応急的な井戸利用、回収水の再利用の強化などをお願いしていく。
さらに、県としては、水利用者の対策が円滑に効果を発揮し、被害の急拡大を防ぐよう、降水量などの情報収集と分析を行い、ダム貯水量の予測情報を行政と水利用者で構成する節水対策協議会にて提供し、段階的に取水制限を設けていく。
以上のように、行政と水利用者それぞれのハード及びソフト対策を講じていくことで、今後も渇水被害を最小限に抑えていく。
【委員】
それでは、岡崎市から豊田市と瀬戸市を経て春日井市を結ぶ愛知環状鉄道について質問する。
私の地元である岡崎市の市民にとって、愛知環状鉄道は通勤通学をはじめとした移動にはなくてはならない大切な存在である。1年半前の決算特別委員会ではコロナ禍に伴う利用者の激減、営業収益の大幅落ち込みを踏まえて質問し、保守、修繕や老朽更新を計画的に実施するとともに、自立的な経営を維持し、安全・安定輸送を続けるために県としても利用者増加に向けてしっかり取り組んでいくことを確認した。
昨年の4月には開業以来初めてとなる運賃改定が行われて、定期外では16.4パーセントとなる値上げが実施された。利用者に何とか理解を得たおかげで値上げによる利用者数のマイナスの影響もなく、経営の安定に寄与していると受け止めていて、その分、保守、修繕や老朽更新に加えて、利用者への利便性向上にもしっかり取り組んでほしいと思っている。
そんな中、先日岡崎駅の隣の駅である六名駅の利用者から、駅のバリアフリーの対応について意見をもらった。その人は初めての子供を出産して間もない子育て中の母親であったが、六名駅は基本的に無人でエレベーターがなく、高架の路線のため階段も多くベビーカーを使っての利用が難しいという相談であった。過去には私の事務所から歩いて10分程度の大門駅を利用している高齢者からも同じように、エレベーター設置要望に併せて、古い階段ゆえの段数であったり、寸法の関係から上り下りがしづらいという意見を聞いたことはあったが、六名駅に関しては初めてだったので、改めて駅の状況を確認してみた。
夕方の時間帯に行ってみたが、無人駅のはずだが駅員がいたので、駅員に断った上でホームまで階段を上り下りしてみた。道路から途中2か所の踊り場を経てホームまで階段は47段あって、最初の踊り場以降、階段の段差が少なくて上りにくさを感じたが、手すりは持ちやすい高さに設置してあった。駅の人にもヒアリングしたところ、過去にもバリアフリーの要望は時々聞いており、都度、愛知環状鉄道株式会社に伝えているということであった。
本委員会の中では、ちょうど1年前に愛知環状鉄道のバリアフリーについての質疑がされていて、その際は、国のいわゆるバリアフリー法に基づく基本方針において、努力目標とされている基準を満たしていない中水野駅、瀬戸口駅、中岡崎駅の3駅について、国が補助制度を拡充した趣旨を踏まえて、全ての県民が安心して鉄道を利用できるよう、県の関わりについて検討していくとの考えが示されている。岡崎市の来年度の予算には、中岡崎駅のバリアフリー整備の費用が織り込まれていて、瀬戸市の2駅は1駅が前進するものの、計画に差が生じてしまう見通しだと聞いているが、いずれにしても国の方針に基づいた取組によって前進が図られていくものと期待している。
一方で、先ほど言及した六名駅や大門駅などは残念ながらこれまで議論の対象には国レベルでなっていない。国の基準では対象とならない駅であっても、バリアフリー化を待ち望みながら日々利用している人にとっては切実な問題であると受け止めている。
そこで、まずはじめの質問であるが、基本的に高架化されている愛知環状鉄道における現時点でのエレベーター設置の状況はどのようになっているのか伺う。
【理事者】
鉄軌道駅のエレベーター設置等による段差の解消は、国が新設駅及び大規模改修駅に設置を義務づけており、既設駅については努力義務としている。また、国は1日の利用者が3,000人を超える既設の駅については、2030年度末までに全駅の設置を目標としている。
愛知環状鉄道においては、これまで全23駅中11駅でエレベーターが設置されている。このうち、1日の利用者が3,000人以上の駅については10駅中7駅で設置され、中岡崎駅、瀬戸口駅、中水野駅の3駅が現状未設置となっている。3,000人未満の駅については、新設された愛環梅坪駅、貝津駅、大規模改修が行われた新上挙母駅など13駅中4駅での設置となっている。
【委員】
国の基準となっている利用者3,000人以上でありながら未設置の3駅については順次整備されていく、そのような方向性であると理解しているが、私の問題意識は、先ほどから述べているが、国の基準の対象にはなっていない利用者3,000人未満の未設置駅の9駅についてであるので、その観点で質問を続けたい。
愛知環状鉄道の駅の階段等における最近の転倒等の事故件数を伺う。あわせて、エレベーターの設置ができていない駅の今後の対応について、県はどのように考えているのか伺う。
【理事者】
愛知環状鉄道の駅の階段における転倒事故については、2023年度は3件、2024年度は3件、2025年度はこれまでに4件となっている。
高齢者や障害者等の転倒防止にもつながるエレベーター設置の今後の対応については、国の設置目標の基準となる利用者数を超えている中岡崎駅、瀬戸口駅、中水野駅の3駅への設置が求められていると認識している。1日の利用者3,000人以上の駅におけるエレベーターの設置は、これまで愛知環状鉄道が国の補助制度を活用し、国、地元市、愛知環状鉄道が3分の1ずつの負担により設置を進めてきた。コロナ禍以降、愛知環状鉄道は利用者が落ち込み、経営が厳しくなったことから、設置費用の負担が困難な状況になっている。
そうした中、国は、エレベーター設置を加速するべく、地方公共団体が移動等円滑化の促進に関する基本方針に基づき作成するバリアフリー基本構想において、生活関連施設に位置づけた駅については補助率を3分の1から2分の1に拡充した。地元市は3駅への設置に向けてこの制度を活用し、愛知環状鉄道株式会社の負担なしに国、地方公共団体が2分の1ずつの負担で整備することを検討しており、本県に対し財政支援を要望している。
本県としては、国が補助制度を拡充した趣旨を踏まえ、全ての県民が安心して鉄道を利用できるよう、県の関わりについて検討していく。
