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県民環境委員会審査状況(令和7年12月10日)

ページID:0627159 掲載日:2026年2月26日更新 印刷ページ表示

県民環境委員会

委員会

日時 令和7年12月10日(水曜日) 午後0時58分~
会場 第6委員会室
出席者
 鳴海やすひろ、柳沢英希 正副委員長
 神戸洋美、石井芳樹、山本浩史、成田 修、佐藤英俊、村瀬正臣、
 高木ひろし、福田喜夫、永田敦史 各委員
 環境局長、同技監、環境政策部長、地球温暖化対策監、
 資源循環推進監、関係各課長等

県民環境委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第157号 令和7年度愛知県一般会計補正予算(第5号)
 第1条(歳入歳出予算の補正)の内
 歳出
 第3款 県民環境費の内
 第5項 環境対策費
第175号 廃棄物の適正な処理の促進に関する条例の一部改正について
第176号 愛知県産業廃棄物税条例の一部改正について
第195号 茶臼山公園施設の指定管理者の指定について
第196号 伊良湖休暇村公園施設の園地、休憩所、駐車場及びキャンプ場の指定管理者の指定について
第197号 伊良湖休暇村公園施設の道路の指定管理者の指定について
第198号 愛知県弥富野鳥園の指定管理者の指定について

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第157号、第175号、第176号及び第195号から第198号まで

閉会中継続調査申出案件
  1. 文化芸術の振興及び文化財の保護について
  2. 青少年の健全育成及び県民・NPOとの協働の推進について)
  3. 男女共同参画社会の形成の促進について
  4. 生活環境及び自然環境の保全について
  5. 地球温暖化対策について
  6. 県民文化局及び環境局の行政運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 議案審査(7件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  3. 委員長報告の決定
  4. 一般質問
  5. 閉会中継続調査申出案件の決定
  6. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 県外産業廃棄物の搬入の届出制度の廃止について伺う。
 第175号議案廃棄物の適正な処理の促進に関する条例の一部改正により、県外産業廃棄物の搬入の届出制度を廃止することに関連して伺いたい。
 まず、届出制度の概要と現状の年間の届出件数を教えてほしい。
【理事者】
 県外産業廃棄物の搬入の届出制度とは、不適正処理の未然防止を目的として、産業廃棄物を処分するため県外から県内に搬入する排出事業者に対し、毎年度、その産業廃棄物の種類、量、処分先などを知事に届け出る義務を定めたものである。
 県が昨年度受理した搬入届出の件数は1万4,384件である。
【委員】
 届出制度は、許認可と違い、届け出るだけでよい。許認可は、スクリーニングを経て良い悪いを判断するものと解釈するが、届出を廃止する理由を教えてほしい。
【理事者】
 廃棄物処理法には、廃棄物の不適正処理を防止するための仕組みである産業廃棄物管理票、通称マニフェスト制度がある。この制度は、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際に廃棄物の種類や量などの情報を記載したマニフェストという伝票を交付し、委託した廃棄物が最終処分されるまでの流れを把握、管理するものである。
 条例制定以降に行われた法改正により、廃棄物運搬車両へマニフェストを備え付ける義務や、交付したマニフェストの写しを排出事業者が5年間保存する義務が追加されるなど、制度が厳格なものとなった。このため、立入検査においてマニフェストを確認することにより、県外産業廃棄物について搬入や処理の状況を確認し、不適正処理防止のための指導がより確実にできるようになった。
 こうしたことを背景として、環境省が取りまとめた不法投棄の日本全国での新規判明件数は、2000年以前には年間1,000件を超える年があったが、2020年以降は平均で年間120件台となっており、10分の1程度に減少している。愛知県についても同様の傾向となっている。
