ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織からさがす > 農業経営課 > 【あいち農業イノベーションプロジェクト】米生産者の栽培状況やこだわりをデジタルでPRする取組がスタート!~「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」が公開されました~

本文

【あいち農業イノベーションプロジェクト】米生産者の栽培状況やこだわりをデジタルでPRする取組がスタート!~「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」が公開されました~

ページID:0607286 掲載日:2025年9月30日更新 印刷ページ表示
2 飢餓をゼロに9 産業と技術革新の基盤をつくろう13 気候変動に具体的な対策を

 愛知県では、STATION Aiプロジェクトの一環として、愛知県農業総合試験場(長久手市)とスタートアップ等が連携して新しい農業イノベーションの創出を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」を2021年度から実施しています。

 この度、農業総合試験場とウォーターセル株式会社(新潟県新潟市)の共同研究により、「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」を開発し、本日、生産者向けに公開しましたのでお知らせします。

 生産者は、アプリに栽培情報等を入力することで環境負荷の低減に関する指標を推定でき、ラベルやWebページを通じて、自らの栽培状況やこだわりを消費者に分かりやすく発信することができます。

1 「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」について​

(1)開発の背景

 生産者がこだわりを持って有機栽培等を行った農作物に対し、消費者は「安心である」という認識は持つ一方で、「環境保全に貢献している」という認識は持ちづらく、価値に対する評価も十分ではありません。

 そこで、生産者と消費者の価値の共有に向け、有機栽培米等の「環境に配慮して生産された農産物の購入が環境保全に貢献する」という情報を、消費者や流通関係者にわかりやすく届ける仕組みを構築することを目的として、2023年度から共同研究開発に取り組みました(https://aichi-agri.jp/project/6-1)。

 

(2)アプリの概要​

 「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」は、ウォーターセル株式会社が展開する営農支援アプリ「アグリノート」に生産者が記録した栽培情報等を元に、温室効果ガスの削減への貢献や生物多様性保全といった“環境負荷低減の指標”を推定し、生産者の情報と合わせて可視化したWebページを作成・公開できるサービスです(図1)。生産者は米袋等に、推定した指標に基づくラベル(後述)やWebページに誘導する二次元コード等を用いて、消費者や流通関係者にわかりやすく情報を発信することができます。​

イチゴ群落内へのCO2施用イメージ(実在する団体や商品ではありません)

(3)利用方法

 ア 要件

 営農支援アプリ「アグリノート」(https://www.agri-note.jp/)への利用登録(無料プランあり)が必要です。すでに登録されている場合は、改めて登録する必要なく利用することが可能です。なお、本アプリは、「アグリノート」PCブラウザ版でのみ利用可能であり、モバイルアプリ版では利用できません。

 イ 操作方法

 「アグリノート」PCブラウザ版(写真1)で「連携機能」から「見える化」を選択することで、専用ページが起動します。

営農支援アプリ「アグリノート」上の「見える化」タブ(黄色囲み)

 画面に従って栽培情報等の入力・選択を行うことで、温室効果ガスの削減への貢献や生物多様性保全*1といった“環境負荷低減の指標”の推定やWebページの作成ができます。

*1 生物多様性保全の指標を算定する機能は、本アプリでの登録都道府県が愛知県の会員のみ使用できます。

 

2 環境負荷低減の指標について

(1)温室効果ガス削減への貢献度合い

 農林水産省が策定した「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン」に則って評価します。化学肥料や化学農薬、化石燃料の使用量、水田の水管理などの栽培情報を用いて温室効果ガスの排出量・吸収量を試算し、地域の慣行栽培と比較した削減貢献率を算定しています。

 なお、星1つ、2つ、又は3つの等級が確定し、結果を農林水産省へ報告した場合、算定した削減貢献率は、「みえるらべる*2」として利用することが可能です(図2)。

農林水産省の「みえるらべる」

*2 農林水産省Webページ 見つけて!農産物の環境負荷低減の取組の「見える化」https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/being_sustainable/mieruka/mieruka.html