【委員】
エレベーター未設置駅の階段での転倒事故がそれほど多くないことは少し安心した。とはいえ、今も答弁で基本的には国の基準の対象駅にどうしてもなってしまうが、バリアフリー化を必要としている人で、深刻な状況に置かれている人は未設置駅そのものの利用を諦めている人が多いのではないかと思っているので、エレベーター設置において一番のハードルである費用面について質問したい。
過去にエレベーターを新設した場合の実績費用及び今後新たに設置した場合、最近の資材や労務費の高騰を踏まえて、どの程度の費用が必要なのか伺う。また、その際、国の基準を満たさない1日当たり利用者3,000人未満の駅については、国からの補助の有無を含めて愛知環状鉄道株式会社の負担がどのようになるのか、その点も教えてほしい。
【理事者】
過去の実績におけるエレベーター設置費用は、2020年度に北岡崎駅に設置した事例では、エレベーター2基の設置で約2億円であった。今後の設置費用については、岡崎市の事業計画案によると、2027年度、2028年度で設置予定の中岡崎駅におけるエレベーター2基設置に必要な事業費は約3億6,000万円となっており、昨今の資材価格や労務費の高騰により事業費が増加している状況である。また、駅の構造や形状により設置が難しい場合や、新たに用地を確保する必要が生じる場合もあることから、駅の状況によっては設置費用がさらに大幅に増加する可能性がある。
1日当たりの利用者数3,000人未満の駅にエレベーターを設置する場合、設置費用の3分の1以内が国の補助対象となり、残る3分の2が事業主体である愛知環状鉄道株式会社の負担となる。

エレベーターが設置された北岡崎駅
【委員】
資材や人件費の高騰によって、設置コスト面でのハードルが今後さらに高まってしまうことは、県として今後のスタンスを検討する上では大事な観点ではないかと思った。
既に設置されている11駅について、先ほども答弁の中で言及していたが、私からも少し言及すると、必ずしも全て利用者が3,000人を超えている駅ばかりではないと認識している。愛知環状鉄道の開業後に追加された愛環梅坪駅と貝津駅の二つの駅は新設されたタイミングでエレベーターも整備されたということであるし、新上挙母駅に関しては新豊田駅と三河豊田駅の間が複線化されるのに合わせて、大規模改修とともに整備された。残る1駅は瀬戸市の山口駅であるが、利用者が2,000人未満でありながら、瀬戸市の独自負担で今から約11年前の平成27年の2月に整備されたと承知している。その背景を個別に確認したところ、駅の周辺にはアパートが多くあって、若い夫婦が当時多数住んでいて、公立陶生病院の利用に当たって山口駅から瀬戸市駅間で愛知環状鉄道を利用している妊婦や若い子育て世代がエレベーター設置を山口駅に対して強く要望していたという背景がある。そうした切実な声を踏まえて、地元の議員が約20年前の初当選以降、当時の増岡錦也市長に粘り強く働きかけを継続し、その結果、市の判断でエレベーター設置が実現した個別モデル的な事例と承知している。とはいっても、国の基準を満たさない3,000人未満の駅へのエレベーター設置が費用面から簡単には進まない背景は理解せざるを得ないと思った。そうした駅の利用で不便を感じている人へのサービスを提供しているのであれば、岡崎市内における提供頻度と併せて具体的に教えてほしい。
【理事者】
愛知環状鉄道では、エレベーター設置の有無にかかわらず、全ての駅において事前に連絡をもらうことにより、車椅子やベビーカー等で階段の利用が困難な利用者に、係員が改札口からホームまでの案内や列車への乗降を手伝う対応を行っている。また、こうした手助けの頻度は愛知環状鉄道によると、岡崎市内の六名駅から北野桝塚駅間において、車椅子利用者が月に一、二回、つえで要介助の利用者が1日1回程度、ベビーカー利用者が平日は1日1回程度、土休日は1日二、三回とのことである。
【委員】
最後に要望して終わりたい。
まず、エレベーター整備の難しさを踏まえると、最後に答弁があったソフト面でのサービスは重要に思うので、そうした情報を必要としている人にタイムリーに、どうやったらサービスが受けられるのか分かるように継続しての周知啓発とともに、新たに追加すべきことがあれば柔軟に対応してほしい。
今回の質問に当たって、浜口誠参議院議員を通じて国土交通省に確認したところ、国の基準に基づく鉄軌道駅における段差の解消率は、令和6年度末には約94パーセントである一方で、対象を全ての駅に広げると段差の解消率は同じく令和6年度末に約53パーセントであって、大変大きなギャップがあるのが実態だと思う。愛知環状鉄道でいえば全23駅のうちエレベーター設置済みが11駅で、仮に新たに3駅が整備されれば国の基準は達成することにはなるのだろうが、全ての駅ということで見れば段差の解消率は約61パーセントということになる。全国平均と比べれば恐らく遅れている状況にはないと思うが、現時点では残りの9駅はバリアフリー化の見通しが立たないということではないかと理解した。9駅は国の基準の対象とならない駅、すなわち利用者の少ない駅になるわけだが、県内の他の主要路線で見た場合、例えばJRの東海道本線では5駅、中央本線では1駅、名古屋鉄道の名古屋本線では4駅が、利用者が少なくてエレベーターが整備されない駅として存在している。主要路線だけの数字なので、そうでない路線を含めるとエレベーター設置が必要な駅は県内にも多く存在しているのではないかと推察している。今日この時点で、私自身も残された課題に対して確固たる考えを持ち合わせているわけではないので、継続してしっかりと考えていきたい。
国はバリアフリー法の中で、移動等円滑化に関する国民の理解と協力、いわゆる心のバリアフリーの推進を掲げている。愛知環状鉄道の23駅だけでもそれぞれ個別の背景があることは今日の質疑のとおりだと思っている。冒頭、都市・交通局長からは、日本一元気な愛知づくりという発言もあった。愛知環状鉄道以外の他の路線も含めて、課題が残る県内各駅を今後どうしていくのか、都市・交通局には成り行きに任せるのではなくて、本県ならではの在り方の検討を、思いを持って進めることを願い、発言を終わる。
【委員】