 また、現在、県には県外産業廃棄物の搬入状況を把握する仕組みが二つある。一つが議案を提出した県外産業廃棄物搬入届出制度であり、条例に基づき、県外の排出事業者が届け出るものである。もう一つが産業廃棄物処理実績等報告書であり、こちらは法施行細則に基づき、産業廃棄物処分業者が報告するものである。県はこの報告において、受託した廃棄物の種類や量などを県外の排出事業者別に取りまとめて報告することを求めている。
 以上のように、マニフェストと産業廃棄物処分業者からの実績報告書により、県外産業廃棄物の状況を把握し、適正処理の指導が可能なことから、今回、条例の制度を廃止するための議案を提出した。
【委員】
 実績報告書は、月別か、年単位か教えてほしい。
【理事者】
 実績報告書は年度ごとに、前年度の実績を報告するものである。
【委員】
 産業廃棄物の搬入を把握する方法は届出、マニフェスト、年間の実績報告書の三種類がある。マニフェストは届出と同じでタイムリーな確認のものであり、それをカバーする意味で、実績報告書がある。
 三種類の提出は重複しているので、届出はやめて、残りの二つで管理できるので、今回、条例を改正すると理解したが、それでよいか。
【理事者】
 委員が示したとおり、マニフェストと実績報告書により把握可能で、今回、条例の制度を廃止するものである。
【委員】
 制度を簡略化することが分かった。
 しかしながら、先ほど、2000年に1,000件を超えていた不法投棄が、2020年には、10分の1になったというものの、実際に120件ある。今後、県外からの産業廃棄物の搬入に対して、いわゆる性悪説、性善説を含めて、どのように不適正な処理を防止するのか。120件をゼロにする究極の話だと思う。
 環境局として、県がどうしたら不適正な処理を見抜けるのか、防止する案があるのか教えてほしい。
【理事者】
 委員が示したとおり、産業廃棄物を扱う業者には、いろいろな業者がいる。このため、県内の産業廃棄物処分業者へ立入検査を行う際には、先ほど答弁したマニフェストによって、県外からの産業廃棄物の搬入状況や処理状況をしっかりと確認し、県内で不適正処理のおそれがあると認められる場合には、排出元の自治体、すなわち県外の都道府県と連携の上で指導を行い、不適正処理の防止を図っていきたい。
 また、産業廃棄物の不適正処理を未然に防止し、また、その拡大を防ぐために、各県民事務所と本庁に設置している不法投棄等監視特別機動班による監視をしっかり行うとともに、県が委託した民間警備会社による夜間や休日の定期的なパトロールなどを徹底することによって、産業廃棄物の不適正処理防止を図っていく。
【委員】
 一昨年、私の事務所が立ち退きに遭ったのだが、その際に産業廃棄物が出た。引渡し側からは、定着物以外の中身は全て持ち運んでほしいとお願いがあった。工事を見てみると、じゅう器を取り除いてから重機で取り壊しており、しっかり行われていることを、身をもって体験した。
 一方で、ある県の湾岸地区には、ナンバープレートを取った車が何百台と捨ててある。また、山林の奥深くに何十トンという不法投棄がある県も散見される。120件という件数だけではなく、量が重要で、1件が100トンだったら、何万トンに及ぶかもしれない。
 ほとんどの業者はしっかりやっているが、このような話もある。二種類の提出をもってしっかりと不法投棄、不法廃棄にならない体制を構築することを期待する。

一般質問

【委員】
 ツキノワグマの対策について伺いたい。
 家の周りにクマは出ないが、キツネが最近とても多い。江南市の田舎のまちで、そのように感じている中で、ツキノワグマが昨今、テレビ、ニュース、新聞でも大きく取り上げられている。被害に遭っていることは皆よく知っていると思うが、特に東北地方や北海道では、人の生活圏に出没して、コンビニエンスストアに入ってきたり、家に入ってきたりと人身的な被害が相次いで発生し、大きな社会問題になっている。
 先日、環境省の発表があり、今年の4月から11月までの8か月間で、クマによる被害人数は速報値で230人と過去の記録が残る2006年以降、年間で過去最高となった。また、今年は亡くなった人が13人と過去最高で、2023年の6人を超えている。