 

 

(2)生物多様性保全への貢献度合い

 愛知県内の水田に生息する生物群等の調査結果をもとに農業総合試験場が構築した算出ロジックに基づき評価します。栽培情報等から、水生昆虫(写真2)、カエル(写真3)及び魚群について、それぞれの種数を推定の上、多・中・少の3段階で評価します。

水生昆虫の例 (ハイイロゲンゴロウ)カエルの例 (トノサマガエル)

 

 なお、評価した値は、今回プロジェクトにおいて作成した「田んぼの生きもの多様性評価ラベル」として利用することも可能です(図3)が、生物多様性は地域による差が大きいため、本ラベルは愛知県内の生産者のみ利用可能です。

 

 

生物多様性保全への 貢献度合いを示すラベル

 

3 問い合わせ先​

(1) あいち農業イノベーションプロジェクトに関すること​

ア 本共同研究開発に関すること

 愛知県農業総合試験場研究戦略部技術開発研究室

 (担当 伴、早川 ダイヤルイン 0561-41-8964)

イ 生物多様性保全への貢献度合いに関すること

 愛知県農業総合試験場環境基盤研究部環境安全研究室

 (担当 田中、吉村 ダイヤルイン 0561-41-9511)

ウ あいち農業イノベーションプロジェクト全般に関すること

 愛知県農業水産局農政部農業経営課イノベーション推進室イノベーション推進グループ

 (担当 市川、久米 ダイヤルイン 052-954-6413)

(2) 「アグリノート環境負荷低減の見える化アプリ」に関すること​

 ウォーターセル株式会社

 (担当 関口 025-282-7368)

(3) 温室効果ガス削減への貢献度合いに関すること

 農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課みどりの食料システム戦略グループ

 (担当 古田、猿谷、小木曽    ダイヤルイン 03-6744-2473)

【参考】あいち農業イノベーションプロジェクトについて

 愛知県では、農業総合試験場や大学が有する技術、フィールド、ノウハウとスタートアップ等の新しいアイデアや技術を活用した共同研究体制の強化を図り、新しい農業イノベーションを創出するために「あいち農業イノベーションプロジェクト」を2021年度から進めています。

 現在、2022年度に選定したスタートアップ等と農業総合試験場が共同で18課題の「研究開発型」のイノベーション創出に取り組んでいます(2025年8月4日経済産業局発表済み)。

 また、2024年度からは、県の普及指導員がスタートアップ等と産地を結び、現場の「ほ場」で既存技術の応用や機器の改良、アプリの開発などにより、課題解決のために必要な新技術の迅速な導入を目指す「現場フィールド活用型」のイノベーション創出にも取り組んでいます(2025年8月6日発表済み)。

「研究開発型」イノベーション創出における6つのテーマ(18課題)の概要 [PDFファイル/312KB]

ウォーターセル株式会社について​

所在地:新潟県新潟市中央区笹口2-13-11 笹口I・Hビル​

設立:2011年7月​

代表取締役社長:渡辺 拓也

事業内容等:

農業情報プラットフォーム、営農支援アプリ「アグリノート」の開発・運営

・営農情報集約ツール「アグリノートマネージャー」の開発・運営

・オンライン米取引仲介サービス「アグリノート米市場」の開発・運営 ​

Webページ:

コーポレート : https://water-cell.jp/

アグリノート : https://www.agri-note.jp/

アグリノート米市場: https://about.kome-ichiba.agri-note.jp/

アグリノートマネージャー: https://lp.agri-note.jp/mgr/

このページに関する問合せ先

(本共同研究開発に関すること)

愛知県農業総合試験場研究戦略部技術開発研究室

担当 伴、早川

ダイヤルイン 0561-41-8964

(プロジェクト全般に関すること)

愛知県農業水産局農政部農業経営課農業イノベーション推進室イノベーション推進グループ

担当 市川、久米

ダイヤルイン 052-954-6413

Adobe Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)