私からは、二点伺う。
まずはじめに、委託業務における地元業者の育成についてである。
先ほどの議案質疑では、建設業界全体の人材確保について確認した。ここでは、建設業界の中でも測量や設計などの委託業務を担う、特に県内に拠点を置く地元業者に焦点を当てて、その育成について伺う。
社会インフラの調査、測量、設計などの業務を請け負う測量業者、建設コンサルタントは、建設工事を担う業者と同様で、地域の安全・安心と発展のためにはなくてはならない存在である。特に地元の業者は各地域で日頃から様々な業務を受注し、成果を収めているだけではなく、いざというときにも地域で活躍している。今年度9月に西三河地域を中心に被害をもたらした台風第15号の際には、県の要請に応じて被害が発生した道路や河川などの状況を調査し、復旧に向けた測量や設計などの業務を行ったとも聞いている。
一方で、業界全体の現状は高齢化や技術者の不足など厳しい状況にある。地元業者が将来にわたって地域社会の発展に貢献する使命を果たしていくためには、技術力を維持し、ICTなどの新技術にも対応する力を養っていく必要がある。そのためには各企業の努力が必要ではあるが、県の施策としても地元業者を育成していかなければならないと考えている。
建設部門の土木系の調査・測量・設計業務において、県内に本店を置く地元業者の直近3年間の受注割合はどれくらいなのか伺う。
【理事者】
まず最初に、令和5年度についてだが、契約件数1,237件のうち646件を受注しており、受注割合は52.2パーセントとなっている。
次に、令和6年度だが、契約件数1,049件のうち558件を受注しており、受注割合は53.2パーセントとなっている。
最後に、令和7年度だが、令和8年1月末現在で契約件数1,055件のうち545件を受注しており、受注割合は51.7パーセントとなっている。
【委員】
測量・建設コンサルタント業は、先ほども述べたように地域にとって大切な役割を担っているため、県外ではなく県内に本店を置く地元業者の育成は極めて重要であり、そのための技術向上の機会の創出が必要と考える。県内に本店を置く地元業者の直近3年間の受注割合は、今し方の答弁で平均約52パーセントとあったが、地元の測量業者・建設コンサルタントが将来の担い手を確保し、継続的に成長していくためには、これまで以上に地元業者を育成していく必要があると考える。
地元業者のこれまで以上の継続的な育成に向け、県としてどのように取り組むのか伺う。
【理事者】
地元の測量・建設コンサルタントの業者は、地域に密着して、様々な社会基盤整備や維持管理の業務を担うとともに、ひとたび災害が発生すると、被災状況の調査をはじめ、初期段階の対応から活躍しており、地域経済の発展と暮らしを守るために、欠くことのできない存在であると認識している。このような地元業者が地域の担い手として今後も安定して活躍し続けるために、技術の継承と向上の支援と地域精通度や地域貢献度を評価する仕組みを整えることが県としても取り組むべきことと考えている。
まず、地元業者の技術の継承と向上についてである。設計などを専門とする建設コンサルタントは土木施設の構造計算や設計図面などを作成するだけではなく、工事の施工に必要となる仮設工など施工計画についても安全性や経済性、施工性の観点から比較検討するなど、現地の状況に即した質の高い設計成果が求められる。こうした建設コンサルタントの役割を踏まえ、主な取組を三点紹介する。
まず、工事の施工前の段階において設計を行った建設コンサルタントと工事の受注者が参加し、設計の意図や施工上の課題を確認しながら、工事と設計双方の品質向上を図るための会議を開催している。
また、工事の施工後に、地元建設コンサルタントの団体が主体となり、現場で設計成果を振り返る研修を開催している。研修では、工事施工者の目線で課題や改善提案を行い、今後の設計に生かすことを目的としている。
三つ目だが、災害復旧の実務について、地元建設コンサルタントの団体と連携して、官民の若手技術者を対象とした研修を開催している。こうした研修を引き続き開催し、今後も効果的な研修となるよう内容の充実を図り、技術者の育成、技術力の向上を図っていく。
次に、地域精通度や地域貢献度を評価する仕組みについてである。地域の建設コンサルタントは、近くにいるからこそ現地に足を運びやすく、現地の状況を正確に把握して成果につなげることができ、また、地理、地形に精通しているからこそ気づける点がある。地元業者は、このような強みを生かして質の高い成果をまとめることができる。また、災害時にはいち早く現地に駆けつけ、応急対応、災害復旧に必要となる調査・測量・設計業務を担っており、公共土木施設の迅速な復旧で地域に貢献している。こうした地域に根差した実績を成績評定や総合評価落札方式などにおいて適切に評価していく仕組みを検討していく。
今後も、測量や設計などを専門とする地元業者が継続して活躍していけるように支援していく。
【委員】
地域に根差した実績を成績評定や総合評価落札方式などにおいて適切に評価していく仕組みを検討していくという答弁であった。インフラ整備や災害時の復旧などにおいて欠かすことのできない測量・建設コンサルタント業、特に地元の業者は本当に欠かすことができないので、そのための育成という観点から、受注の機会をこれまで以上に増やすこと、また、技術向上への支援をさらに強化するよう要望し、次に移る。
次は、都市計画道路豊田知立線の取組について伺う。
都市計画道路豊田知立線は、豊田市田籾町からみよし市を経由し、刈谷市一里山町まで西三河地域の西部を南北に結ぶ幹線道路である。みよし市内においては東名三好インターから豊田知立バイパス、本路線を経由し、都市計画道路名古屋三好線が第2次緊急輸送道路に指定されており、防災面でも大変重要な路線である。この地域の東西軸となる国道153号バイパスより南については、名古屋三好線との交差点まで4車線で計画されているものの、三好下畷交差点南側約1キロが未整備区間として残っている。そのため、当区間では朝夕の通勤やトヨタ関連の輸送トラックなどで常に渋滞が発生している。また、この区間の歩道は約1.3メートルと狭く、片側にあるのみで、歩行者は危険と隣り合わせである。また、歩道がない西側は排水溝もほぼないため、雨天時には通過車両が大きな水たまりの水を至るところで跳ね上げている。1990年代半ば頃に着手し、一部用地は買えているようであるが、長らく停滞している現状が続いている。