 そういった人的被害が深刻化する状況の中で、政府は11月14日にクマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催し、クマ被害対策パッケージ改定版を取りまとめた。これに基づいて各関係省庁が連携し、実効性の高い対策を取ろうとしている。本県の場合、クマの出没数はそれほど多くないと聞いているが、瀬戸市や新城市に出たという話も聞く。近年におけるツキノワグマの出没状況、人身被害の発生状況、捕獲数について伺う。
【理事者】
 まず、過去5年間のツキノワグマの県内での確認件数である。今年度は、昨日の12月9日までで20件となっている。2024年度が19件、2023年度が同じく19件、2022年度が20件、2021年度が12件となっている。出没場所については、豊田市の北部地域、東栄町、豊根村など、三河の山間部の地域で確認されており、いずれも長野県や岐阜県、静岡県との県境付近の場所となっている。
 次に、人身被害については、過去5年間は発生していないが、それ以前では2019年に1件、豊田市の旧旭町内で発生している。
 捕獲数については、今年度は新城市で1頭、2024年度が2頭、2023年度が1頭、2022年度がゼロ頭、2021年度が2頭だった。これらはいずれもイノシシやシカ用のわなにクマが誤ってかかった錯誤捕獲によるものである。
【委員】
 出没場所の確認であるが、山間部で、人が出入りする市街や町なかには出没していないか。
【理事者】
 出没については、市街地ではなく、山里近くや山の中である。
【委員】
 出没数は例年並みで、特に愛知県が突出して増えていることはないようである。私は、十何年前ぐらいに登山に凝っている時期があり、登山で下山した後、ちょうど車に乗ったときに、目の前を子グマが走ったことがあり、みんなでタイミングがよくてよかったという話をした覚えがある。夏、秋には登山客も多いが、県では、行楽や作業で山に入る県民に対してどのような注意喚起を行っているのか。
【理事者】
 まず、ツキノワグマの確認情報については、ホームページの県内のクマ確認情報についてというページで、確認場所や状況、地図上に確認場所を記したものを公表しており、今年度分については随時更新している。
 また、ツキノワグマに関する注意喚起のチラシを関係自治体など各所に配布し、広く県民に注意を呼びかけている。

ツキノワグマに関する注意喚起のチラシの画像1 ツキノワグマに関する注意喚起のチラシの画像2
ツキノワグマに関する注意喚起のチラシ


 また、国定公園などを訪れる旅行者などに向けて、クマとの遭遇に注意する立て看板を市町村に配布、設置し、クマ出没に対する注意を促している。
 そして、クマは冬眠前の秋の時期に餌を求めて活動が活発になるので、クマの餌となるドングリの実りの状況を調べる豊凶調査を市町村と協力して行っている。この調査結果を基に、専門家の助言を受け、出没予測を行い、毎年10月に公表している。
 今年度のドングリの実り具合は凶作であり、人間の生活圏に出没する頻度が高まる可能性があることから、山に入るときには熊鈴を携帯してもらうなど、県民に注意を呼びかけている。
【委員】
 以前は鈴をつけたら大丈夫だという話もあったが、今は、そのような時代でもない。
 この質問をしようと思ったのは、先日、11月30日にNHKで放送されたNHKスペシャルの追跡調査“クマ異常事態”の真相を見たからである。この番組は大学と自治体が共同で人里に現れるクマの生態を研究するという内容で、秋田県北部の鹿角市の人里近くに現れたクマ5頭にGPSカメラを装着して、その行動を1年半にわたって追跡した。人里への侵入状況や、山里への往来の映像が本当に詳しく、実態として放映されており、その中で一番気になったのは、クマの行動距離が異常に長距離に及んでいることである。愛知県も新城市や豊田市の奥へ行けば、隣接する岐阜県や長野県からクマが十分来るぐらいの移動距離に値するので、今回はこの質問をしようと思っていた。また、今朝の中日新聞の県内版にも特集が組まれていて、新城市のまちおこし隊のような人が講義やGPSを使った調査をしていて、本当にいつ地域にクマが下りてきてもおかしくないということである。
 そういった中で、人里にクマが出没するおそれもある。そういった場合の体制について、どうなっているのか伺う。
【理事者】
 人里の出没に対しては、地域の住民の安全確保が最優先されることから、県では、クマ出没時における対応マニュアルを策定しており、関係機関である市町村、地元猟友会、地元警察、県民事務所から成る緊急時の連絡網を整備している。これにより、休日や夜間でも迅速な情報共有や対応ができるよう準備している。