現在の用地取得の状況と停滞している状況についてどのように認識しているのか伺う。
【理事者】
本事業は、現道2車線を西側に拡幅して4車線化するものである。用地については、事業区間の南側を中心に、約5割の取得状況となっている。主に中央分離帯の設置に難色を示すといった一部地権者から用地協力が得られないことなどから、このような状況が続いている。2021年度の交通量調査では、1日当たり約1万7,000台と大変多く、本事業を着実に進めていくことが必要と考えている。
【委員】
事業が停滞している間、当路線を取り巻く状況は大きく変化している。2022年度に刈谷スマートインターチェンジが開通し、この3月には都市計画道路名古屋岡崎線も刈谷市から境川を超え、都市計画道路瀬戸大府東海線まで供用する。また、都市計画道路三好明知下線が開通するとともに、道路沿線上の土地利用の変化もある。このようなことなどから、本路線の重要性は以前と比べ、ますます高まってきており、早期の事業完成が切望されている。
当未整備区間における現状と今後の予定についてどのようか伺う。
【理事者】
現状については、昨今の周辺の道路整備状況などを踏まえ、今年度、改めて路線西側の未買収の地権者を対象に、4車線化計画に係るヒアリング調査を実施している。結果として、事業全体の用地買収対象者のうち、既に買収済みの人が約5割、おおむね理解するという人が約2割いる一方、出入りの制約などで反対という人が約2割だった。今後、地権者ではない路線東側の人もヒアリング調査を行う予定としている。これらヒアリング結果を踏まえ、出入りの制約を回避するなどの推進策をみよし市と共に検討し、地元の理解を得ながら、事業の実現に向け、しっかりと取り組んでいく。
【委員】
それでは次に、同路線のみよし市北部から豊田市内にかけての未開通区間について伺う。名鉄豊田線三好ケ丘駅付近から北へ、豊田市の都市計画道路名古屋豊田線までの約1.5キロメートル区間は現在未開通となっている。この区間では、西側には三好カントリー倶楽部が、東側にはトヨタスポーツセンターが、さらにその隣にはさなげカントリークラブが広がっていることもあり、南北に抜ける道路が限られている。特にさなげカントリークラブの西側にある現道の豊田知立線は瀬戸方面を結ぶ主要な動線となっており、多くの交通が集中することから、名古屋豊田線と交差する大井橋西交差点付近は主要渋滞箇所に選定されるなど、慢性的な渋滞が課題となっている。都市計画道路豊田知立線の未開通区間が開通すれば新たな南北ルートができ、こうした渋滞の課題も解消することが期待される。さらに、路線の北に位置するジブリパークへは東名三好インターチェンジからのアクセス性も高まる。また、この未開通区間の周辺ではまちづくりも進んでおり、三好ケ丘駅北側の福谷広久伝地区では住宅開発が進み、市街化区域への編入も行われた。さらに駅南側においても、みよし市が鉄道駅周辺を生かしたまちづくりを進める方針で、みよし市まちづくり基本計画を改定し、新市街地検討ゾーンとしての位置づけを進めている。
こうした周辺地域の開発や人口の変化、また、新たな交通需要を踏まえると、この未開通区間の整備は、みよし市及び周辺地域の円滑な交通の確保のためにも重要性が増していると考える。加えて、この未開通区間は、2025年3月に豊田市が公表した豊田市幹線道路網整備計画においても、主要産業拠点等、高速道路インターチェンジ間のアクセス性を向上する道路として整備要望区間とされている。さらに、昨年9月の建設委員会の県内調査においても、みよし市からの提案として早期の整備要望が上げられているところである。
そこで、都市計画道路豊田知立線のみよし市から豊田市にかけての未開通区間の現状と今後の取組について伺う。
【理事者】
都市計画道路豊田知立線のみよし市から豊田市にかけての未開通区間の整備の検討に当たっては、本道路が東名三好インターチェンジへとつながる4車線の道路で、みよし市の主要な南北軸であることから接続する道路も含めたネットワークの検討が必要であると考えている。また、都市計画決定後の周辺地域の土地利用の変化や今後の土地利用計画なども考慮していく必要があると考えている。
ネットワークの検討を進めるに当たっては、そのほとんどが豊田市内の区間となるため、今年度、検討する範囲や進め方について、みよし市に加え、豊田市とも調整を行ってきた。早期整備の必要性や、接続先となる都市計画道路名古屋豊田線も含めたネットワークの検討など、進め方について共有できたことから、まずは来年度から将来の交通需要や土地利用の動向などの把握と、現況及び将来の交通課題の整理を行い、必要となる道路の機能や規模、交差道路との接続方法など、この地域における将来道路ネットワークの検討について、両市と連携の下、着手していく。
【委員】
都市計画道路豊田知立線の南側の未整備区間については、まずは用地取得において地権者の人々の理解、協力を得るために、みよし市と連携しながら、今まで以上に丁寧に進めるとともに、用地が取得できているところから事業の再開を要望する。
また、同路線北側の未開通区間においては、都市計画当時から周辺環境や地域住民の思いは大きく変わってきている。答弁では、この地域における将来道路ネットワークの検討に着手していくとのことだったので、さきに伝えたように、現在の地域住民の思いと周辺土地利用の変化に対応する将来を見据えた新たな道路ネットワークの実現に向け、早期に着手するよう要望し、質問を終える。
【委員】
私からは、ホームドアの設置促進について伺う。
先ほど、我が会派の委員からは、駅に着いてからホームまでのバリアフリーということで、2人とも話を合わせたわけでも全くなかったので、それだけ地域からもそういった声が多いということを改めて感じた。この質問は、今までいろいろな場所でやってきたが、今日は改めて県の考えを伺いたい。
その理由として、まず、東京都や大阪府に比べて圧倒的にこの愛知・名古屋はホームドアの設置が遅れていると感じている。例えば東京都は2024年の8月にホームドア設置を加速する官民一体のホームドアの整備加速に関する協議会という組織を立ち上げている。文字どおり鉄道駅で可動式ホーム柵、いわゆるホームドアの設置を促すため、首都圏の鉄道事業者などを集めて議論する場であって、官民一体となって設置促進を加速していく、いわゆる情報交換と認識の共通の場だと私は思っている。
国は、1日の平均利用者数が10万人以上の駅にホームドアを設置するようにと求めているが、なかなかこの基準を満たさない事業者も多くて、特に中京圏のJRと私鉄の設置率は非常に低い状況で、なぜ進まないのかと思うところである。
鉄道駅におけるホームドアは新交通システムの新しい規格や新幹線では1980年代から導入が進んでいるが、それ以前に開業した既存の路線では、例えば名古屋駅の開発が先日一旦ストップしてしまったが、様々なコスト面、いわゆる三拍子である資材高騰、人件費、それから円安というところで、それも含めて既存の事業者が自前ではなかなかできにくいのではないかと思っている。
こうした中で、それでも設置を求められるようになった理由の一つに、2001年の1月にJR山手線の新大久保駅で、酔った乗客がホームから転落し、そこにその人を助けようとして2人が線路に降りたところに電車が来てはねられて、3人とも亡くなってしまったという事故があった。1人は韓国籍の李秀賢氏で、亡くなってしまったが、李秀賢氏の勇気ある行動は、そのとき、日韓友好の象徴となって映画にもなった。大きな反響を呼んだということで、この事故を受けて国土交通省は全国の鉄道事業者に指導しているが、実際はホームと列車の間に必ず物理的なものを立てなければ、なかなか転落事故はなくならないのではないかということである。
先ほどの国土交通省は2001年の9月、ホーム柵設置促進に関する検討会を発足した。だから、やはり事が起こらないとなかなか動かないことはここにも見えているが、事業者に設置を検討するように今、国土交通省にも指導を求めている。
ただ、事業者ごとに見ると大きな差がある。東京都をはじめとする首都圏では、地下鉄に乗ると分かるが、地下鉄各社の設置率は非常に高い。その一つに、公営または株主自体が自治体であるということが非常に大きいと私は思っている。都営地下鉄と横浜市営地下鉄は事業者負担を自治体が持つことでホームドアを整備しているということであるし、東京メトロは民間企業だが、国と東京都が株主だから、整備費用の支援を受けやすかったということだと私は思っている。それに対してこの中京圏はどうかというと、JR、そして私鉄は、基本的には自前で設置費用を負担しなければならない。ただ、ホームドアの設置に関する国の補助制度もあり、例えば地域公共交通確保維持改善事業という制度を利用すれば事業者の負担を少しは抑えられるが、そこには各市町村で補助の上限があるため、かなり高額な費用がかかるホームドアの設置というのはなかなか進まない。また、ホームドアは一般的なもので大体1間口500キログラムの重量がかかるため、地盤から変えていかなければいけない。ホームの上に500キログラムを乗せるわけにいかないので、下の支えの部分もやっていかなければならず、鉄道事業者から考えると、そうして安全確保をした上で、旅客が増えればまだよいが、安全対策だけで終わってしまうということで、なかなかそこに踏み切れない。
要するに、ホームドアをつけてもそのおかげで乗客が増えて運賃収入が増えるという仕組みではないので、その辺が投資がなかなかしにくい。あとは、自治体で先ほどの助成制度、補助金に上限があるところである。また、先ほど言ったコストのほかにも作業員の確保ということがあるので、もうこれはどんな業界でもそうであるが、なかなか人手不足の中、長期間の工事になると時間もお金もかかる。
ホームから転落というのは、単なる先ほどの酒に酔った人や視覚障害者の事故だけでは済まされない。少しここからはシュールな話なのだが、残念ながら自らの意思で自死を選ぶ手段の中に、鉄道を選択してしまう人も多い。鉄道で登庁している人も多いと思うが、ちなみに昨日も午前中に名鉄名古屋本線の宇頭駅と新安城駅の間で人身事故が発生した。特に年度末、年末というのは言わずもがな非常に様々な状況が起こり得るということで、実は運転士も非常に身構えて運転しているのが現実である。一旦事故が発生すると、30年ぐらい前は、電車を止めて警察が来て、車掌だけ降りて10分ぐらいですぐ復旧、運転再開していた。ところが今は最低1時間半ぐらい現場検証をしっかりやって、そこから再開するものだから、1時間半ダイヤが止まってしまい、そのダイヤを取り戻すのにもすごく時間がかかるわけである。そのために、例えば空港に行く人が飛行機に乗れないとか、受験で間に合わないとか、本当に二次災害、三次災害というのが続いてしまう。
あとは、先ほど言った運転士のメンタルである。あまり想像したくないが、そのような状況になったときにそういったトラウマが残ってしまうことで、鉄道は、バスや自動車のようにハンドルで逃げることができない。もう止まるか行くかなので、マスターコントローラーという制御をかけても止まらない場合は、止まらないと言いながらそのまま事故が起こってしまうので、非常に運転士もメンタルがやられてしまう。
なおかつ、今、女性運転士もここ数年前から誕生しているが、聞くところによると、女性運転士が人身事故を一度経験してしまうと、もうなかなか現場に戻れないという声も聞いているので、いろいろな意味で波及していく。また少し話が変わるが、この人手不足の中、駅員はそれによってカスタマーハラスメント、要するに、事故が起こって駅で電車が遅れる、そうすると今度は乗客が駅員に対していわれのないことを言って、今度は駅員のメンタルもやられてしまうという、よいことが何もないわけである。だから、ホームドアをつけたら絶対ゼロにはならないが、一つのきっかけとしてそういったことも減っていくのではないかと私は考えている。
ここで質問だが、そもそも県としてはホームドアの設置に対して、まずどのような取組を今行っているのか伺う。
【理事者】
国はホームドアの設置等、転落を防止するための設備の整備について、鉄道事業者の努力義務としており、特に転落防止に有効なホームドアは、2030年度末までに鉄軌道駅全体で4,000番線、1日当たりの平均利用者が10万人以上の駅については900番線を整備することを目標としている。本県としても、ホームドアは高齢者や視覚障害のある人をはじめ、全ての利用者が鉄道を安全に利用する上で大変有効な設備であると考えている。