 まず、市町村などにクマの出没情報が入ると、その情報が関係機関に伝えられる。市町村は地元猟友会とともに現地確認を行い、出没地域の住民や学校等への注意喚起を行う。特に、出没状況から見て人身被害の可能性が高いと判断される場合については、市町村と警察は住民の安全確保を行う。状況によっては、市町村は県や専門機関による助言を踏まえ、捕獲を行う流れとなっている。
【委員】
 県、自治体、警察、猟友会も含めて、関係機関の間で円滑な連携、調整が必要になる中で、訓練も必要になってくると思う。訓練に関してはどのように対応しているのか。
【理事者】
 ツキノワグマの出没時には、関係機関が連携し、迅速かつ適正な対応をする必要がある。このため、市町村、警察、地元猟友会、県が参加する出没時の対応訓練を実施している。
 訓練の内容としては、クマの生態や出没対策等に関する座学の基礎研修に加えて、実際に人里での出没を想定した関係者がどのように連携し、どう行動するかを確認する机上訓練と野外での実地訓練を行っている。
 今年度は、基礎研修を1日、岡崎市内で実施した。机上演習と実地訓練は1日で行うが、それぞれ豊田市と設楽町で実施した。この訓練については来年度以降も実施していく。
 さらに、三河山間部の関係市町村と県で構成される愛知県クマ対策協議会や、県庁内の関係部局と県警察の担当者による連絡会議を開催しており、クマ対策に関する情報共有や意見交換を行っている。
【委員】
 最後の質問だが、本年9月1日に施行された改正鳥獣保護管理法では、人の生活圏にクマが出没した場合、市町村長の判断で市街地での発砲が可能になった。いわゆる緊急銃猟制度が新たに開始されたが、市町村の緊急銃猟の体制整備について伺う。
【理事者】
 クマ出没のおそれのある自治体では、緊急銃猟のマニュアルの整備、捕獲の担い手の確保、地元警察との調整や、必要な備品の購入など、緊急銃猟の実施に向けた準備を鋭意進めてもらっている。
 県では、市町村と情報交換を行いながら、緊急銃猟の円滑かつ安全な実施に向けて、できる支援をしていきたい。
【委員】
 愛知県では、2050年カーボンニュートラルの実現を目指して、2030年までに温室効果ガス排出量を2013年度比で46パーセント削減する目標を掲げており、その施策の方向性として、あいち地球温暖化防止戦略2030(改定版)を策定し、各種取組を進めている。
 その中には、新たに再生可能エネルギーの導入目標を設定して、2030年度までに県内で導入される再生可能エネルギーを2021年度時点の335万キロワットから580万キロワットと約1.7倍に増加させることとしている。
 335万キロワットの中には太陽光、風力などいろいろな内訳があるが、今後、再生可能エネルギーの導入がさらに進んでいくと思われるし、ぜひ拡大、拡充してほしいと思っている。
 再生可能エネルギーの普及が進む一方で、太陽光や風力で発電ができているのに、送電網や需給のバランスの都合で、電力会社からもう電気を流さないでほしいといわれて、発電を止めてしまう、再生可能エネルギーの出力制御が近年、全国的に増えていることを知った。
 出力制御とは、電力の発電量と需要のバランスを保つために発電量をコントロールする措置だが、脱炭素のためにせっかくつくった再生可能エネルギーが実際には使われずに、捨てられる状態にあり、極めてもったいない電力が生じている。出力制御は、九州や中国四国で頻発していると聞いているが、中部地方でも起きていると聞いている。
 そこでまず、現状を確認したい。全国的な再生可能エネルギーの出力制御の状況と、この地域における出力制御の状況について、これまでの経過や出力制御の回数、その割合などの現状について答えてほしい。
【理事者】
 再生可能エネルギーの出力制御については、資源エネルギー庁等の資料によると、2018年度に九州エリアで初めて行われ、その後、2022年度には、北海道、東北、中国、四国、沖縄エリアでも行われ始めている。本地域は、中部電力パワーグリッド株式会社の供給区域である中部エリアになるが、2年前の2023年度から行われている。
 2024年度の全国実績は388回であるのに対し、中部エリアでは、2023年度は14回、電力量で見た出力制御率は0.2パーセント、2024年度は23回、出力制御率は0.3パーセントとなっている。  
出力制御が一番多い九州エリアでは、2024年度の実績として128回、出力制御率は4.8パーセントとなっている。
【委員】