本県では、2012年度から名古屋市高速度鉄道事業補助金により、名古屋市交通局のホームドアの設置に対し、補助を行ってきた。アジア・アジアパラ大会の開催までに名古屋鉄道株式会社が管理する上小田井駅を除く全ての名古屋市営地下鉄駅85駅198番線においてホームドアの設置が完了する予定である。
また、2019年度からはホームドア設置促進事業費補助金を設け、鉄道事業者を支援する市町村に対し補助することで、これまでにJR金山駅、JR名古屋駅、近鉄名古屋駅において、計8番線のホームドアの設置を後押ししてきた。さらに、2020年度からはJR刈谷駅総合改善事業費補助金により、JR東海が行うJR刈谷駅の改良工事を支援する刈谷市に対して補助をしており、駅ホームの拡幅に合わせてホームドア計4番線の設置を進めていく計画となっている。
【委員】
今、県が名古屋市やJR、近鉄名古屋駅、様々なところで整備の補助をしているということであるが、これらの駅の整備が一旦終了した後のホームドア設置は、非常に多額の費用が必要となるが、どのように進めていくのか、今後の状況を伺いたい。
【理事者】
鉄道事業者はホームドアの設置を進めているものの、多額の費用を要することに加え、列車ごとに異なる扉位置の対応などの課題があることから、整備に時間を要している状況である。そのような中でも、JR東海や名古屋鉄道株式会社においては利用者が多く、ホーム転落のリスクが高い駅を優先して整備を進めている。
JR東海は、2030年度までに現在進めている名古屋駅、金山駅に加え、千種駅、大曽根駅の設置を進めていく計画である。名鉄は多様な車両への対応を検証するため、名鉄金山駅で2024年10月から半年間実証実験を行い、その結果を踏まえ、来年度、同駅で設置する予定となっている。県としては、これまで毎年設置しているJR東海や名鉄との意見交換の場を活用し、ホームドアの早期設置を継続して要望しているところである。
今後も機会を捉えて鉄道事業者への働きかけや設置計画の把握に努めるとともに、市町村と連携した補助制度を通じ、鉄道事業者を後押しすることでホームドアの設置を促進していく。
【委員】
様々な場面で後押しすることと、ホームドアが非常に有効だと認識していることを、私は非常にうれしくありがたく思った。
ここからは要望になるが、ホームドアは、新幹線のホームや、常滑の空港にあるような非常に高精度で立派なものもあれば、関東圏、関西圏でもワイヤーやロープでつるような形、そういったものもある。いろいろな形でバリアを張れるが、普及が進めばコストも下がってくるし、設置しやすくはなるものの、様々な課題が多いのは間違いないところであるので、県だけではなく我々や国も支援の在り方を検討していかなければいけないと思っている。
ただ、私も地下鉄で登庁しているが、視覚障害者、つえを持つ人、白杖を持つ人など、様々な人がいる。そうした人々が本当に安心して鉄道を利用できるように、一刻も早く、1駅でも多く設置が進むことを願い要望を終わる。
【委員】
あま市内の名鉄津島線と幹線道路の立体交差計画について伺う。
あま市内には南側に県道名古屋津島線バイパス、北側に県道あま愛西線という地域を東西に横断する4車線で計画の道路軸があって、地域の人々の日常生活や都市間交通を支えているところである。名古屋津島線バイパスについては、国道302号から西側、日光川東側までの約5キロメートル区間において、四つの工区に分けて、県により4車線化整備やバイパス整備が進められている。このうち、あま市の区間である七宝工区ではバイパス整備が進められており、蟹江川に架かる橋桁の架設も終わり、橋に取り付く道路築造も進展し、道路の姿が見えてきていることから、早期の開通を待ち望む声も高まっている。あま愛西線については全線つながっているが、一部2車線の区間があり、また、現在、都市計画及び環境アセスメントの手続が進められている一宮西港道路のインターチェンジ検討位置となっていることから、計画の具体化に合わせ、円滑なアクセスに向けた検討が実施されるものと期待している。
また、西側に岐阜方面に向かっては、木曽川、長良川に架かる新架橋、(仮称)愛津大橋を含めた区間の都市計画手続も着実に進んでおり、月内には都市計画決定となる旨を聞いている。
このように、東西軸の整備が進んできていることから、当地域の道路ネットワーク強化に向けては、南北軸についても計画的に整備を行っていく必要があると考える。そのための懸案となっているのが名鉄津島線との交差計画である。その一つに県道須成七宝稲沢線、都市計画道路の七宝蟹江線がある。この路線は七宝駅の西側で、名鉄津島線を越える計画となっているが、いまだ整備されておらず、現在は踏切交差となっていることから、踏切待ちによる交通渋滞の発生や踏切事故の発生のおそれといった課題がある。さらに、この踏切から北へ県道給父西枇杷島線までの現道区間は、幅員が狭小で擦れ違いが困難な上、道路線形がクランク状となっており、自動車の走行のみならず、歩行者の安全確保の面からも未整備区間の整備の必要性は高い。これは私の地元で、本当によく車でも歩道を歩いてでも使うが、地元からはこれが県道かと言われている。本路線はこの踏切から南へ向かうとあま市役所へとつながる路線でもあることから、現在、事業中である名古屋津島線バイパスに続き、切れ目なく事業を進めることで、当地域の道路ネットワークの強化を図っていく必要がある。
一方、これまで長年未整備であったことと鉄道を超える高架橋の整備が伴うことなどを踏まえると、事業着手に向けては様々な課題があると思われる。
そこで聞くが、県道須成七宝稲沢線の名鉄津島線の交差部の事業化に向けてどのような課題があるのか、県としての考えを教えてほしい。
【理事者】
県道須成七宝稲沢線の名鉄津島線の交差部の事業化に向けての課題についてである。
ここの交差部については、道路高架として都市計画が決定されているものの、現在の道路構造基準に照らし合わせると、道路の幅員が不足しているため、事業化に先立って都市計画変更の手続を進めていく必要がある。また、名鉄津島線との立体交差を具体化するためには、計画段階、設計段階、それぞれにおいて鉄道交差部の構造や施工計画などについて、鉄道管理者と協議を重ねる必要がある。