 今答えがあったとおり、九州では昨年度は128回、4.8パーセントで、この地域でも2024年度は0.3パーセントである。手元にある中部電力株式会社の今年度の見通しの資料を見ても、九州が6.1パーセントで伸びていることと、中部電力管内でも今年度は0.4パーセントと0.1ポイント伸びている。今後も再生可能エネルギーの拡大に伴い出力制御も増えていくと思う。
 出力制御そのものは、愛知県の問題というよりは、電気事業法に基づく対策であり、原則的には国と電力会社の課題だと思う。出力制御は、停電や設備の事故を防ぐために必要な安全対策であり、それそのものが決して悪いとは思っていない。
 ただ、愛知県として、再生可能エネルギーの拡大を進めながら、一方で、出力制御して使えない再生可能エネルギーがある。しかも、それが若干ながらも増えている状況に関して、二つのもったいないがある。一つは、経済的な電力が損失するもったいない。もう一つは、脱炭素、CO2削減の点からもったいない。今後、再生可能エネルギーの導入を進めていく上では、避けなければならない課題でもある。
 愛知県として、出力制御についてどのような課題認識を持っているのか。
【理事者】
 再生可能エネルギーの出力制御については、電気事業法等のルールに基づき、まず、火力発電の出力制御や、揚水発電のくみ上げ運転、また、他地域への送電等を行った末に、大規模停電等を回避し、電気の安定供給を図るために行われる安全弁としてのやむを得ない措置であると認識している。
 国においては、出力制御は再生可能エネルギーの最大限の導入を進める上で必要なものである一方、制御量を可能な限り抑制することは不可欠として、取組が行われている。
 現在、中部エリアでの出力制御率は0.3パーセントと全国的には高くないが、できる限り再生可能エネルギーが活用されることがよいと考えるので、今後の推移等を注視していきたい。
【委員】
 今答えがあったように、出力制御は再生可能エネルギーを増やす政策と実際の電力の運用との間に生じる構造的な問題であって、一般的には、送電線、広域送電、蓄電池の設備、需要と供給が出力制御そのものの問題だと思うし、裏を返せば、それが対策である。
 愛知県という視点でいえば、出力制御よりも、せっかくつくった再生可能エネルギーを無駄なく使っていくことが一番のポイントになる。
 そこで愛知県として、温室効果ガスを減らすために無駄なく再生可能エネルギー電力を利用する取組として、どのようなことを行っていくのか。
【理事者】
 本県では、住宅及び事業所に対して、太陽光発電設備等の導入について補助制度を行っているが、いずれも設置者の温室効果ガスを削減するため、太陽光発電設備では自家消費型のみに支援を行っている。
 また、余剰電力も売電するのではなく、できるだけ自ら活用できるよう、蓄電池についても補助対象としていて、自家消費を促している。
 さらに、住宅に対しては、電気自動車等のバッテリーを住宅用の蓄電池として活用することを可能とする電気自動車等の充給電設備に対して、補助を行っている。
 こうした支援により、住宅や事業所に対して、自ら発電した再生可能エネルギー電力を無駄なく利用する取組を促進している。
【委員】
 地球温暖化防止のためには温室効果ガス削減が必要であり、温室効果ガスを削減するためには再生可能エネルギーの拡大が必要である。その中で、再生可能エネルギーについては、今までつくるところに重きを置いてきたが、無駄なく使っていく考え方も重要になる。
 取組も新しいことではないが、愛知県では愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金として、太陽光発電設備、家庭用エネルギー管理システム、いわゆるHEMS、燃料電池、蓄電池、電気自動車等充給電設備等に出す補助金等を、既に市町村との協調補助により、54市町村全てで行っている。さらに、事業所に対しても、再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金として、中小企業等を中心に、自家消費型の太陽光発電設備とともに、蓄電池の補助も既に行っている。
 今後もこれらの設備について、より強力に啓発、周知、広報を図るとともに、積極的、継続的に支援を行ってほしい。また、必要に応じて拡充を検討し、創エネ、省エネに加えて蓄エネ環境も積極的に整えてもらいたい。
 再生可能エネルギーを無駄なく使うという点では、ためることも大事だが、地産地消、そこでつくったものをすぐ使うと一番ロスがない。蓄電池も10パーセントぐらいのロスがあるから、すぐに使う仕組みも当然必要である。
 その中で、県が進める電力購入計画(PPA)は本当にいい取組だと思っている。ぜひ地産地消、PPAの取組を含めて、再生可能エネルギーを増加させるとともに、地域でも長く使う取組を行うことを要望して、質問を終わる。
【委員】
 産業廃棄物の不法投棄について伺う。
 過去に私の地元、東郷町で、建築系廃棄物が公共用地、民地、雑種地、農地に投棄された事案があり、以前、本会議一般質問でも取り上げた。
 この事件については、県警察が動いてくれて、原因者が逮捕され、量刑が下った。行政は税金で処分したので終わっているが、民地は個人が処分する必要があるため、原因者の破産などで、非常に困ったこともあった。
 このような案件が起きたときに私が最初に聞いたのは、どこへ連絡すれば解決してもらえるかという入り口である。入り口があれば、警察などにつなぐことができる。
 産業廃棄物の県としての通報先はどこか。平日の昼間しか対応できないと、非常に県民も困るわけで、その辺りを一度教えてほしい。
【理事者】
 産業廃棄物の不法投棄に関する通報について、県では、東三河総局と県民事務所の廃棄物担当課及び環境局資源循環推進課において、電話、ファックス、メール等で受付している。
 このうち、電話については、環境局資源循環推進課は、直通の番号により開庁時間に受付している。東三河総局と県民事務所の廃棄物担当課は、庁舎の代表番号により土日も受付している。
 また、ファックス及びメールについては、24時間受付している。
 なお、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物の規制に係る権限は、県以外に、政令の定める市、いわゆる政令市である名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、豊田市にあり、それぞれの所管区域の不法投棄については、それぞれの市が対応している。
 県では、不法投棄の情報提供に係るウェブページを設けて、県の連絡先だけではなく、名古屋市など政令市の連絡先も併せて掲載している。
【委員】
 ウェブに載せてあるとの話であったが、見る機会がないと、分からないので、県民に周知を願う。
 ファックスも24時間体制である。確かに送ることはできるが、確認が的確に行えるよう願う。
 通報を受けた後、私は初動体制が一番大事ではないかと思う。翌日の朝に行く、土曜に受けたので月曜から行くのではなくて、通報を受けた時点で行く。
 県もパトロールを行っている。現場で見つけることもあると思うが、不法投棄が発覚した場合にどのような対応をしているのか伺う。
【理事者】
 産業廃棄物の不法投棄に関する情報を得た場合は、速やかに現地の状況を把握するための立入検査を行い、不法投棄されたものの種類や量の把握、写真撮影により現地状況の記録保存を行う。また、不法投棄の行為者や排出事業者など、不法投棄の関係者の特定につながる情報を確認するとともに、現地に人がいれば、聞き取り調査を行う。
 現地での聞き取り調査後には、本社や関係事務所への立入検査を行い、法人の代表者など、責任者に対する聞き取り調査を行う。また、産業廃棄物管理票、いわゆるマニフェストなどの書類により、廃棄物の処理の流れに不適正な部分がないかを確認するとともに、行為者や関係者の特定を進めるなど、事実関係の確認を行う。
【委員】
 現場へ出向いて実施者に聞くとのことだが、最近、実施者の中に外国人が非常に多いのではないか。車の解体や、産業廃棄物の処理現場では外国人が非常に多い。不法投棄された現場で、その人に言うだけでは絶対解決しない。先ほど法人の代表者にも聞くとあったが、スピーディーに命令を下した人にしっかり言っていかないと、解決しないと思う。
 東郷町の場合は、公的な場所は町の予算で対処し、民地の場合は原因者不明で困っていた。県は違反処理すると思うが、違反処理の中でも、行政指導や指示、命令、場合によっては告発する場合もあるだろう。
 県が告発するとなかなか手順が大変で、職員もかかりきりになり、証拠固めも大変になると思う。警察との連携もあると思うが、どのような方向、方針でやっているのか伺う。
【理事者】
 立入検査等の調査により、不法投棄の行為者や関係者を特定した場合は、行為者等に対して当該投棄物の撤去を求める指導文書を交付し、行政指導を行う。指導文書には、指導票、指示書、改善勧告の三種類がある。