こうした手続や協議を進めるためには、道路高架区間も含めた未整備区間全体の道路計画を取りまとめる必要があるが、七宝駅に近接する箇所での道路整備となるため、七宝駅へのアクセスについても考慮した計画とする必要があると考えている。
【委員】
名鉄津島線との立体化に向けては、今、大きく三つ言ってもらった。都市計画変更、鉄道管理者との協議、七宝駅へのアクセス確保が必要であることは分かった。あま市から県道須成七宝稲沢線の整備に合わせて、七宝駅へのアクセス市道の新設や駅前の整備など、七宝駅周辺施設整備を検討していると聞いているが、こうした市のまちづくりの動きと整合性を図りながら県道整備を進めていくことで、地域全体の利便性が大きく向上することが期待される。
そこで、今後事業着手に向けては、こうした課題を着実に解決していく必要があるが、課題に対するこれまでの取組と今後の見通しについて聞く。
【理事者】
あま市が七宝駅周辺の整備の検討を進めていることから、側道や市道など、七宝駅へのアクセスを検討するため、2024年度から道路構造の具体化に向けた設計検討に着手したところである。今年度は、県道の高架部となる橋梁の予備設計及び橋梁設計に必要な地質調査に着手しており、地質調査については今月中に現地での調査が完了する予定である。
今後は、橋梁の予備設計の進捗を図り、鉄道管理者との協議を開始していく。
引き続き、早期に都市計画変更手続に着手できるように、あま市とも調整を図りながら、課題の整理と必要な設計検討を着実に進めていく。
【委員】
次に、国道302号の名鉄津島線との交差部について伺う。
あま市内の国道302号は、先ほどの県道須成七宝稲沢線と同様に、南北軸として地域のまちづくりに大きく貢献している。名鉄津島線との交差部より北側の沿線には、今後、今まで以上に価値のある利用を期待されるような土地が広がっているが、名鉄津島線より南側の国道302号沿線と、それより名古屋側、甚目寺駅周辺の一帯は市街化が進んでいる。現在、国道302号沿線のあま市北東部地域では、新たなにぎわい創出や物流、産業の立地等の将来にわたる活力を生み出すため、あま市において大規模なまちづくりの検討が進められている。こうしたまちづくりの進展により、地域経済の発展やモノづくり産業のさらなる成長が期待されるところである。
こうした中、国道302号と名鉄津島線との交差部は、鉄道が道路を越える計画として、国道302号の都市計画が決定されているが、具体的な鉄道高架計画は定まっておらず、現在は暫定2車線での平面交差のままで渋滞が発生するなど、ボトルネックとなっている。このボトルネックが解消されれば、名古屋港のアクセスも飛躍的に向上し、名鉄津島線北側の地域の土地利用も進展することが見込まれ、我が国の経済を支える愛知県のさらなる発展を担う地域へと成長することが期待される。そのためにも、現在事業中の国道302号と名鉄名古屋本線の交差部の立体化である清須立体事業に続き、名鉄津島線の交差部の立体化事業を進めていく必要があると考える。
一方で、計画が具体化されていない国道302号と名鉄津島線との交差計画の具体化に向けては、名鉄津島線や国道302号、さらには西側に流れる福田川による地域分断を防ぐ観点が大変重要であり、都市計画のとおり鉄道を高架化する事業として進めていくことが望ましいと考えられる。鉄道を高架化する事業は大規模な事業であり、名鉄津島線沿線では土地利用が進んでいることから、計画の具体化に向けてはいろいろと課題も多いと思われる。
そこで聞くが、名鉄の高架化事業を進めていくためには、調整、検討すべき課題としてどのようなものが考えられるのか。そして、現在、県が考える課題について教えてほしい。
【理事者】
一般的に鉄道を高架化する場合には、一旦仮線と呼ばれる仮の線路を整備するための用地を確保する必要がある。名鉄津島線の沿線には多くの住宅が立地しており、家屋の移転交渉など、地権者との用地交渉に時間を要することが想定される。
また、鉄道高架化の計画の具体化に向けては、道路を高架化する場合とは異なり、鉄道事業者に施工を委託することとなるので、鉄道事業者との設計計画、あるいは事業に要する費用負担の協議や調整により時間を要することも想定される。
さらに周辺地域にまちづくり計画がある場合には、これらと一体となった計画を策定することや、まちづくりと同調して事業を進めていくことが必要となる。
【委員】
鉄道の高架化事業を進めていく上での課題については理解した。現在事業中の名鉄本線の清洲立体事業については、昨年度、国、県、名鉄の間で施工に関する協定が締結されて本格的な事業が動き出したが、大規模事業であるので、完成にはまだ期間を要するものと理解している。
この清州立体事業は、2013年度に国や地元市と事業計画の合意を得てから、鉄道工事の着手までに約12年の期間を要したと聞いている。こうした経緯を踏まえると、名鉄津島線との交差計画の具体化については、検討を始めるには時期早尚という声も一部あるように聞いているが、私としてはこのような時間の必要性を考えると、まさに時宜を得ているのではないのかということをあえて指摘したい。
そこで、国道302号と名鉄津島線の交差部の計画の具体化に向け、今後どのように取り組むのかを聞く。
【理事者】
国道302号と名鉄津島線の交差部の計画の具体化に向けた取組についてである。
あま市の北東部地域においては、あま市によるまちづくり計画の検討が進められている。国道302号と名鉄津島線の交差部の計画の具体化に向けては、まちづくりと一体となった計画策定が必要である。このため、今年2月にあま市が事務局となって、国道302号の事業主体である愛知国道事務所に加えて、愛知県の都市計画、河川、道路建設の各課が参加して、第1回あま市北東部地域のまちづくりに関する勉強会を開催した。勉強会においては、まちづくりを進める上で支障となっている渋滞や地域分断に対応するためには、鉄道交差部との立体交差化が必要であることを関係者で共有したところである。