 行政指導に従わない場合には指導文書のレベルを上げていき、なおも指導に従わなければ、行為者が廃棄物処理法の許可業者の場合は、許可の取消しについての検討を行う。さらに、県警察と連携して、廃棄物処理法違反としての告発を行うことも検討する。
 また、不法投棄により生活環境保全上の支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められる場合は、廃棄物処理法に基づき、行為者などに対して措置命令を発出し、支障の除去又は発生の防止のために必要な措置を講ずることを求める。
 措置命令に従わない場合や、原因者等が不明な場合、緊急時で措置命令を行ういとまがない場合については、生活環境保全上の支障を除去するための行政代執行を行う。
 なお、政令市から行政指導、行政処分、告発等について相談を受けた場合には、過去に県が行った事例を紹介するなど、必要な助言を行っている。
【委員】
 今、行政代執行という言葉があった。行政代執行、いわゆる税金を使って特定の行為者に対する部分を除去して、環境をよくするという話だが、以前、私の記憶では、瀬戸内海で医療廃棄物が島全体に大量に投棄された状況になり、代執行の対象とするかしないかで非常に見解が分かれた事案があった。県として代執行した実績はあるのか伺う。
【理事者】
 廃棄物処理法に基づき、県が産業廃棄物等の代執行を行ったのは、2004年に旧額田町及び幸田町において発生した硫酸ピッチ及び廃油スラッジの不適正処理に係る事案の1件である。
【委員】
 代執行した後、どうなったのかという話はある。うやむやになったり、原因者がなかなかそれに対応しなかったり、求償権で請求したりしても、倒産したり、いろいろな状況があり、行政は解決するが、県民の心の中では解決しない状況が残ると思っている。
 いわゆる措置命令に至るような状況にしないことが一番大事な部分だと思っている。伝家の宝刀を下ろせば終わるわけではなくて、解決するためにどういう視点で措置命令に至らないようにする努力をしているかについて伺う。
【理事者】
 措置命令に至らないようにするためには、不法投棄の未然防止、発生後の早期発見、そして、拡大防止を図ることが重要である。
 まず、未然防止及び発生後の早期発見については、産業廃棄物処分業者における不適正処理が不法投棄につながることがあるため、処分業者の立入検査の際にマニフェストを確認し、不適正処理のおそれがある場合は是正指導をしている。
 また、本庁及び7か所の県民事務所等に不法投棄等監視特別機動班を設置し、定期的な監視パトロールを実施している。夜間及び休日は、県が委託した民間警備会社による監視パトロールにより、過去に不法投棄があった場所や、不法投棄のおそれがある場所を重点的に監視している。
 さらに、先ほど答弁したとおり、24時間受付可能な通報窓口を設置するとともに、本庁各県民事務所等には県警察からの出向者や県警察OBを配置し、県警察との連携強化を図っている。
 次に、拡大防止については、通報などにより不法投棄の発生を覚知した後、速やかに立入検査を行い、現地状況の把握や行為者等の特定を行い、撤去指導等を行っている。
 こうしたことに加えて、不法投棄される廃棄物は解体工事に伴うものが多いことから、毎年6月と11月を産業廃棄物の適正処理に係る指導強化月間とし、解体工事の元請業者に対して重点的な立入検査を行っている。
 また、近年は解体工事を行う外国人が増えているため、外国語を併記した廃棄物処理法のチラシを配布し、指導を行っている。
 県としては、県警察、市町村をはじめ、関係機関との連携を図りながら、不法投棄の未然防止、発生後の早期発見、拡大防止に向けた取組を進めていく。
【委員】
 最後に要望である。
 私の記憶では、以前、防災ヘリコプターを使って県内監視を行った事例もある。部局だけではなく全庁的に、不法投棄の問題は協力してもらい、防災ヘリコプターから、6月、11月は強化月間のような広報をすることも非常に効果があると思う。
 今、名古屋市に運行を委託しているが、県のヘリコプターなのでぜひ使ってもらい、未然防止を図ってもらうように要望する。
【委員】
 ペロブスカイト太陽電池普及拡大プロジェクトについて伺う。
 6月の県民環境委員会において、今年度の具体的な取組等について質問し、本年は、導入ポテンシャル調査や、県有施設における実証導入を開始し、市町村や民間企業での実証導入拡大に向けた調査を行うと回答があった。
 また、今定例議会においては、我が党の議員の代表質問において、県有施設における実証第一弾として、西庁舎での実証実験を実施するという答弁があった。これに関して伺う。
 まず、今回の導入ポテンシャル調査は、6月の質問でした2,742万1,000円を全部使うのか。
【理事者】
 今年度行う導入ポテンシャル調査、実証において、プロポーザルによる企画提案を行い、その中で最優秀に選ばれた業者と委託契約を行って、今回の予算についてはほぼ執行している。
【委員】
 そのプロポーザル契約に2,742万円を支払う前提で、当事業年度は終わる認識か。
【理事者】
 現在、委員が指摘の予算で、調査と実証導入の検討を進めているところであり、若干不足する部分は地球温暖化対策の執行残の活用等も検討し、実証導入を円滑に進めていきたい。
【委員】
 予算は、基本的に見積りを取って進めていると思う。それがプラス方向に動くというのは解せないので、また2月定例議会の委員会で話を聞きたい。
 あわせて、県有施設での実証として西庁舎を選定した理由と、今後の実施スケジュール、30枚のパネルを設置すると知事から答弁があったが、今後の実証スケジュールを教えてほしい。
【理事者】
 今年度の西庁舎の実証導入について、2階のバルコニーでの実証を検討しているが、今準備中であるので、来年の2月を目途に実証を開始していきたい。
【委員】
 他の県有施設においてもさらなる実証実験を、その予算の内か外か分からないが、取り組む予定かどうか教えてほしい。
【理事者】
 今年度については、県庁の西庁舎の2階バルコニー1件で考えていて、また次年度以降に、県庁の施設についても取組を広げていければと考えているが、現在、予算の協議中である。
【委員】
 知事からの答弁を引用すると、民間企業や市町村などの施設を新たな実証フィールドとして選定し、来年度以降、随時事業を拡大するとあった。現在の調整状況と、今後、県として、拡大に向けてどのような支援を行っていくのか。
 というのも先般、6月の委員会において、4年では非常に長いのではないか、特に、地政学的リスクをはらんでいて、我が日本において材料資源が豊富にあるものに切り替えていくということを率先して我が県は進めていくべきだと思って、強く要望した。
 この加速することに対して、どのように県として今後取り組む予定かを伺いたい。
【理事者】
 今年度は、県有施設について西庁舎で実証事業を行うことを考えていて、その後、次年度以降、市町村、企業等において、実証事業のケースを広げていきたい。今年の8月下旬から10月上旬にかけて、市町村、企業等における実証導入の実証フィールドで、公募を行っている。
 現在、書面審査を行ったところであり、今後、現地調査等を実施し、実証施設を選定していきたい。次年度以降、幅広いケースについて実証導入ができるように取組を進めていきたい。
【委員】
 要望する。
 先ほどの委員からの質問において、中部電力が再生可能エネルギーについて、23回、0.3パーセントを出力抑制していることに驚かされた。なぜかというと、電気料金に賦課して、太陽光発電の普及事業を進めているからである。電力会社は、総括原価方式を使っているがゆえに、そういったものに対して賦課金を課金している。それを捨てているとしたら、少し問題ではないかと思う。
 もし、それであれば、出力抑制を中部電力が計画的にすべきで、太陽光発電、いわゆる再生可能なものは生かした上でしっかり使ってもらわないと。それを捨てているのは、非常に残念で仕方ない。
 あわせて、地政学的リスクについては、皆、新聞等で知っているとおりである。我が日本においては、残念ながら、太陽光パネルについては、ほぼ100パーセントに近い状態で輸入している状況である。それをいかにランニングして、我が国が有する技術とともに、材料が豊富にあるものに切り替えていくのが大事である。
 ただ、民間企業は一生懸命、今開発をしていると思うので、そのような情報を収集して、それを県がバックアップする。
 中部電力に対しては、論外だと、ぜひ申し入れてほしい。ほかの電力会社で出力制御が128回行われているような比較をする必要は全くない。我が愛知県の中部電力において、この事実があるのであれば、ぜひ申し入れるべきではないかと強く思う。ぜひ申し入れてほしい。
 そして、あわせて、実証実験は、先ほど少し回答に窮していたが、4年といわずに前倒しして、県については2年ぐらいの気持ちで進めてもらうことを強く要望する。

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