県としては、地域のまちづくり計画や現行の都市計画の内容を踏まえながら、鉄道の高架化に向けた検討について関係者と連携しながら調整を進めていく。
【委員】
あま市の北東部という言い方をしたが、いわゆる北側には稲沢市や清須市などと隣接しているところである。この地域の発展のための大切なポイントとなるので、引き続き努力を願う。
【委員】
私からは、昨年9月定例議会の本委員会で、私が質問した埼玉県の八潮市の道路陥没事故を受けた下水道管路の全国特別重点調査の結果の対策について伺う。
前回の答弁によると、緊急度1と判定された11.3キロメートルは、一部に管の継ぎ手部の劣化が見られたが、ほとんどの箇所は管の内側表面の腐食によるものであり、それぞれの劣化箇所への対策を進めるとのことであった。
そこで、調査結果を受けた対策について、現在の進捗状況を伺う。
【理事者】
まず、管の継ぎ手部の劣化の対策については、劣化箇所のコンクリートを除去し、除去部分をモルタルで充塡する修繕工事を昨年9月から着手しており、12月までに全ての箇所の修繕工事を完了している。
次に、管の内側表面の腐食の対策については、緊急度1の判定の指標となる鉄筋の露出の状況を詳細に確認するため、ドローン等による近接観察をしている。その上で、鉄筋の露出が確認された箇所においては、腐食の進行状況調査を行い、工事範囲の特定や対策方法の選定を進めている。対策方法が確定した箇所のうち、部分的な腐食に対応する修繕工事については先月から着手している。また、広範囲にわたる腐食に対応するため、下水道管を再生する管更生工法による抜本的な対策を実施することとしており、来年度の工事発注に向けて、国の交付金等を有効に活用して詳細設計を進めている。
【委員】
対策の進捗状況については了解した。管の腐食対策については引き続き進めてほしいと思っている。
国では、全国の自治体に対して全国特別重点調査を要請するほか、委員会を設置して管路施設の調査に関する具体的な基準の検討を進めていると聞いている。県はこの見直しを受けて、今後の管路調査をどのように進めていくのか伺っておく。
【理事者】
国が八潮市における道路陥没事故を受けて設置した下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会の提言では、別途検討委員会を設置し、調査や再構築に関する具体的な基準等を検討することとされた。この提言を受け、国は、下水道管路マネジメントのための技術基準等検討会を設置した。この検討会では、下水道管路における調査、診断や管路の構造に関する基準など、下水道管路の維持管理に関する基準の包括的な見直し作業を進めることとされている。
令和8年1月に公表された検討会の中間整理においては、事故時の社会的影響の大きさなどの重要度や、調査結果を踏まえた健全度により、調査の実施頻度や方法を見直してメリハリをつけることが示されている。最終取りまとめについては令和8年秋頃とされており、県としても国の動向を踏まえて、管路調査の強化に努めていく。
【委員】
次に、東海市内の、国道155号の4車線化事業の現状と今後の取組について伺う。
東海市内には国道247号西知多道路と県道名古屋半田線という地域を南北に縦貫する道路軸がある。そして、東西方向には国道155号があり、産業活動や地域の日常生活や都市間の交通を支えている。このうち、国道155号は都市計画道路瀬戸大府東海線の一部を形成し、大府市惣作交差点から東海市の西知多道路までの間は国道155号として整備されているが、東海市内では暫定的に2車線となっている区間が残されている。本路線は知多半島北西部の臨海部企業から尾張東部地域や三河地域のモノづくりに対応する重要な路線であり、道路の機能が拡充されることは企業活動や地域経済の活性化にもつながっていく。国道155号は、東海市内の東西方向の幹線道路であることから、住民の関心は本当に高く、私のところには、車道が4車線取れそうなのになぜ2車線に絞っているのか、早く4車線化にならないかという声が本当に多く寄せられている。こうしたことからも、主要幹線道路としての役割を十分発揮できるように、未整備区間の早期の整備が必要と考えている。
現在、県によって知多半島道路大府東海インターチェンジより西側の区間において4車線化事業が実施されており、今年度からは東海市東側の御林交差点付近において工事に着手したところであるなど、住民の目にも分かるような事業の一層の推進が期待されている。
東海市内の国道155号の4車線化整備の現状と今後の取組について伺う。
【理事者】
東海市内の国道155号4車線化事業については、東海警察署東交差点付近から東へ、名鉄常滑線、名鉄河和線と立体交差し、県道名古屋半田線との交差を経て、大府市内の知多半島道路・大府東海インターチェンジ付近へ至る約4.2キロメートル区間について、国道155号東海拡幅として、国の補助事業により整備を行っている。
これまでに約1.6キロメートルの4車線化が完了していて、現在は工区西端の約0.6キロメートル、工区中ほどに残る約0.5キロメートル、さらに工区東端の約1.5キロメートルの三つの区間の4車線化に取り組んでいる。このうち、工区西端の東海警察署東交差点付近の約0.6キロメートルの区間については、昨年度より用地買収に着手していて、早期の工事着手に向け、引き続き用地の進捗を図っていく。
また、工区中ほどの約0.5キロメートル区間と工区東端の約1.5キロメートル区間については、用地は確保しているものの、4車線化による中央分離帯設置に伴う裏道対策としての市道整備が必要となる。このうち、現在は裏道対策の計画が整った工区東端の区間内にある御林交差点付近において、市道整備と同調し、交差点付近の4車線化整備を進めている。今年度は中央分離帯部分の工事を実施しており、引き続き交差点付近の早期完成を目指し、工事を進めていく。
残る区間については、裏道対策の計画が早期に固められるよう、沿線市と連携し、地元調整や公安委員会との協議を進めていく。引き続き工区全体の4車線化事業が早期に完了できるよう、しっかり取り組んでいく。
【委員】
現在4車線化に向けて、西のほうは用地買収、東のほうは2か所を裏道対策に取り組んでいるということだが、できるところから早期に4車線化してほしい。





